DV被害の事件の報道は絶えない。
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」、いわゆるDV防止法は昨年2007年改正、今年1月から施行され、被害者保護と自立支援に向けた市町村の努力義務が明確にされた。
法律や制度が変わって、各地の自治体の取り組みも進んできている。
デートDVの認知度も少しは高まったかな。
自治体によっては、男性用DV相談も始まっている。「『ひっかかれた』『首を絞められた』などの身体的被害に加え、『暴言に言い返せない』との悩みもあったという」と報道される。
何と感想をあらわすべきか・・・「ブタないで」マスコットに込められたメッセージは「わたしをブタないで」。
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●DV被害者サポートを 県都市男女参画会議の講座スタート 玉野 山陽新聞 2008年8月24日
DV被害者のサポーター養成を目的に始まった講座
配偶者、恋人などからの暴力・ドメスティックバイオレンス(DV)が社会問題化する中、被害者の支援者養成を目的とする講座が23日、玉野市築港の日の出ふれあい会館で開講した。全5日のプログラムで、DVに関する基礎知識習得を目指す。
岡山県内15市の男女共同参画担当課で構成する県都市男女共同参画推進会議が主催。玉野、倉敷市などから男女46人が受講する。
開講初日となったこの日は、岡山市などでDV防止教育活動に取り組む「子育て支援隊Kara2」の為清淑子さん、山下明美さんによる公開講座があり、受講生ら約70人が参加した。
2人は、参加者とやりとりをしながら話を進め、暴力がいかに人の心と身体を傷つけるかを説明。「暴力を受けていい人なんていない。場合によっては逃げたり、誰かに相談することも大切と知って」などと訴えた。
神戸市看護大学の高田昌代教授が「医療現場から見たDV」と題して話す講義もあった。講座生の高原美知子さん(64)=八浜町大崎=は「身近な人が被害に遭っていると知った時、支えになれるよう必要な知識を学びたい」と話していた。
●20年目のエソール広島 男女共同参画どう深化 中国新聞 08/8/25
まだ女性が働くことの是非が議論された時代があった。「女性の地位向上と社会への参画を進めたい」。広島県内の女性団体が力を合わせ、一九八九年春に県女性総合センター「エソール広島」を広島市中区に誕生させる原動力になった。それから足かけ二十年、時代の変化に応じた対応も迫られている。
県が建設し、財団法人県女性会議が運営する公設民営の施設。ゆかりの女性アーティストの絵画や陶芸作品が並ぶ館内では、講演会、悩み事の相談、在宅ワークのあっせんなど多彩な事業がある。中でも成果を挙げてきたのが、女性を政策・方針決定の場に送るという目標を掲げた女性大学だ。
法律、経済、政治の仕組みやネットワークづくりなど幅広い内容を一年がかりで学ぶ。これまで約八百人が論文を仕上げて修了した。市、町議として活動している修了生が十三人、県や市町の審議会委員は五十人余り。社会福祉協議会などの委員として活躍している人も多い。
エソール広島を生んだのは、女性の力だ。約五十の団体が建設運動を起こし、財団法人設立のために募金活動まで行った。
ただ、最近は当初の熱気が薄らいでいるのも事実だ。女性をめぐる状況が、ここ二十年の間に大きく変わった。雇用機会均等法などの施行や改正で、制度的な差別はなくなった。今の五、六十歳代がけん引してきた女性団体の活動も、なかなか若い世代が加わらず、全国的に低迷気味だ。
こうした中、財政状況の厳しさも相まって、大阪府のように女性センターへの補助金打ち切りを議論する自治体も出ている。エソールでも県の補助金はここ五年で一千万円余り減り、本年度は約四千四百万円になった。
県内では、パートなどをのぞく労働者の給与が女性は男性の七割弱しかない。県内の自治体の女性議員は増えてきたとはいえ、一割に満たない。制度面にとどまらず、実の伴った社会進出を実現するために、より幅広く男女共同参画を進める必要がある。
最近、エソールが力を入れているのが男性向けの催しだ。介護講座や編み物講座など、性別による固定的な役割分担の意識を見直したり、ライフスタイルを変えていったりするような内容だ。
女性大学も二年前から男性に門戸を開き、「エソール大学」と改称した。女性の登用へつなげる上級講座は残しながら、共同参画の視点で活動できる人材を育てる基礎・応用講座を設けた。夫婦で受講するケースもある。幅広い意見に触れ、視野が広がったという意見が男性側に多い。
制度的な平等を当たり前として受け止めている若い世代を呼び込む工夫も欠かせない。ベテラン世代との交流の場づくりや、子育てに一段落ついた女性の再就職支援など知恵を絞る必要がある。
男性や若い世代に働きかけを強めるなど、男女共同参画をさらに深化させる一歩へつなげたい。
●デートDV 「自分の意志しっかりと」(高知) 2008年6月27日 読売新聞
未婚の若年層に広がる交際相手からの暴力「デートDV(ドメスティック・バイオレンス)」の学習会が26日、高知市小津町の県立小津高校で行われ、3年生約280人が、DVを受ける苦しみを訴える詩の朗読や、つらさを相談する様子をグループで演じるなどして理解を深めた。
