私たちは死ぬ。人生はいずれにしろ、ゲームオーバーで終わる。自分ひとりの幸福のためだけにゲームをしていたのなら、それで一切はおしまいです。しかし人間は、ふつう、一人で生きているわけではない。人生は人と人との関係の中にある。一人の人生は終わっても、他の人間は生き残る。人間の集団は生きつづける。
もともと人間が、自分たちの人生というものがあると思い始めたとき、それは部族集団の中で生まれ育ち、子を産み育てて死んでいく、という役割を表わしていた。その役割を、ひとりひとりの人間は、交代しながら果たして消えていく。綿々と続くそのサイクルにそれぞれの人間が当てはめられていた。そのようにあてはめられていることを人生と言っていたのです。
家族の一人としての自分は何なのか? どの役割を果たすのか? どの役割を果たすと思われているのか? 部族の中で自分の家族は何なのか? 部族のためにどの役割を果たすのか? どの役割を果たせばよいのか? そういうことが、人生の問題だった。その役割に疑いを持たず、それになりきって懸命にがんばっていると、一日が終わり、一生が終わっていく。それが人生でした。
拝読サイト:現代和風RPG開拓戦記「外道とはすなわち邪道なり」
拝読サイト:時間管理と集中力