毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 自治体の首長や議会、特定公務員等のリコール(解職・解散)、自治体の条例の制定や改正などを地方自治法に基づく直接請求で求める市民活動を実際に行うことは、「伝家の宝刀」と表現される。
 住民が使う手段としてはそれほどにまれな方法であり、かつ、重要で決定的な手段である。
  (※ 「伝家の宝刀」=デンカノホウトウ= ②いざという大事な時以外めったに用いないもの、事柄、手段などをいう。奥の手。切り札 デジタル大辞泉)

 通常の署名と違って、直接請求の「署名」は、自筆・自署、押印(指印も可)、生年月日の記載、署名は一定期間内に行うこと、などなど厳しく定められている。
 それだけ重み・効果がある反面、署名の収集作業は大変な仕事で、大きな手間を要する。

 現在、大きな問題になっているのが愛知県知事のリコール請求における署名の大量偽造工作。
 過去に例がないとされている。
 その民主主義の根幹にかかわる制度を不正に実施したのだから、しっかりと経過や事実が調査されて、責任が明確にされるべきことは言うまでもない。

 警察は先日「4人」逮捕した。もっと深い背景があると多くの人が推測している。
 単なる「不正行為」の調査とは異なり、徹底した解明を期待している。
 そんな思いで、今日は次を記録しておく。

●リコール署名偽造 “活動団体振り出しの小切手を作業代金に” 警察は代金の出どころなどを調べる/NHK 2021年5月22日
●高須氏関係会社を捜索 リコール運動関与の実態捜査か/朝日 5/24
●リコール事件逮捕から1週間 応援著名人は? 百田氏「活動には無関係」 デヴィ夫人「コメント控える」/中日 2021年5月27日

●大量偽造を容易にするためか…バイトが書き写した署名簿には「市町村名が印刷済」知事リコール署名偽造事件/東海テレビ 2021/05/27
●「コロナ禍で集まれない…後援会名簿から代筆を」田中容疑者、書き写し依頼時に 愛知県知事リコール不正/東京 2021年5月28日
●〈時事ニュースで子どもの好奇心にスイッチ!〉愛知県のリコール不正 → 地方自治のしくみを学ぼう/朝日 EduA 5/28

 なお、昨日5月29日の私のブログへのアクセスは「閲覧数3,302 訪問者数1,447」。

人気ブログランキング参加中 = 今、2位あたり  ↓1日1回クリックを↓  ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←
 ★パソコンはこちらをクリック→→人気ブログランキング←←ワン・クリックで10点

●リコール署名偽造 “活動団体振り出しの小切手を作業代金に” 警察は代金の出どころなどを調べる
       NHK 2021年5月22日
愛知県知事のリコール=解職請求をめぐる署名の偽造事件で、アルバイトを集めた会社関係者によりますと、逮捕された事務局長から書き写し作業の代金として、リコール活動団体の名称を振り出し人にした小切手を手渡されたということです。

事務局長は逮捕前「代金は負担していない」と説明していて、警察は代金の出どころなどを調べています。

署名活動を行った団体の事務局長の田中孝博容疑者(59)ら4人は愛知県の大村知事のリコール=解職請求に向けた署名活動終盤の去年10月下旬、佐賀市内で、アルバイトなどを使って署名を偽造したとして地方自治法違反の疑いで逮捕されました。

アルバイトは広告関連会社が下請け会社を通じて集めましたが、田中事務局長は先月のNHKのインタビューに対し「事務所の費用の中で、そのような行為に1円も支出はしていません」と説明し、今月3日の電話インタビューでも「代金は負担していない」などと答えていました。

会社関係者によりますと、去年10月下旬のアルバイトの作業が始まる直前、書き写し作業の代金の一部として田中事務局長からリコール活動団体の名称を振り出し人にした小切手を手渡されたということです。

会社は小切手を銀行で換金し350万円が支払われたということで、警察は代金の出どころなどを調べています。

●高須氏関係会社を捜索 リコール運動関与の実態捜査か
    朝日 5/24
 愛知県の大村秀章知事に対するリコール署名の偽造事件で、県警は24日、運動を率いた美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長の名古屋市内の関係会社を地方自治法違反(署名偽造)の疑いで家宅捜索した。佐賀で偽造された署名簿に、高須氏の秘書が指印を押していたことが分かっており、高須氏の運動への関与の実態などを調べるとみられる。

 運動団体事務局長の田中孝博容疑者(59)は、県選挙管理委員会に政治資金収支報告書を提出した際、高須氏から運動団体に1200万円の貸し付けと、150万円の寄付があったことを明らかにしている。高須氏は運動団体の会長で、街頭で署名を呼びかけた。

 高須氏はこれまでの取材に、自らの偽造への関与を強く否定し、「全く知らない。事務局の金が足らない分は約束通り、出しただけだ」と説明している。

●リコール事件逮捕から1週間 応援著名人は? 百田氏「活動には無関係」 デヴィ夫人「コメント控える」
   中日 2021年5月27日
 大村知事のリコール運動を巡る署名偽造事件で、活動団体事務局長の田中孝博容疑者らが逮捕されてから26日で1週間。この間、運動を応援していた著名人が、ツイッターなどでリコールや事件への思いを相次ぎ吐露している。

 昨年六月の活動団体の設立会見では、会長の高須克弥氏と並んで作家の百田尚樹氏や竹田恒泰氏、元中部大教授の武田邦彦氏、ジャーナリストの有本香氏が出席。この会見で司会を務めたのが田中容疑者だった。

 設立会見で百田氏は、運動の発端となった「あいちトリエンナーレ2019」の昭和天皇の肖像を含む版画を燃やす場面がある映像展示について「こういう展示が行われるのは税金詐取。大村知事は謝らない」「都合が悪くなると開き直る」と批判し、後日の街頭演説でも高須氏と一緒にマイクを握った。