県人権擁護委員の吉川葉子さんが講師となり、中高生の恋人同士の間でも増えているデートDVの実態について、「DVは別れ際ではなく、2人の仲が深くなったときに起こる」と説明。いろんな価値観があることを理解し、相手に支配されない、しっかりとした意志を持つよう呼びかけた。
また、内閣府が2007年9月に実施した16~29歳の男女を対象とした調査で、半数が身体的暴力のほか、精神的、性的暴力を受けていることや、多くの女性が被害後、相手が怖くて別れることができない実情を話した。
恋人に束縛され、暴力に悩む女性の気持ちを表した詩の朗読では、生徒から「怖いけど、人に知られたくない」「誰かに助けを求めるべき」などの声があがった。吉川さんは「被害者は、真っ暗なトンネルにいるのと同じ。みなさんはそれに気付き、じっくり話を聞いてあげて」と訴えた。
水田一樹さん(17)は「暴力と思っていなくても、ちょっとした言葉がDVにつながることがわかった」と話していた。
●広島市が男性用DV相談電話 中国新聞 08/8/17
広島市は、配偶者や恋人からの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)に悩む男性向けの相談電話を27日から4日間、試行的に開設する。
1月施行の改正DV防止法で「配偶者暴力相談支援センター」の設置努力が自治体に求められたのを受け、多様化するDVの実情を把握するのが狙い。27―29日午後6―9時、30日午後4―7時、専用電話で受け付ける。電話=082(247)2101。
市男女共同参画課によると、女性からのDV被害相談を想定して2004年設置した専用電話に男性の相談が目立ってきた。06年度は247件中6件、07年度は273件中19件。「ひっかかれた」「首を絞められた」などの身体的被害に加え、「暴言に言い返せない」との悩みもあったという。無視や電話やメールを細かくチェックして友人との付き合いを制限する「精神的暴力」もDVとされる。
●DV男性も声上げて 27日から電話相談 精神的被害多く 2008年8月23日 読売新聞
広島市は、配偶者や恋人から暴力(DV)を受けている男性のための電話相談窓口を27~30日に初めて設置する。女性が被害に遭うケースが圧倒的に多いDVだが、男性からの相談も増えているという。市は「男性はDVを受けても相談しづらく、被害が表面化しにくい」とみており、被害実態の把握を兼ねて窓口を開設することにした。
市へのDVの相談件数は、2004年度の634件が07年度には981件と、年々増えている。このうち、市の相談機関「ひろしまDVホットライン」が受けた男性からの相談は、06年度の6件から、07年度には19件と増加。また、市が06年度に行ったアンケート調査で「男性は、DVを受けても誰にも相談できないでいる」との実態も浮かび上がった。
男性が女性から受けるDV被害は、殴る、けるなど身体的暴力だけでなく、「無視された」や「大声でどなられた」、「携帯電話にすぐに出ないと怒られた」など、言葉による精神的暴力を受けることが多いとされる。
ただ、被害実態については十分に把握できていないことから、市は、男性相談員が2人態勢で相談を受け付ける臨時の電話相談窓口を置き、支援強化に乗り出すことにした。
市男女共同参画課の藤岡信明課長は「声を上げられずにいる男性も、一人で悩まずに相談してほしい」と呼びかけている。
相談は、27~29日が午後6~9時、30日は午後4~7時。電話番号は(082・247・2101)。
●「ブタないで」マスコット 2008年5月13日 読売新聞
ブタとハートの手作りマスコット
DV防止へ 市民グループが販売
手作りのブタのマスコットを通じて、DV(配偶者や恋人からの暴力)防止を呼びかけるキャンペーンが市民グループによって進められている。
込められたメッセージは「わたしをブタないで」。
キャンペーンを始めたのは、DV被害者支援に取り組む「女性ネットSaya―Saya」(東京)。スタッフの一人で草木染作家の森山かをりさんが「わたしをブタないで」のキャッチコピーを考案、ブタをモチーフにしたマスコットをデザインした。ブタ(1000円)のほかハート形(500円)もある。
昨年秋、同ネットが東京都内で開いた手作り品の展示販売会で売ったところ好評で、その後、DV関連のイベントなどでも販売を続けている。これまでにブタ、ハートそれぞれ100個を販売した。
マスコットは、マフラーやショールなどに使われるカシミヤやメリノウールなどを手縫いではぎ合わせ綿を詰めた素朴な品。生地はブランド服の輸入卸・小売を手がけるリーミルズエージェンシー(東京)が、サンプル生地など段ボール2箱分を提供した。「被害者の回復と社会復帰につながる。今後も支援したい」と同社。
森山さんらスタッフの女性たちが週に1度集まり、ボランティアで作成している。手作りのため形やブタの表情、風合いは一つ一つ異なる。森山さんは「このマスコットを身につけることで、DVを無くしたいという思いを共有してもらえれば」と話す。
マスコットの売り上げは、同ネットが取り組む被害者支援活動に使われる。購入希望者は、住所、氏名、電話番号を明記し、同ネットへファクス(03・5850・5243)で申し込む。制作に協力してくれる人も募集している。
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