スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典帝王賞&網膜症の検査

2011-06-30 18:33:46 | 地方競馬
 上半期のダート競馬の総決算ですが,今年はやや寂しいメンバーとなってしまった昨晩の第34回帝王賞
 予想されたようにスマートファルコンがハナへ。マグニフィカが2番手を追走し,エスポワールシチーが3番手。4番手にはバーディバーディで,その後ろは離れました。実質的にレースに参加したのはこの4頭という競馬。前半の1000mは59秒8で,これはミドルペースといっていいと思います。
 マグニフィカは3コーナーを過ぎたあたりからついていかれなくなりエスポワールシチーが2番手に。逃げたスマートファルコンを追い掛けましたが直線に入ると一杯となり,スマートファルコンが9馬身もの差をつけての逃げ切りで圧勝。エスポワールシチーも何とか粘って2着。直線はかなり外に出したバーディバーディが3着。着差はともかく,近況とレース条件からこうなることが濃厚と思われた通りのきわめて順当な結果でした。
 優勝したスマートファルコンは昨秋のJBCクラシックを勝つと,浦和記念,東京大賞典,ダイオライト記念と連戦連勝。5連勝で大レース3勝目。この舞台であればエスポワールシチーより有利と思われ,その通りの圧勝でした。父はゴールドアリュール,兄に1999年の東京大賞典を勝ったワールドクリークで,輸入基礎繁殖牝馬はアリアーン
 騎乗した武豊騎手は昨年の東京大賞典以来の大レース制覇。帝王賞は2005年と2009年に勝っていて2年ぶりとなる3勝目。管理している小崎憲調教師も東京大賞典以来の大レース制覇で帝王賞は初勝利。
                         

 翌週になって水曜日,日付でいえば4月13日ですが,午前中の空き時間を利用してО眼科網膜症の定期検診に行ってきました。いつもいっていることですが,この眼科は非常に混雑しています。とりわけこの日は僕が行った中では最も多くの患者がいました。家を出たのが10時半前で,帰宅できたのが12時半過ぎ。移動時間は往復で30分もない筈ですから,少なく見積もっても1時間半くらいはここにいたということになります。
 検査の内容はいつもと同じ。視力検査,眼圧の測定,そして散瞳しての医師の診察です。眼圧は相変わらず高い数値を示してはいたものの一応は正常の範囲内。そして網膜症の方も異常なし。実際には網膜症だけではなく白内障も調べているのですが,そちらも異常なしでした。
 О眼科の場合,領収書のほかに診療の明細書というのをもらうことができます。これにどんな検査を行ったのかが印刷されているので分かるのですが,実は日によって少しだけ違いが生じることがあります。これは散瞳した後の医師の診察の内容に関係します。
 網膜症の具体的な診察内容というのは,経験した人でなければ分からないでしょうから少し詳しく説明します。まず,部屋の明かりを暗くします。医師が小型の懐中電灯のようなものを用いて,片目ずつ診察していきますが,これは部分に分けて行います。つまり医師の指示に従って患者が瞳を動かしていくわけです。それからもうひとつ,機械を用いての検査というのもありまして,このときも医師の指示に従って瞳を移動させます。各々の検査で具体的に何を調べているのかは僕には分かりませんが,僕の経験ではこのふたつの検査は必ず行われます。
 これにもうひとつ,眼底カメラ撮影という施術が加わることがあるのです。どういう場合にこれを行って,どういうケースでは行わないと医師が判断しているのかは僕には分かりません。ただこの有無が日によって違うのです。たとえば昨年の暮れのときは撮影しましたがこの日は撮影していません。そしてもちろんこれを行うか行わないかによって料金も変わります。これは点数だと56点。僕の場合は170円の差が出ます。これから考えましても,点数の1点というのが10円に該当するのだろうと思われます。
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女流王位戦&医師の判断

2011-06-29 19:16:58 | 将棋
 北は北海道から南は九州までの各地を転戦,ついに千駄ヶ谷へと戻ってきた第22期女流王位戦五番勝負第五局。
 振駒で清水市代女流六段が先手に。甲斐智美女流王位はまたも2手目△3ニ飛。先手が角交換を拒否して後手は石田流に。後手は駒損になりましたが,飛車交換に成功。その飛車を先に敵陣に打ち込みました。棋譜を並べただけですが,僕はこのあたりは後手を持って指してみたいと感じました。先手も飛車を打ち込んで攻め合いに。観戦は下図から。
                         
 玉の懐を広げつつ▲5五角。これには当然6九の金を取ることになりますが,不成でいきました。取る手は考えられず,逃げ場所はふたつですが,▲7七玉は穏当だと思いました。不成でいったのですから△5八とは継続手として当然。ここは受ける手はないので▲8五香と爆弾を設置。対して△5二金打(第2図)と受けに回りました。この手は僕の候補手のひとつでしたが,▲4五龍があるのでやりにくいかと思っていました。それをあえてやったのですから何らかの目算が立っているのだろうと思いました。
                         
 ▲4五龍の一手と思っていたのですが,実戦は▲5二同龍。△同金に▲7四銀の前進。▲4五龍では負けとみてこうなったのでしょうが,いかにも足りないように感じられました。後手は慎重に時間を使って△6八と。こうなると先手は手数を延ばすような受けがありませんから攻めるほかありません。詰みはないようなので▲6一銀と打っていきました。△7九とに詰ましにいくのかと思ったら▲8六玉と最後の抵抗。後手は△6二金打と手を戻しました。▲7二銀成は仕方ないでしょう。△同王とするつもりなのかと思ったら△同金。どうやら先手の手駒から銀を消す意味だったよう。▲6一銀△6二金打▲7二銀成△同金(第3図)でその局面となりました。
                         
 これでさすがに先手も万策尽き果てた格好。検討は終了して成り行きを見守ることに。少しだけもたついたようですがあまり問題なく,後手の勝ちとなりました。
 連勝後の連敗で苦境に立たされたかに思えた甲斐女流王位の防衛。このシリーズはどの将棋も熱戦で非常に面白かったです。

 母の肝機能の詳細が明らかになったのですが,このうちALPの数値が高いということについては,によれば医師はあまり問題視していなかったようです。また,後に説明しますがその後の治療や診察の経緯からしても,確かにそうであるように思います。
 一方のASTとALTですが,これらは確かに正常よりも高い値ではあったのですが,それ以前の状態と比較した場合には,明らかに改善がみられていたようです。もっとも,それ以前の数値がどれほどであったのかということは僕には不明ですので,どの程度の改善があったのかということは分かりません。ただ,肝機能の悪化には,降圧剤の服用というのが関係しているのではないかというのが内科の医師の推定であり,この内科の医師から脳外科の主治医であるN先生に連絡があり,降圧剤の変更という措置が取られたわけです。この日の検査というのは,この措置が取られてから最初の検査で,そこで数値の改善がみられたということは,この措置が有効に機能したことであると考えられるというのが内科の医師の判断だったようです。したがって現状の措置を継続していくなら,この数値はさらに改善し,正常値の範囲内に収まるようになると思われるので,この日はこのまま経過を観察し,次の診察のときにまだ問題があったならばさらなる処置を考えることにするというのが,この日の検査の最終判断でした。したがって,この日の検査結果によっては,母に対して何か新しい治療や措置が加えられるということはありませんでした。また,僕の目からみましても,母の状態に格別の変化はありませんでしたから,これはこれで納得できるような判断でした。
 僕は通院の日は帰りに薬局に寄ってきますが,4日は処方されたインスリンのすべてを入手することができませんでした。そうそう出る薬ではないでしょうから,在庫が足りないということは往々にしてあります。この5日は僕も戸塚区の方まで出ていまして,帰りも遅くなりましたから取りに行かれず,翌6日の午後に入手しました。もともと家に在庫は残っていますし,薬局に用意されている分に関しては先にもらってありますから,この方法で何か問題が生じてしまうということはありません。
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東日本大震災被災地支援高知記念&母の肝機能の詳細