一方、田中容疑者の逮捕後はツイッターで「高須院長から記者会見をやるから来てもらえないかと、前日に電話を貰(もら)ったので行っただけ」と説明。「運動にエールを送ったが、活動には一切無関係や」と主張した。
 タレントのデヴィ夫人も昨年・・・(以下、略)・・・

●大量偽造を容易にするためか…バイトが書き写した署名簿には「市町村名が印刷済」知事リコール署名偽造事件
 東海テレビ 2021/05/27
 愛知県の大村知事へのリコール運動を巡る署名偽造事件で、アルバイトが書き写す署名簿には、あらかじめ市町村名が印刷されていたことが分かりました。

 リコール団体の事務局長・田中孝博容疑者(59)や、団体の会計担当・渡辺美智代容疑者(54)ら4人は去年10月、佐賀市でアルバイトを動員し、大量の署名を偽造した疑いで逮捕されました。

 関係者によりますと、田中容疑者や妻や次男の3人は黙秘し、渡辺容疑者は容疑を認めているということです。

 佐賀市で偽造された署名はおよそ70万人分にのぼったとみられていますが、その後の関係者への取材で、アルバイトが書き写した署名簿にはあらかじめ市町村名まで印刷されていたことが新たに分かりました。

 渡辺容疑者が去年10月、追加で11万枚の署名簿を発注。印刷会社から受け取ったあと、大量の署名偽造を容易にするため団体の事務所で市町村名を印刷したとみられます。

 警察は計画的に大量に署名を偽造したとみて、容疑の裏付けを進めています。

●「コロナ禍で集まれない…後援会名簿から代筆を」田中容疑者、書き写し依頼時に 愛知県知事リコール不正
   東京 2021年5月28日
 愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る署名偽造事件で、地方自治法違反(署名偽造)の疑いで逮捕されたリコール活動団体事務局長の田中孝博容疑者(59)が、名古屋市の広告関連会社にアルバイトによる名簿の書き写し作業を依頼する際、「自分の後援会名簿の人たちがリコールの会を応援してくれている。コロナ禍で集まれず、同意をもらっているので代筆してほしい」との趣旨を話していたことが関係者への取材で分かった。

 書き写しに使うために同社に提供された名簿は、田中容疑者らが用意したとみられ、県警が入手ルートを調べている。
 関係者によると、昨年10月上旬、田中容疑者は同社に対して自らの後援会名簿があると前置きした上で「後援会名簿を許可をもらって書くのは違法ではない」などと説明。書き写すための名簿を「リスト」と呼び、「30万~40万ある」と話していた。

 田中容疑者のサインと押印がある同社あての発注書には「代筆元に対して発注者が代筆する旨の了解を得ている」「個人情報を適正収集したことを確認する」などの記載があった。田中容疑者から同社への説明内容を裏付ける記述になっている。

●〈時事ニュースで子どもの好奇心にスイッチ!〉愛知県のリコール不正 → 地方自治のしくみを学ぼう
  朝日 EduA 5/28
日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。

署名偽造、なめられた民主主義
愛知県の大村秀章知事に対する解職請求(リコール)をめぐり、運動団体の田中孝博事務局長ら4人が署名を偽造していたとして、愛知県警に地方自治法違反の疑いで逮捕されました。県選挙管理委員会に提出された約43万5千筆の署名の8割以上が偽造された疑いのある無効署名だったという前代未聞の事件です。

リコールは2019年に開かれた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」で昭和天皇を扱う作品や慰安婦を表現した少女像などの展示をめぐって、「ふさわしくない」という抗議電話が殺到したことがきっかけです。大村知事は芸術祭の責任者ではありますが、議論が分かれる展示内容の是非について知事の解職まで求めることにはもともと無理があったように思います。

それでもリコールが始まったのは、この問題を大きくしたいという政治的な思惑や、大村知事と関係が悪化しているといわれる名古屋市長の肩入れがあったためとみられています。リコールは公職に就く人が不適格、あるいは無能という声が強く上がった時に行われます。愛知県の場合はそうした県民の声が多数上がったというより、別の思惑が大きかったというところに事件が起きる下敷きがあったと思います。

リコール運動団体の会長には美容外科の院長でテレビCMなどにも頻繁に登場する人が就き、記者会見や街頭には有名作家やタレントなども参加し、大々的にスタートしました。しかし、多くの県民は白けていたようで、思ったように署名は集まりませんでした。そこで、驚くことがはじまりました。広告関連会社に委託して愛知県から遠く離れた佐賀県でアルバイトを集めて別の住民リストから署名簿に書き写させました。偽造です。印鑑を用意することはできませんので、印鑑欄には運動関係者たちが指を真っ赤にして指印を押したそうです。

しかし、結局、必要な約86万7千筆には届かず、約43万5千筆を選挙管理委員会に提出しました。どうして成立しないリコールのために大規模な偽造までしたのか。動機はまだわかっていません。また、逮捕された4人以外にも事件に深くかかわった人がいる可能性がありますが、それもまだよくわかっていません。今のところ、田中事務局長が逮捕前に新聞記者に「会長に恥をかかせられなかった」と話しているのが唯一の動機らしいところです。

単純に考えると、(1)リコールに必要な署名を集めるのは無理と判断(2)しかしできるだけ多くの署名数にして知事にプレッシャーはかけたい(3)リコールが成立しなければ選管は署名簿の中を見ないで返してくれるはず(4)お金はある(5)よし偽造しよう、という思考経路が予想できます。それなら「民主主義もなめられたものだ」と思いますが、「そこまでして危ない橋を渡るものか」という疑念は残ります。
・・・(以下、略)・・・



コメント ( 0 ) | Trackback ( )