エレールのS4に、カルトグラフのデカールを貼りました。
ネットの掲示板というのは非常に有用な情報源でありまして、相当コアな知識やレアなネタが溢れていて重宝するもんです。
ただ最近は某巨大掲示板もすっかり廃れてしまって、情報源が拡散化しているというか、10年前に比べたら情報の掘り起こしに苦労するようになりました。
ネットの世界は日々進化しているので、それも仕方ないことなのかなと思いますし、ひとつの掲示板や巨大検索サイトが情報の全てだと考えるのは危険でもありますが、だんだん新しいシステムに対応していくのが億劫になってきた今日この頃であります。
そんな、豆知識やら重箱の隅やらが溢れていた掲示板で好きだった言葉が、「細けぇこたぁ、いいんだよ。」
これ言われると、細かい事にこだわっていた自分が急にばかばかしくなって、気持ちが楽になったりします。
実生活や仕事でも、「細けぇこたぁ、いいんだよ。」的な気持ちで済ませたら、ずいぶん楽になることもあります。
まあ、逃げ口上であって、本来日本人というのは細かい事にこだわることで技術を進歩させてきたんだし、本当はこんな言葉で済ませるなんていけないんでしょうけど、仕事以外だったら時には逃げることも必要なんでしょうね。
戦略的撤退とか、戦術的撤退とかいうのもありますし。
というわけで、細かい話です。
まず、いくつか訂正を。
今作ってるランチア037ラリーやデルタS4の黒金仕様、正確には「チームHFグリフォーネ」ですが、前回までのログでこの車の主戦場をERC(ヨーロッパ・ラリー選手権)と書いてきましたが、ちょっと調べてみたらこの車たちが出場したラリーはERCに格付けされたものばかりではなくて、各国の国内選手権のものも多いようです。
今作っているS4の「ラリー・コスタ・ブラーバ」もERC格ではなくスペイン国内選手権のラリーということになるようです。
日本人から見ると、WRC(世界ラリー選手権)ばかりが興味の対象になりますが、ヨーロッパではWRCの下にERCという大きなカテゴリーがあって、さらにその下に各国の選手権もあり、ドライバーはそれらをいくつも掛け持ちして年間を戦っているんですね。しかも、当時は全て同じ規格、同じような車輌で行われていたようです。
当時の日本では、グループBなんてF1並みの超セレブな人たちによって戦われているエリートの世界だと思っていましたから、動画とかで田舎道でグループBが走り回っているのを見たり、マイナーなラリーに有名なドライバーがエントリーしてるのを見ると、ヨーロッパでは草の根からモータースポーツの文化が息づいていて、その上にあるWRCやF1やルマンといった華やかな世界とつながっているんだなあと実感。
ちなみに、コスタ・ブラーバで優勝したチームHFグリフォーネのF・タバトンはERCのラリーでも3勝して年間チャンピオンに輝いています。
もひとつ、訂正。
前回のログで、メリのキットに付いていたインストや、カルトグラフのデカールに大きな間違いはない、と書きましたが…。
貼ってて気が付いたんですが、大きな間違い、小さな間違い、結構ありましたw
当初、このラリーに出場した状態を写した画像が前や横から撮ったものしかなくて、後ろはインストを参考にして貼ろうと思っていたんですが…。
インストの貼り付け指示。
動画からキャプった画像。
ラリープレートの貼り付け指示もなければ、リア・ウインドー下に貼るエッソの楕円マークも無い。
そもそも、楕円マーク貼るスペースすら、イラストには存在しないw
まあそれでも、デカールにはラリープレートもエッソのマークも存在するので、まだ良いのですが…。
リア・フェンダーに貼るランチアの小さいマークに至っては、片方しか存在しないし…
極めつけ、ボンネットに貼る大きなランチアのマークが…無いorz
これにはショックだったな。
屋根に貼る一番大きなランチアのマークはあるんだが…
仕方がないので、エレールのデカールから持ってこようかと思ったら、リア・フェンダーに貼る小さいマークはあったんですが、
ボンネットに貼る分、ああもう、こっちのはラリープレートと重なってしまってるじゃん…!
屋根に貼る用の大きなマークはあるけど、ボンネットに貼るには大き過ぎるし、さてどうしたもんかな、重なってる部分を手書きするしかないなと考えてたんですが、
結論からすると、ジャンクから使えるデカールが出てきまして。
あっさり解決。
ジャンクにそんなデカールあるなんて、すごぉぉぉい!なんて感心しないでね。
ジャンクデカールがいっぱいあるって言うのは、今まで悪いこといっぱいしてきた証拠ですw
実は以前、エレールのモンテカルロ・ターボ(Gr.5)作った時、デカール貼ったリア・ウイングをダメにしちゃって、そのデカールが欲しいが為に、もう1個キットを買ってウイングのデカールだけ使ったんです。で、そのキットはもうその仕様では作れないので余ったデカールは使えると言うわけ。その中にちょうどピッタリのランチアのマークがあった訳ですよ。
エレールのデカールはやはり透けるので、下に白デカールを貼って白さに差が出ないようにしました。
やったー、ボンネットのデカールも全部揃ったー!
硬くなってたカルトグラフもなんとかしっかり貼り付けたー!
と喜んでたら
動画からキャプった実車画像
マークの配置がメチャメチャやん…!
いや、初めは画像の資料がなくて、ボンネットなんて分からないや適当でいいや、と思って貼り始めたんですけどね、
ほかのラリーを参考にエッソを「テキトーに」貼って、
ラリープレートを「テキトーに」貼って、
ランチアのマークが無いことに気付いて動画チェックして、どうにかこうにかランチアのマークを探してきて間に合わせて
冷静になってみたら、エッソもラリープレートも全然違う位置に貼っていたという…orz
時すでに遅し、全部マークセッターたっぷり付けてしっかり貼って、さらに上から剛力彩芽ちゃんでしっかり馴染ませてドライヤー乾燥までして、絶対剥がれないようにしてしまったので、もうどんなに頑張っても剥がせやしません。
万が一、剥がせたとしても、もうパリパリに硬くなってバラバラになる寸前のデカールでしたから、剥がれる時はバラバラになる時です。色々やってはみたけれど、もうあきらめました。
キットの不備や、インストの間違いやデカールの品質でなく、技術的に難しい工作の結果でもなく、ましてや資料も何とか揃えたというのに、最後は自分の怠慢とケアレス・ミスで台無しにしてしまうという…
これには、さすがに凹みましたわ。
しかし、こんなことで投げ出すわけにも行きません…
そんな時には、この言葉。
「細けぇこたぁ、いいんだよ。」