2011-06-27 18:27:22 | 競輪
 3日目にルーキーチャンピオンレースが組まれた高知記念は昨日が決勝。並びは中村-丸山の南関東,篠原-石丸の四国中国の後ろで宗景と朝日が競り,松川に佐藤-斉藤の北日本。
 Sは石丸が取って篠原が前受け。3番手は並走で5番手に中村,7番手に松川という周回。松川が残り2周前から上昇。中村が切り替え篠原は引いて6番手。このまま打鐘から松川の抑え先行。篠原もホームを過ぎるところから発進。しかしバックでは佐藤の牽制があって失速。これを見て石丸が自力発進。ただ運行の関係でかなり外を回ることとなり,松川の番手から出た佐藤には届かず佐藤が優勝。石丸が2着。直線で内を鋭く伸びた中村もかなり迫っての3着。
 優勝した福島の佐藤慎太郎選手は一昨年8月の高松記念以来となる6度目の記念競輪優勝。完全な即席ラインでしたが松川の逃げになったのが大きかったです。今年はS班で戦っているように,昨年はグレード制覇こそなかったもののそれなりの成績は収めていました。この開催はS班が2名と,ややメンバーに恵まれたところがあり,そうした中でしっかりとチャンスをものにしたというところではないかと思います。
                         
 すべて別戦のワンツースリーで,こういう場合は高配当が望めるのですが,ここはこの3人の力量がほかの6人より明らかに上位と思われました。そういう意味では配当からみても順当な結果に終わったという感があります。

 翌4月5日はの磯子中央病院の通院の日でした。といってもこれは小脳出血の脳外科ではなく,肝機能の方で内科。母の通院は,脳外科の場合だと木曜の午前,内科の方は火曜の午後というのが原則になっています。いずれも妹の迎えのサービスがない日に該当しますが,この日は午後からでしたので,母が作業所まで送っていくことには何の障害も生じませんでした。
 前日,僕は検査情報の詳細をもらえなかったのですが,逆にこの日は母がそれをもらってきました。脳外科と内科を通して,磯子中央病院ではこれが初めてのケース。ちなみにこの日は診療の点数がいつもより少し高くなっていたということですので,やはりこれをもらうと診察費も少し高くなるようです。僕の場合で比較しますと,点数で50点です。診察費の方は保険証による医療費の負担の割合によって異なると思われますので一概にはいえないのでしょうが,これも僕の場合ですと150円です。僕は3割負担ですので,これから考えると点数の1点というのが10円に該当し,500円の3割に当たる150円が増額されているということではないでしょうか。
 詳細をもらうことができましたし,僕もそれを母から見せてもらいましたので,母の肝機能のどこに問題が生じていたのかをようやく知ることができました。これによりますと,数値として問題であったのは2点。ひとつはGOTとGPT,あるいはASTとALTといわれることがあるもので,この数値が高くなっていました。これは僕のオーダーにも含まれていたもので,僕が肝機能に障害が生じているといわれたときに問題となったのと同じものです。そしてこれは,僕が想像していた通りでした。
 もうひとつ,問題となっていたのはALPという数値で,これも高めでした。調べてみましたところ,これは胆汁の流れが悪くなったときに高めに出るようです。飲酒と関連があるとされるγ-GTPの数値の悪化と関係があるとのことですが,母の場合はこちらの数値も計測されていまして,そちらの方は正常でした。もっとも母は飲酒というのは,少なくとも僕の記憶があるうちはしていません。つまり相当の昔から酒は飲んでいなかった筈で,γ-GTPの値が悪くなるということは考えづらいです。
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宝塚記念&インスリンの吸収

2011-06-26 18:50:22 | 中央競馬
 やや難しい時期の施行なのですが,例年より強力メンバーが揃ったと感じられた第52回宝塚記念
 はっきりとした逃げ馬は不在。内からゆっくりとナムラクレセントが出ていっての逃げ。アーネストリーが2番手でマーク。発走で隣のハートビートソングと接触したブエナビスタは中団やや後ろのインで待機。最初の1000mは58秒7でミドルペース。
 ナムラクレセントの逃げは直線入口まで。アーネストリーが変わって先頭に立つと,やや外に持ち出しました。このために追走していたハートビートソングが振られるような形になり,空いた内側に突っ込んでいったのがエイシンフラッシュ。これが一旦は2番手に上がったものの大外から追い込んできたブエナビスタが猛追。先に抜け出したアーネストリーは1馬身半の差をつけレコードタイムで快勝。ゴール寸前でエイシンフラッシュを捕えていたブエナビスタが2着でエイシンフラッシュが3着。
 優勝したアーネストリーは昨年の札幌記念以来の勝利で待望の大レース初制覇。大レースは3度めのチャレンジで,過去の2回はともに3着でしたからここも有力視されていた1頭。昨秋の天皇賞を使った後,腰に疲れが出て休養。結果的にここを目標とするようなローテーションとなったことが,ほかの馬に比べて有利になったということはあると思います。また大レースを勝てるかどうかはともかく,大崩れをしてしまうことはないのではないでしょうか。父はグラスワンダーで父仔制覇。伯父には1997年の目黒記念を勝ったアグネスカミカゼ。Earnestlyは真剣に。
 騎乗した佐藤哲三騎手は昨年のかしわ記念以来の大レース制覇。宝塚記念は2004年以来の2勝目。管理している佐々木晶三調教師はその2004年の宝塚記念以来の大レース制覇でこのレースはやはり2勝目。

 インスリンを注射する位置を意識的に変えるようにはしていても,長きにわたって打ち続けていますと,やはりどうしてもしこりになってしまうもののようです。事実,すでにこのとき,僕の腹には何箇所か,堅くなっている部分がありました。とくに僕の場合,これは体型的なものとも関係していたのではないかと思います。というのも,僕はそんなに体重がある方ではないということからもお分かりいただけると思いますが,腹部にもそんなに皮下脂肪が蓄積しているというわけではありません。インスリンを注射する部位の代表が二の腕であり,腹部であり,また太股であるのは,皮下に注射するという性質であるがゆえに,脂肪が蓄積しやすい部位であるからです。そういう意味では,単純に体型的な面だけでいうなら,僕はあまりインスリンを注射するのに適した身体ではないということになります。腹部といっても広いには広い,とくにインスリンを注射するための針の細さからいえばかなり広いということが可能かとは思いますが,それでも僕の場合は,腹部の中でも打ちやすい部位と打ちにくい部位というのを比較したなら,打ちやすい部位というのは,少なくとも一般的な体形の人と比べるなら,ずっと狭いのです。よっていくら注射をするたびにその位置を変えるように意識していたとはしても,1日に4度も打つこともあり,長い目で見ればどうしても多く打つ位置というのができてしまうのは自然なことだと思います。
 一般的にどの程度の期間でこうしたしこりになってしまうような部位ができてしまうのかということは僕には分かりません。いずれにせよ,この時点で僕の腹にそうした部分がすでにあった,それも1箇所だけではなく何箇所かあったというのは事実です。М先生はなるべく違う位置に注射をするように注意を促し,またそのようにすでにしこりになってしまっている部位には,なるべく注射をすることを避けるように指示しました。
 堅い部分にインスリンを注射すると,どうもインスリンの吸収に時間がかかってしまうことがあるようなのです。吸収に時間がかかれば効果が発揮される時間というのも当然ながらそれだけ遅れます。僕の場合,不意に血糖値が高くなり,時間をおけばそれが治まるということが現実に何度もあったのですが,それはそういう部位に注射した影響が出ていたのかもしれません。
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棋聖戦&注意点

2011-06-25 21:13:31 | 将棋
 自動車産業の町,愛知県豊田市での対局となった第82期棋聖戦五番勝負第二局。
 千日手指し直しとなり深浦康市九段が先手に。羽生善治棋聖の角交換四間飛車でしたがこれには意表を衝かれました。相穴熊へと進展。玉を固め合い,馬を作り合うという息の長い将棋に。下図から観戦開始。
                         
 飛車取りなので逃げる一手。△3一飛と寄り,▲2二馬と入らせてから△6一飛と逃げました。僕には損得はよく分かりませんでした。先手はと金作りを目指して▲4四歩の突き出し。△4二歩と受けたのは仕方ないと思います。▲3ニ馬△6四歩▲4二馬△5二金▲3ニ馬△4二歩。と金を作る,作らせないの争いがここで一段落。先手は一歩を入手。後手は金が離れて歩切れになったので,わずかながら先手が得をした折衝だったと思います。ここから▲7五歩△6三馬は予想手順。そこで▲7六銀と進出しました。△8四桂と打ちましたが,この手は意外でした。▲8六歩と突いてしまうかもしれないと思いましたが▲7七銀引。後手もどう指していいのか難しいところと思いましたがシンプルに△7六桂。▲同馬と思っていましたが▲同銀(第2図)でした。
                         
 ここも指し手が難しそう。それでも△6五銀は検討していた手のひとつ。そこで▲8六歩。△7六銀はこの一手と思っていました。ここも▲同馬を考えていましたが▲同飛。△6五歩はあまり考えていませんでしたが次の▲8七銀打はさらに驚きでした。ここは△6六歩を検討していましたが△6六銀。▲5六金を検討していましたが▲同金。△同歩▲同飛△5七成桂までは予想通り。そこで▲7六馬と引きつけましたが,手順としてはどことなくちぐはぐになっているようにも感じられました。ここはどうやるかまったく見えませんでしたが△6四馬は意外でした。▲8五馬はいいかどうかは別にやりたくなる手。△5五馬は継続手で,こうなれば▲6一飛成△同金(第3図)は必然。
                         
 一段目に飛車を打つのではないかと思っていましたが▲4六金。△8八馬▲同玉はこれ以外に考えられないところ。△6九飛は予想通りでこれはかなり厳しそうに思いました。適当な受けが思い浮かびませんでしたが指されたのは攻防の▲3六角。△6八飛成は当然で▲7八飛はいかにも辛い感じですが仕方がないように思いました。△7九銀は逃がすような感じもありやりにくいかと思っていました。▲9七玉はこの一手。△7八龍は手順からこうでなければ不自然と思います。▲同銀もこの一手。端玉には端歩といいますがここでの△9四歩(第4図)はまったく思い浮かびませんでした。
                         
 ▲3一飛は詰めろ。△6二金寄はこれ以外に考えられませんでした。▲7七銀打は考えていませんでした。角を渡しても詰まないようにした手と思いましたが,ここで受けるのでは辛いのではないかと瞬間的に感じました。第4図に進めた以上は△9五歩だろうと思ったのですが△4八飛でした。検討したのは▲8一角成△同王▲6三馬△7二金打というような手順でしたが▲5八桂と打ちました。今度こそ△9五歩。▲8七玉の早逃げに△5八成桂。対して▲6三歩の攻め合いですが,後手玉に王手が掛からない形になりましたので後手大チャンス。△8八金と打っていけば▲同銀△同銀成▲同玉△7九銀▲8七玉までは必然。次の△4六飛成もごく自然。▲7七銀打(第5図)と受けるのも仕方なさそうに思いました。
                         
 △3六龍はここで一気に決めにいったと思える手。▲同歩はこの一手。△5四角は攻防手。ここまで粘ったのですから▲7六金もこうやると思いました。△6四桂と追撃。もう▲6二歩成は仕方ないという感じ。まだ後手玉には王手が掛かりませんから再度の△8八金。▲同銀△同銀成▲同玉△7六桂▲同馬△同角▲6一飛成まで検討の通り。△5四角打を考えていましたが△7九銀。▲7七玉はこの一手。そこで△5四角と引きました。考えていたのは▲6五銀でしたが指されたのは▲6五桂。△9九角と王手したので▲7六玉△5五角成は一本道。▲6六金を考えていましたが▲8一龍が指されました。ここでようやく勝負の帰趨を把握。あとは指し手を見守ることに。思っていたよりてこずった感もありますが,検討を再開するほど切迫した局面には至らず,後手が押し切っています。
 200手越えの大熱戦を制して羽生棋聖が連勝で防衛に王手。第三局は来月2日。深浦九段の先手だと思います。

 ここ2回は,М先生の診察が始まるまで,かなり長い時間を待たされました。こういう時間は僕は本を読むのが常です。たとえばこれは昨年のことになりますが,家に残っているインスリンを注射するための針の残量を間違ってМ先生に伝えてしまったため,その処方箋を入手するためにみなと赤十字病院まで行かなければならなかったことがありました。実際にはこのときはほとんど待つことなく診察をしてもらえたのですが,事前の病院とのやり取りの中では,かなり待たされそうな雰囲気がありましたから,本を持っていっていたということは,このブログにも書いておいた通りです。それと同様にこういう場合にも本を読んで時間を潰すのですが,総合内科の定期診察の場合にはちょっと事情が異なります。これは,僕の通院が,必ず月曜日に設定されているということと関係します。
 これも以前に書いたことがあると思いますが,現在の僕の場合,読む本というのは非常に限られています。スピノザ,ドストエフスキー,夏目漱石。この3人に関係するものか,そうでなければ競馬や将棋,NOAHなど,このブログの題材として扱っているものだけ。このうち,競馬の週刊誌である週刊競馬ブックというのを僕は読んでいまして,これが月曜に発売。検査のために通院する時点ではまだ発売していませんが,午後3時の診察の時点ですと,予め入手しておくことが可能です。よって待ち時間はそれを読んでいます。そういう意味ではほぼ2ヶ月に1度ではありますが,通院の日が月曜というのは,僕にとってはまことに都合がよいと感じています。
 それからこの日の診察では,インスリンの注射する量の配分が変更となったこと以外に,М先生の方から注射に関する注意点を指摘されました。これは,注射する部位がしこりのように堅くなっていないかどうかを確かめるものでした。
 インスリンは皮下に注射するものであり,僕は一貫して腹部に注射していることは前にも書いた通りです。そしてこれはおそらくインスリンを自分で注射している多くの人は同様だろうと思います。もちろん腹部といっても広いですから,いつもいつも同じところに打つというわけではありません。むしろ意識的にその位置は変えます。これはこのときにМ先生が言ったように,注射する部位が堅くなってしまうことを避けるためのものです。
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順位戦展望&検査結果

2011-06-23 18:41:39 | 将棋トピック
 第69期名人戦は一昨日,昨日の第七局を森内俊之挑戦者が勝って4期ぶりに名人に復位。羽生善治二冠がA級順位戦に「降臨する」こととなり,第70期順位戦の出場者が決まりました。すでに開幕していますが,ここで展望します。
 A級。今期は史上最強なのではないかという気がします。中で僕の本命は渡辺明竜王。もっと早くに名人戦に出場していておかしくなかったと思いますが,いよいよ機が熟したという感じが僕の中にあるのです。
 B級1組。このクラスははっきりとした決め手をもっていると思えるような棋士がいないという意味で混戦という印象。安定感では深浦康市九段と木村一基八段で,まだA級未経験の松尾歩七段,山崎隆之七段,橋本崇載七段,阿久津主税七段といったあたりがどう加わっていくのかといったところでしょうか。
 B級2組。いずれはA級に定着しそうな20代と,かつてはA級にいたベテラン勢が入り混じっての争い。昇級したばかりですがやはり広瀬章人王位を本命に挙げたいです。もうひとりも若い方から戸辺誠六段ですが,1回戦の負けがどう響くか。
 C級1組。若手精鋭が揃ってA級に劣らないくらいの激戦区という印象。そうなれば順位の差がものをいうだろうということで,村山慈明五段と豊島将之六段のふたりを挙げておきましょう。
 C級2組。ここは人数が多く,くじの影響も大きいので例年通り情実的な予想。今期のメンバーで僕が最も期待しているのは阿部健治郎四段。次いで菅井竜也四段。あと,ここのところあと一歩で昇級を逃し続けている横山泰明五段は,悪くいえば勝負弱いということなのかもしれませんが,何とか昇級させてあげたいという気持ちが強いです。

 この日も中央検査室での採尿と採血の検査はガラガラで,すぐに終わりました。一旦は帰宅するのはいつもと同じパターンですが,午後1時前には家に戻ることができています。昼食の後に出直して診察は午後3時からですが,こちらの方はまた非常に混雑していまして,診察が始まったのは3時50分頃でした。
 ここ最近はずっと検査のオーダーの内容と結果がプリントされた検査詳細情報というのをもらっていたのですが,この日はなぜかもらえませんでした。なので詳しい結果というのは,この日の分に関しては分かりません。ただし,問題であったヘモグロビンA1cの値に関しては7.2%と,前回よりは改善し,それ以前の値に近づいていました。このために入院は免れることとなったわけです。前回の検査でHbA1cの悪化が判明して以降,運動療法の改善や食餌療法の改善に取り組んできたわけですが,結果的にはそれが実を結ぶことになったということなのだろうと思います。もちろん,だからといって油断すればまた悪化するであろうということは目に見えているわけですから,こうしたことにはこの日以降も取り組んでいますし,今後も取り組み続けるつもりでいます。
 それからこの日,注射するインスリンの量の配分の変更がありました。この日まで,朝は0.11ml,昼は0.07mlのヒューマログ,すなわち超速効型のインスリンを注射していたのですが,これが翌日から,朝は0.09mlに減らし,昼は0.09mlに増やすということになりました。これは,この間の血糖値の記録を見て,主治医であるМ先生が判断したものです。確かに,夕食前の血糖値が極端に高くなっていることはなかったのですが,それ以前よりはやや高くなっていましたし,何より昼食前に低血糖に近いような値が出てしまうようなケースが増えていたことは事実です。
 検査の後は支払い。みなと赤十字病院の領収証というのは診療費の明細と兼用になっています。この日は検査の点数というのがそれまでより少しだけ低くなっていました。とくに検査の内容に変化があったというわけではありませんので,これはおそらく検査詳細情報をもらわなかった分だと思われます。点数が高くなれば診療費もそれだけ高くはなりますが,詳細情報はやっぱり入手したいところです。
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京成盃グランドマイラーズ&糖尿病共生記②

2011-06-22 19:06:57 | 地方競馬
 船橋競馬は今月から薄暮開催。今日がこの開催のメーンとなる第14回グランドマイラーズでした。サイレントスタメンは競走除外。
 好発はディアーウィッシュで,自然と先頭に立ちましたが,外からフサイチピージェイが押してくると,同厩舎ということもあったでしょう,こちらにハナを譲り,2番手に控えました。ヴァイタルシーズがその外でほぼ並ぶ態勢。競走を中止した1頭を除けばほぼ固まってのレース。前半の800mは49秒3で,これはミドルに近い程度のハイペース。
 ディアーウィッシュは絶好の手応えで直線入口では先頭に並び掛け,フサイチピージェイもそれなりに抵抗はみせましたがあっさりと抜け出すとあとは後ろを引き離していき2馬身差の快勝。2着争いは混戦となりましたが,3コーナー手前では手が動いていたカキツバタロイヤルがしぶとく伸びて2着。枠順の関係からずっと外を回らされたドリームトレジャーが3着。
 優勝したディアーウィッシュは昨年8月のスパーキングサマーカップ以来となる南関東重賞3勝目。このレースは昨年も制していて連覇。大崩れすることなく安定して走っている馬で,とくにこの距離が最も力を発揮できるようです。このレースは混戦模様で,力量が最上位であったかどうかは分かりませんが,最近のレース振りまで加味するなら,1番人気にも推されていたように順当な勝利といえるでしょう。父はクロフネ
 騎乗した川崎の今野忠成騎手は昨年のスパーキングサマーカップ以来の久々の南関東重賞制覇。グランドマイラーズは連覇で2勝目。管理している船橋の出川克己調教師は2001年と2005年も勝っていて連覇となる4勝目。

 まずはじめに,なぜ僕が共生ということばを用いるのかについてですが,これは前回に説明した通りです。その前回は,3月の彼岸明けまで,具体的な日付でいえば3月24日までの出来事で終了していますので,そこから始めていくことにします。
 このとき,アメリカの伯母が来日中だったわけですが,4月2日に帰国しました。この頃は頻繁に来日していましたが,この帰国後はまだ来日していません。もちろんこれはの状況というものがそれだけよくなってきたからです。あと1ヶ月強で父の最期から1年を迎えます。7月31日に一周忌の法要を営む予定になっていますが,あるいはそれに合わせて来日する可能性があるようです。
 東日本大震災の影響で,妹の新たなる支援として加えられていた迎えのサービスと,それ以前からあった送りのサービスは一時的に中止されていましたが,これは4月4日の月曜から再開されました。送迎用の自動車の燃料の入手が困難であるという理由による中止であったわけですが,この頃はもうそれに苦労するような状況ではありませんでした。正確にいいますと,サービス自体はもっと早いうちに再開できたのですが,この時点では伯母がいましたから,伯母が妹を作業所まで送っていましたので,サービス自体を利用しなかったのです。伯母が帰国したのに合わせ,この4月4日の朝から再び利用することになったということです。迎えは月曜,水曜,金曜の週3回で,これは以前と同じ。火曜と木曜は母が送っています。一方,週末に利用していた送りの方は,サービスの利用を中止しました。ただ,たとえばショートステイを利用したときなどには,荷物が多くなりますので,そういった場合は使います。つまり送りの方は不定期にそのサービスを利用するようにしたということです。
 この4月4日が,僕の通院の日にあたっていました。前回の検査のときに結果が悪かったので,今回も同様であれば入院するということになっていました。血糖値を標準化したもの,要するに日々の検査結果の値ということですが,それから考えれば,そうなってしまう公算はかなり低いと思ってはいましたが,やってみるまでは分からないわけで,一応はそういう心積もりだけはしておきました。
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女流王位戦&第一部定義四まとめ⑤

2011-06-21 19:56:56 | 将棋
 徳島といえば阿波踊り。多くの日本人はそう連想するのではないでしょうか。第22期女流王位戦五番勝負第四局は徳島市での対局でした。
 甲斐智美女流王位の先手で三間飛車。清水市代女流六段は棒金で対抗。先手は飛車を6筋に転換し,桂損の代償にその飛車を成り込み,自陣に引きつけました。後手も桂馬を代償に飛車を成るという,序盤から考えるとやや派手な展開。観戦はかなり進んで下図から。
                       
 まずは▲2七王と引きました。△4六成桂▲6五龍と攻め駒の角取り。△6四銀は面白くはありませんが仕方ないところでしょうか。▲6七龍は予想していた手。次は△3三桂か△9六龍と思いましたが後者でした。ここまでの手順から受けきるのが先手の方針と思えますので,次の▲4八金直もそれに則った手。ここで△7三銀と引いたのは,せっかく打った銀を使うという意図でしょう。▲6五龍に△4五成桂と引き▲7三角成△同角▲4五龍の二枚換えコースに。成桂は取られましたが,銀は打っただけに終わりませんでしたし△6三角(第2図)の間接王手龍が掛かりましたから,この手順は後手の方が得をしたように感じました。
                       
 受け方はけっこう難しく指されたのは▲3六銀。これには△4五角▲同銀△2五飛の王手銀取り。▲3八王△4五飛までは一本道で,ここは混戦になっていると思いました。一連の手順で駒損したのでもう受けるのではなく何か反撃したいところ。▲2八香でした。△6七歩はまったく考えていなかった手。次の▲4六歩もこの局面では予想できませんでした。△同龍は自然に感じます。そこで▲4七歩と打ちましたので,△4八飛成とされる手を防いだのではないかと予測。△6六龍と逃げるかと思いましたが△7六龍。ただ▲6七銀△同龍▲5六銀(第3図)と進みましたから,龍の逃げ場所はどちらでも同じことでした。
                       
 両取り逃げるべからずで△9五角。▲6八桂は打つかもしれないと思っていました。△5六龍▲同歩に△3三銀打と受けましたがこの手には驚きました。手番を得た先手は▲8二飛。ここで先手がリードしているように思えました。△6七歩にももう構わず▲6三角。△6五飛▲7四角成は必然ではありませんが想定した手順のひとつ。そこで△6八歩成。▲6五馬△5九と(第4図)は当然です。
                       
 ここでの▲4四桂にもびっくり。これは△同銀の一手。▲2三香成△同玉▲2四歩。ここは△3ニ玉▲2五飛みたいな展開もあるかと思いましたが△同玉は僕が本線で考えていた手。▲2ニ飛△2三歩は部分的には必然に感じられます。▲2六金(第5図)は攻防ですが,これでは先手がやり損なったように思えました。
                       
 今度は後手が攻める番。△3五桂と打ちました。▲3六歩の催促に△2七銀と打ち込めば▲同金△同桂成▲同王までは当然。ここで△7三角だとどうなるかと考えていたら△3五桂の王手。取れないので▲3七王でしたがさらに△2六金。攻防ともに見込みがなくなった先手がここで投了となっています。
 清水六段がタイに持ち込みました。第五局は来週の水曜です。

 この仮説を理解するために,注意しておいてほしい点があります。まずひとつは,属性ということばによる表象は,属性そのものに関する表象とは異なるのだと僕が考えている点です。もちろんことばによる表象と,そのことばによって一般的な意味で指示されるような対象との表象が同一の表象であるという場合があるということについては僕は認めます。しかし,この場合には,ことばによって指示されている事物によって,それ以前にそうした同一の表象をなす人間の身体が刺激されたことがあるということがその前提となると思うのです。いい換えれば,こうした表象は,表象の種類としては,想起に該当するのだと僕は考えます。しかるに想起の前提には何らかの知覚,このブログでいう表象の種類のひとつとしての知覚がどうしても必要です。ところがこの仮説は,そもそも人間が属性をそのような意味では知覚することがないということを意味しているのです。
 仮説が正しいとした上でのこうした結論というのは,マシュレが『ヘーゲルかスピノザか』の中で行っている属性について省察と同様であるといえます。しかし僕はマシュレの結論に関しては同意しないでもないですが,マシュレの分析の過程に関しては,ある疑問を抱いています。ただしこれは,今回のテーマである第一部定義四に関係するような点ではなく,むしろスピノザの哲学において能動と受動ということを,とくに精神の能動と精神の受動ということをどのように理解するべきなのかということに関係しているように僕には思えます。よってこれは今回のテーマである第一部定義四を巡る考察が本来的に含むべきである範疇をあまりに大きく逸脱しているように感じられます。ですので,この点については別に考察するということにして,この第一部定義四の考察はここまでで終了するということにしました。
 これで第一部定義四のまとめも終ることにします。次回のエントリーからは,糖尿病共生記になりますが,それに一区切りがつきましたら,よほど事情に変化が生じない限り,今回の考察の最後の課題として残した,能動と受動に関する考察を開始するということにします。前回の共生記はあまりに多くのことが起こりすぎ,かなり長期化してしまいましたが,今回はそういったことがないように願っています。
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竜王戦展望&第一部定義四まとめ④

2011-06-20 19:14:35 | 将棋トピック
 渡辺明竜王への挑戦者を決する第24期竜王戦は,17日に1組の3位決定戦があり,本戦トーナメント出場者が決定。今年も展望してみることにします。
 1組から5人が出場できるように制度が改正されて以降は,どうしても1組が手厚くなっています。左の山も3人が並んだ1組がやはり強そう。注目されるのは関西四天王の一角を占める稲葉陽五段と,今年に入って急激に勝ち出している永瀬拓矢四段の勝者がどこまで勝ち上がることができるのかという点ではないでしょうか。
 右の山は1組のふたりがタイトル保持者ですからやはり有力とせざるを得ません。ただトーナメントですからだれが勝ち上がってもおかしくはないと思えるようなメンバー構成になっているとは思います。
 やはり本命は羽生善治名人で対抗が久保利明二冠ということになるでしょうか。今年は右の山から挑戦者が出るような気がしてならないのですが,左の山から深浦康市九段の名前も上げておくことにします。今年も本戦は中継されることになると思いますので,僕自身が注目する対戦に関しては紹介していく予定です。

 スピノザの哲学では虚偽と誤謬とは異なるものであるというのが僕の見解です。よって,仮に人間が,神の属性に関して虚偽を有するということがあったとしても,誤謬を犯すことはないということ,つまり人間の知性による延長の属性ならびに思惟の属性の認識に関する無謬性は,これで明らかになりました。とくに属性の認識という場合には,第一部定理一〇によって,それが虚偽であるのか真理であるのかを判断する材料が,その観念がそれ自身によって概念されているのか,それともほかのものに依拠することによって認識しているのかということだけでも十分です。すなわちたとえば何らかの個物についてその真偽を判定する場合よりも明らかに容易であると考えられますから,この無謬性の確度というものは,その分だけさらに高くなっているといえると思います。
 さらに僕はこの無謬性が完全に確定するような仮説というのを立てました。それはおおよそ以下のようなものです。
 まず,第二部定義一に示されている事柄は,共通概念としてすべての人間の精神のうちにあると考えられます。そして第一部定理一の意味から考えるなら,このことは,延長の属性の十全な観念もまた,すべての人間の知性の一部を構成しているということでなければならないと思われます。
 ところで,第二部定理二六によれば,人間の精神が外部の物体を表象する様式というのは,その人間の身体が外部の物体に刺激されることを通してのみです。しかるに,こうした表象というのが人間の精神に生じるまさにそのとき,共通概念として神の延長の属性がその人間の精神によって十全に認識されていると考えられます。そこでもしも人間の精神による外部の物体の表象の様式がこれだけであるなら,人間の精神による延長の属性の認識の様式もこれだけになるのではないだろうかというのが,僕の立てた仮説の中心部分です。
 もしもこの仮説が正しいとするなら,人間の精神は神の属性,この場合には延長の属性と思惟の属性のふたつだけですが,共通概念としてのみ認識するということになります。つまり十全にのみ認識するのであり,混乱しては認識しないということになります。よって属性の認識に限定するならば,ドゥルーズの論証の方法というのは有効であり,また妥当であるということになるでしょう。
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東日本大震災復興支援一宮記念&第一部定義四まとめ③

2011-06-19 18:32:35 | 競輪
 事前に組まれていた日程がうまいこと作用し,次世代のエースの地元への凱旋という形なった一宮記念は今日が決勝。中部だけで7人の並びは深谷-吉田-山内-服部の愛知で飯嶋はここで番手戦,柴崎-加藤-山口の中部,三宅は単騎。
 柴崎がSを取って前受け。三宅を挟んで後方に深谷。深谷の後ろは周回中から競り。残り2周のホームで深谷が上昇開始。バックで柴崎を叩くと三宅が5番手にスイッチ。柴崎は6番手まで引いて打鐘。深谷が外に上がったところで吉田がインに入り,内が吉田,外が飯嶋の競りとなり,ホームから深谷の抑え先行。番手戦はバックまで続き,飯嶋が奪取。柴崎の捲りは3番手で一杯。直線入口で山内が内から飯嶋に競り込むもこらえた飯嶋が深谷を猛追。しかし僅かに届かず逃げ切った深谷の優勝。飯嶋が2着で,外を踏むことになった服部もかなり迫って3着。
 優勝した愛知の深谷知広選手は月初めの高松宮記念杯の凱旋レースを見事に飾りました。記念競輪は年頭の立川記念に続く2勝目。展開有利なレースだったわりには詰め寄られた感は無きにしも非ず。GⅠの疲れとか,地元戦での重圧などがあったのかもしれません。それでも凌いで優勝をするあたりは立派だと思います。
                         

 続いてもうひとつの問題,認識論と実在論の問題の解析へと移行しました。これについても結論を先に明らかにすれば,僕は第一部定義四というのは,スピノザがそこに書いたこと以上の意味,すなわち単に認識論的な意味だけではなく,実在論的な意味というのが含まれていると考えます。僕の方法というのは,『エチカ』の問題は『エチカ』に訴えることによって解決するということなので,僕がこのように考える根拠というのは,第二部定理一と第二部定理二にあります。ここでは明らかに延長の属性および思惟の属性が,知性による各々の属性の認識とは離れて,実在するということがいわれています。そしてこのことが,神の本性を構成する無限に多くのどの属性に関しても,スピノザがこれらの定理を証明するのと同様の方法を用いることによって,証明することができる筈であると僕は考えるからです。よってこれらの定理が,実在論的理解の根拠になり得ると僕は考えるのです。
 一方,この問題ではこれとは別に,ドゥルーズの論証,すなわち,スピノザの哲学における知性というものは実在的なものだけを認識するのだから,第一部定義四が認識論的に書かれていても,これを実在論的に解釈して構わないというやり方で,認識論と実在論を巡る問題自体を一蹴するような論証の妥当性について,詳細に考察しました。もちろんこの定義のうちにある知性というのを,神の無限知性であると考えるなら,この論証は正当です。そして第二部定理七備考の前提は,確かにスピノザがそういった意図を有していたということを窺わせるのも事実です。しかし混乱した観念の問題というのは,第一部定義四だけに関連するというわけではありませんから,この論証が妥当であるとしても,どの範囲までこうした態度が妥当であるのかということの分析はやはり欠かせないと僕は思います。
 第二部定理四二の意味というのを,僕はただひとつの十全な観念がある知性のうちにあれば,その知性は一般に真理と虚偽とを分類できるというように解釈します。そしてすべての人間の知性の一部は,十全な観念によって組織されています。よってどんな人間も,自身の精神のうちに属性の混乱した観念があった場合,それを混乱した観念であると認識することはできるのです。
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東日本大震災復興支援農林水産大臣賞典関東オークス&第一部定義四まとめ②

2011-06-18 18:48:49 | 地方競馬
 3歳ダート牝馬の頂点を決するという位置づけの第47回関東オークスは,15日の夜に川崎競馬場で行われました。
                         
 ここが初ダートとなったピュアオパールが主張しての逃げ。マルモセーラ,カラフルデイズ,リアライズノユメと,JRA勢が前を占める展開。それほど早いといえるようなペースではなかったのですが,わりと縦長になりました。
 ピュアオパールは快調に飛ばし,3コーナーを回るとリアライズノユメとマルモセーラは苦しくなって後退し始め,カラフルデイズが2番手に。直線に入ったところではピュアオパールが差を広げたのですが,川崎はそれなりに直線があり,諦めずに追い掛けたカラフルデイズがゴール前でクビだけ差し切って優勝。ピュアオパールが2着。やや出負けして先行勢の後ろからの競馬となったマニエリスムが3着。
 優勝したカラフルデイズは前々走の条件戦を勝って前走がオープンで5着。牡馬相手のオープンで掲示板を確保した馬はこのレースでは勝ち負けという傾向。そういう意味では今年は平年並みレベルで,傑出した強さがあるというわけではないと思いますし,3歳牝馬のトップというわけでもないでしょう。これまで1400までしか経験がなく,一気の距離延長は課題でしたが,騎手がそつなく乗ったのも勝利の一因と思われ,その点では内枠も幸いしたと思います。本質的にはもっと短い距離の方がいいのかもしれません。父がフジキセキで母の父はクロフネ。曾祖母の孫に1999年の小倉3歳ステークスを勝ち,重賞勝ち馬も産んでいるアルーリングアクト
 好騎乗をみせた岩田康誠騎手は一昨年以来の関東オークス2勝目。管理している藤原英昭調教師は関東オークス初勝利です。

 一方で,第一部定義三の立場が名目的であるという理由によって,第一部定義四の立場もまたすべからく名目的に判断されるべきであるというようには僕は考えません。というのは,僕は第一部定義六の立場というのは,スピノザが神の実在を証明する方法のうちのひとつである存在論的証明からして,それ自体で名目的ではなく実在的な定義であると考えるからです。そして第一部定義六が実在的な定義であるのなら,第一部定義四を実在的な定義であるとみなす条件,いわばその実在的条件というものを満たしていると考えるからです。したがって,『エチカ』の諸部分において,神の属性というのが議論の対象となる場合には,その属性というのを第一部定義四に訴えて理解する限り,第一部定義四というのは名目的にではなく,むしろ実在的に理解されるべきであろうと考えるのです。
 ただし,ここではひとつだけ注意しなければならないことがあるように思います。というのは,第一部定義六をそれ自体で実在的な定義であると僕が理解するとき,実際に実在的であるといい得るのは,神であるというよりは絶対に無限な実体のことであるという意味を含んでいるからです。第一部定義六はそうした絶対に無限な実体のことを神というと定義しているわけですが,絶対に無限な実体についてそれを神といわなければならないような理由というのは,『エチカ』のどこをどう読んでも発見することができません。僕自身,神という名で呼ばれるに相応しいものがあるとすれば,それは絶対に無限な実体をおいてほかにはないということには同意しますが,ここには明らかに神に関する唯名論的観点というのが導入されていると考えます。したがってもしもそうした観点に立つならば,第一部定義六もまた名目的定義でしょうし,そもそも神というものを実在的に定義するということ自体が僕には不可能であるように感じられます。いい換えれば,スピノザの立場もそうだと考えられますし,僕などはさらにそうかもしれませんが,実際にはこれは無神論に近い考え方だと思います。
 ただしそれを絶対的に無限な実体の定義と考える限りでは,第一部定義六というのは確かに実在的定義であるのであって,よって第一部定義四もその限りにおいては実在的に解釈し得るというように考えるのです。
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セントジェームズパレスステークス&第一部定義四まとめ①

2011-06-17 18:43:54 | 海外競馬
 イギリス王室は競馬と縁深く,競走馬を所有していますしロイヤルアスコット開催を主催もします。出走するだけでも名誉とされるこの開催ですが,今年は現地時間の14日に行われた芝1600mのセントジェームズパレスステークスGⅠ(動画)に,NHKマイルカップを優勝したグランプリボスが出走。この開催を日本調教馬が走るのは初めてでした。
 ペースメーカーだと思いますが,1頭が極端に後ろを離して逃げていくというレース。グランプリボスは最初は2番手につけ,後ろから追ってきた馬が前に出ていくという自然な形で4番手まで下がり直線に。そこから追い出されたのですがほとんど伸びることなく,見せ場を作ることもできずにかなり離された8着という結果に終わりました。
 これだけ離されてしまえば言い訳ができるような内容ではなく,端的にいえばここでは実力不足であったということだと思います。ただ,この馬は日本の軽い馬場では1600mまでこなしているわけですが,血統的な面から考えると,本質はスプリンターなのではないかと思います。日本と比べた馬場状態がどの程度のものであったのかは分かりませんが,勝ち時計があまり早くないことから考えて,タフであることは確かでしょう。こういった馬場での1600mというのはこの馬には長すぎるということもあるのではないかと思います。

 今回は『エチカ』において,スピノザの哲学の研究者の間で論争の焦点となった最初の部分である第一部定義四をテーマとして設定し,この定義の解釈に関わる僕自身の立場を明らかにするとともに,僕がそのような立場に立つ根拠を説明していくことにしました。
 僕がこの定義に含まれていると考えていた論争の焦点というのはふたつです。ひとつはこの定義は名目的な意味だけを有しているのか,それとも実在的な意味を含んでいるのかという点で,もうひとつはこの定義は明らかに認識論的にしか読解できないように書かれているけれども,スピノザがそう記述した通りにあくまでも認識論的に理解するべきであるのか,それともここにはスピノザが書いた以上のこと,つまり実在論的な意味も含まれていると考えるべきであるのかという点です。
 まず先に前者の問題,実在的と名目的の問題から考察していきました。結論からいいますと,僕は第一部定義四の立場というものは,名目的にも解釈できるし,実在的にも解釈できると考えています。どういう場合にこの定義を名目的に解釈し,またどういう場合にはこれを実在的に理解するべきであるかということは,第一部定義四自体のうちには含まれておらず,むしろここで定義されている属性というものが,『エチカ』の各々の部分においてどのような意味合いで用いられるのかということと大きく関係していると考えるからです。
 僕がこのように考える根拠というのは,おおよそ次のようなものです。第一部定義四は,属性は実体の本性を構成するとされていますので,まず第一条件として,この定義が実在的であるためには,何らかの意味において実体というものが実在的でなければなりません。そこでまず,実体の定義である第一部定義三の立場を考えてみますと,『エチカ』のいくつかの部分に関しては,明らかに名目的部分としか考えられないようなところがあり,それは第一部定義三で示されている実体と大きく関係しているという点からして,第一部定義三が実在的であると考えることはできません。いい換えれば名目的です。そこでもしも実体の属性ということが,第一部定義三で意味されているような実体の属性ということを意味するならば,第一部定義四は名目的であるとしか理解できないのだと思います。
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日刊スポーツ賞北海道スプリントカップ&能動と受動

2011-06-16 20:30:50 | 地方競馬
 やや貧弱なメンバーになったかなという印象を受けた第15回北海道スプリントカップ(動画)。
 ミリオンディスクが枠入りをかなりごねたので発走態勢が整うまで非常に時間を要しました。ガブリンは出遅れ。好発はヤサカファインでしたがエレガントスピーチを行かせて2番手での追走。ミリオンディスクはこの2頭の後ろの集団の一角,この後ろをマルカフリートが追走。
 直線に入るとヤサカファインが先頭に。ミリオンディスクも馬群を割ってはきたものの前に届くほどの脚はありません。むしろ大外に出されたマルカフリートが鋭く伸び,粘るヤサカファインを捕えて優勝。ヤサカファインが2着でミリオンディスクも3着を確保と,実力が上と思われた3頭による順当な決着となりました。
 優勝したマルカフリートは昨年の6月から11月にかけて4連勝。休養に入り今月のオープンを叩いての参戦。5歳ですがまだ9戦しかしていませんから,上積みも期待できたところ。もう少し長い距離でも対応することは可能なのではないかと思います。母の父がタヤスツヨシ。輸入基礎繁殖牝馬はファンシミンで,伯父に1993年,1994年とJRA賞最優秀障害馬のブロードマインド
 騎乗した福永祐一騎手,管理している増本豊調教師はこのレース初勝利。

 もうお分かりいただけたのではないかと思いますが,僕と,僕が理解する上でのマシュレとの大きな差異,橋を架けることができないほどの深い谷というのは,実は今回のテーマとして設定している第一部定義四に直接的に関係しているわけではありません。それよりもむしろ,スピノザが知覚と概念とをはっきりと分けて考える場合において,知覚とはどういうことであり,また概念とはどういうことであるのかということの解釈の部分に関わっていると僕は考えるのです。さらにいうならば,スピノザがこのように知覚と概念とを分けて考えるときには,知覚とは受動的な認識であり,概念とは能動的な認識にほかならないわけですから,もっと一般的に,スピノザがいう意味での受動というのをどのように解釈し,また能動というのをどのように解釈するべきであるのかという点が,マシュレと僕とを隔てているポイントなのだと僕は考えています。もっとも,人間の精神による事物の認識作用というのはあくまでも思惟作用ですから,もう少しだけ限定して,一般的な意味において精神の能動ということがどのようなことを意味し,また精神の受動ということがどのようなことを意味するのかということの判断の点における差異であるということはできるかもしれません。
 いずれにしても,このようなことは,今回のテーマである第一部定義四において考えるべき範囲を逸脱しているように僕には感じられます。しかし確かに,こうしたことはまたスピノザの哲学の理解においては重要なことであり,少なくとも僕自身が精神の能動ということをどのように捕え,また精神の受動ということをどのように理解しているのかということについては,その立場を明らかにしておく必要はあるのだろうと思いますし,またその根拠というものを示す必要もあるだろうと思います。よってその点については,次の考察のテーマとして新たに設定して探求していくということにして,とりあえず今回の第一部定義四の考察に関しては,ここで一区切りをつけるといううことにします。
 ということで第一部定義四の考察は今日で終了ということにします。次のエントリーからまとめに入り,ブログの方針通りに糖尿病共生記を挟んだ後,精神の能動と精神の受動の問題を考えることにします。
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女流王位戦&深い谷

2011-06-15 19:31:39 | 将棋
 古くは炭鉱で栄えた福岡県飯塚市での対局となった第22期女流王位戦五番勝負第三局。
 清水市代女流六段の先手で甲斐智美女流王位の2手目△3ニ飛戦法。角交換から後手は美濃囲いで先手は片矢倉。先手が早めに自陣角を打つ序盤戦。先手が龍と馬を作る中盤の戦いで,その分はリードしているように感じられました。観戦は終盤に突入してからで下図から。
                         
 △同馬は当然の一手でしょう。▲5ニ歩と打ち△6一飛に▲6二金。ここで飛車を逃げる手はないので△8六歩。▲同金右には△8五歩。▲6一金と飛車を取るか,▲7六金寄と逃げておくかのどちらかと考えていましたが,後者が選択されました。後手は△6二飛と取り,▲同馬に△7八銀。先手玉に詰めろが掛かりました。▲8八歩と受け△8七銀不成に▲同歩(第2図)。
                         
 ここは先に△8八金もあるところなのでしょうが,単に△9五歩は僕が検討していた手。ただ▲8八銀と受けられてみるとやや劣ったかもしれません。それでも△9六歩は当然の追撃。▲7九銀もこの一手。これ以上は迫れないので△7ニ金と受けに回りましたが,この局面では止むを得ないのではないかと思います。手番を握った先手は▲6一飛。これに対して△7一金打と屈強に抵抗。▲同馬△同金▲3一飛成(第3図)の二枚換えの順に進みました。
                         
 再び手番は後手△9七歩成▲同桂は予想通りで△9六歩まではいくだろうと思いきや△5三角と打ちました。▲4二銀は浪費の感もありますが最善手のように思いました。△7五銀▲5三銀成△7六銀はつまらない感じなので△7五角はこういきたくなります。ただ▲同金△同銀▲5三角となっては局面がはっきりしてしまったように思いました。ここで後手が投了。第2図で△9五歩と突いたのが敗着だったかもしれません。
 清水六段が1勝を返しました。第四局は来週の火曜です。

 人間の精神による事物の認識が,スピノザが説明する意味において知覚と概念のどちらかに分節できるということ,いい換えれば,知覚でも概念でもないような精神による事物の認識というのはあり得ないということ,この点については僕はどうしても譲ることはできません。そこで僕がそうした立場というものを堅持したとして,マシュレの分析の立場から僕の仮説というものを概観するならば,これもあくまでも僕の理解の範囲の中でということにはなりますが,第二部定理三八の仕方で人間の精神のうちに第二部定義一で示されていること,またそれに本性の上で先立つものとして神の延長の属性が共通概念として十全に認識されるとき,これは知覚である,つまり概念と知覚を明確に分節した上での知覚であるとみなさなければならないように思えます。そしてこのことは,単に神の延長の属性の場合に限った話ではなくて,共通概念全般,したがって第二部定理三八だけでなく,第二部定理三九のような仕方で人間の精神が共通概念を形成する場合にも,やはり同様に知覚であると規定しなければならないと思えます。逆にいえば,僕がこのことを受け入れるなら,僕とマシュレとの間で,一定の合意が図り得るものと思えるのです。
 ところが,僕はそのような解釈にも難があると考えるのです。したがって僕とマシュレとの間には,どうしても橋を架けることができないような深い谷があるように僕には思えてなりません。
 そもそもマシュレは,スピノザが第一部定義四で,概念ということばではなく知覚ということばを用いているという点からその訴訟を開始しています。その立場をマシュレ自身が訴訟過程の全体にわたって維持しているとは僕は必ずしも考えてはいませんが,そうした点に倣っていうならば,そもそも共通概念というのは概念といわれているのだから,知覚ではなくて概念でなければならないのだということが可能でしょう。もっとも,僕自身は,岩波文庫版の訳者である畠中尚志もたびたび指摘しているように,スピノザの用語の用い方にはわりとルーズな面があると考えていますから,このことを強硬に主張しようとは思いません。しかし一方で,確かに共通概念というのは,知覚されるものではなくて概念されるものなのだといわれなければならない根拠もあると思うのです。
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東日本大震災被災者支援函館記念&マシュレの分析

2011-06-14 18:46:45 | 競輪
 ニューヒーローの誕生から約1週間。今日は函館記念の決勝。並びは佐藤-伏見-山田の北日本,木暮-矢口-兵藤の群馬,市田-大塚-室井の西日本。
 矢口がSを取って木暮の前受け。4番手が佐藤,7番手が市田という,個人的にはやや意外な周回。残り2周のホームに入るところで市田が上昇,このラインが木暮を叩くと佐藤が続き,市田は粘らずに4番手に引き,打鐘から佐藤の抑え先行に。一列棒状のままバックまで進み,木暮が発進するも前には届かず。市田が直線手前から踏み込むと,伏見も応戦。一旦は差が詰まりましたが再び離すように伏見の優勝。市田が2着で,市田マークの大塚が3着。
 優勝した福島の伏見俊昭選手は昨秋の共同通信社杯以来の優勝。記念競輪は5月の取手記念以来で通算24勝目。無風で番手を回れましたので,力量からすればごく自然な優勝でしょう。もっと早く発進すればもう少し楽に勝つことができ,山田まで連れ込むことができたかもしれませんが,自身も先行で頑張った選手ですから,佐藤をできる限り残そうということでこうした運行になったものと思います。近年は自力のレースは少なく,展開に左右される面はありますが,チャンスがあればしっかりとものにできるだけの力はあるので,まだ活躍を続けられる選手だと思います。
                         

 マシュレは当該部分の考察の冒頭で,スピノザが第一部定義四において知覚するpercipereということばを用いていることにまず注目します。すなわちこれを第二部定義三説明における知覚と概念とは異なるというスピノザの言及から,あくまでも概念ではなくて知覚である,いい換えれば精神の能動ではなく精神の受動であると解するのです。
 もしもこうしたことを前提としてマシュレが第一部定義四に関して何らかの結論を導き出しているなら,僕はこれに対しては全面的に反対します。僕はここの部分の知覚に関しては,精神の受動という意味での知覚ではなく,むしろ単に知性があるものを認識するという意味に理解するべきだと考えるからです。これは岩波文庫版の訳者である畠中尚志が与えている注釈と同一です。したがって僕はこの点に関してはマシュレの見解よりも畠中尚志の見解の方に同意しますし,それを支持します。
 しかしその後の訴訟の過程において,マシュレはあたかもこの前提を破棄しているかのように僕には思えるのです。というのはマシュレは,僕がマシュレのことばをそのように理解するという前提で変換するなら,知性による属性の認識というのは,精神の能動でもないし精神の受動でもないという主旨の議論を展開するからです。そして僕が理解するところでは,この主旨の方が,マシュレが第一部定義四に関する結論を導き出す上で,重要になっていると思えます。
 これでみれば,マシュレは精神の能動でもなく精神の受動でもないような,あるいは能動であるとも受動であるともいえないような事物の認識というものがあると仮定しているように僕には思えます。しかし僕は,精神による事物の認識というものは,能動であるか受動であるかのどちらかである,いい換えれば精神による事物の認識は,スピノザがそれを厳密に分節した意味において,概念であるか知覚であるかのどちらかであると考えています。このことは,僕の訴訟過程の上ではその必要性がなかったために言及こそしませんでしたが,僕の考察は,とくに第一部定義四に限ったわけではなく,すべてこの前提に立ったものです。
 僕がマシュレの分析に関して抱くような疑問というのは,まさにここの部分と関連してくるのです。各々の主張に折り合いをつけることが,この点において困難になっていると思えます。
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