スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

天皇賞&その観念

2006-04-30 19:39:48 | 中央競馬
 第133回天皇賞は予定通りにディープインパクトが圧勝。2着がリンカーンで3着がストラタジェムですから,阪神大賞典の勝ち馬が1着,2・3着に日経賞の1・2着馬ということで,堅く収まりました。
 それにしても競馬の常識からしたらなぜ勝てるのか不思議になるようなはちゃめちゃな競馬をして,なおかつレコードタイムを1秒も更新するのですから,この馬の強さはまさに常識外れですね。武豊騎手も世界一といっていますが,確かにその通りだと思います。

 人間の身体humanum corpusの中に起こることの原因causaが,人間の身体(の一部)が,外部の物体corpusXと関係することによって生じるとすれば,その観念ideaは,その人間の身体の観念を有する限りでの神Deusのうちにあるのではなく,その人間の身体の観念と,さらに外部の物体Xの観念を有する限りで神のうちにあるということになるでしょう。
 ところで,ある人間の身体の観念を有する限りでの神とは,その人間の精神mens humanaの本性essentiaを構成する限りでの神であり,つまるところはその人間の精神そのものという意味なのですから,結論として,人間の精神は,自分の身体の中に起こることについて,その十全な観念idea adaequataをもたない,あるいは少なくとも,もたない場合があるということになります。でもこの結論は,第二部定理一二に反するのです。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニーチェとスピノザ・近似性&第二のケース

2006-04-29 21:24:37 | 哲学
 ヨベルは『スピノザ異端の系譜』の中で多くの思想家とスピノザの関連について言及しています。その中で最もスピノザ主義を展開したといわれているのがニーチェです。
 確かにふたりの思想には,はっきりとした近似性,あるいは親近性があるでしょう。そのうちで最大のものはその哲学の徹底した内在性(エチカでいえば第一部公理一)です。ふたりの思想には一般に僕たちが神ということばで表象するような超越的な存在が完全に排除されています。
 その他,ニーチェ自身があげている類似は次の通りです。①意志の自由の否定(エチカでは第二部定理二とその備考ほか)。②目的論の否定(同第一部付録ほか)。③道徳的な世界秩序,とりわけ憐れみの否定(同第四部定理五〇ほか)。④非利己性の否定(同第三部定理六ほか)。⑤悪の否定(同第四部定理一九ほか)。
 しかし一方で,大きな差異があったことも事実でした。これについてはまたいずれ。

 明日は天皇賞。勝つのはディープインパクトですね。2着争いは難しいですが,マッキーマックスとデルタブルース,それからトウカイトリック,リンカーン,ローゼンクロイツという順にしておきます。

 ここでは第二のケースの方に注目してみます。というのは,人間の身体の中に起こる運動の原因が人間の身体を組織している物体同士の関係であるなら,これは全体としての人間の身体が原因であるといえなくもないからです(厳密にいうとこれは間違いですが,ややこしいですし,正確に理解することはここでの考察には必要でもありません)。
 しかしもしも,人間の身体の一部を構成している何らかの物体が,この人間の身体にとって完全に外部であるといえる物体と関係してある運動をなし(これは実際に可能であると思われます),それを人間の身体の中に起こることであるとするなら,少なくともこのときは,人間の身体はこの運動の十全な原因ではあり得ません。僕が第二のケースに注目するのは,そのことが明白であるといえる例であると思うからです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フロリースカップ&ふたつのケース

2006-04-28 22:48:20 | 血統
 皐月賞を勝ったメイショウサムソン。この馬も明治時代に日本に輸入され,それ以来日本で綿々と続いてきた母系をその出自にもっています。
               
 日本での祖となっているのは1904年にイギリスで産まれたフロリースカップ。おそらく明治から続く血統の中では,現在,最も繁栄している一族だと思います。
 メイショウサムソンはフロリースカップの直仔として最も枝葉を広げている第四フロリースカップ系で,牝馬ながら天皇賞と有馬記念を勝ったガーネットを経由する牝系です。
 今年のクラシック第一弾は,牡牝ともに戦前からの母系の馬が勝ったことになります。

 人間の身体corpusの中に起こることというのを,人間の身体の一部を構成する物体corpusがある運動motusをなすことであると考え,ここに,物体が運動する原因causaはほかの物体であるということを加えれば,人間の身体の中に起こることには,ふたつのケースが考えられます。
 ひとつは,人間の身体の一部を組織しているある物体が,ほかのやはり人間の身体を構成している別の物体と関係することで運動をするケース。そしてもうひとつは,人間の身体の一部を組織するある物体が,その人間の身体からみれば,完全に外部の物体と関係することによってある運動をするケースです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名人戦&身体の中に起こることの原因

2006-04-27 22:21:01 | 将棋
 一昨日,昨日と指された将棋の名人戦第2局は,先手の森内名人が谷川九段のごきげん中飛車に対して超急戦を仕掛けて快勝して2連勝。名人防衛に大きく前進しました。異例ともいえる2日目の夕食休憩前の決着となったのですが,谷川九段はシリーズ開始前に,同じような戦型が続くのは避けたいという意味の発言をしていて,森内名人が1局目に一手損角換りを採用したため,谷川九段の作戦を事前に予測しやすかったかもしれません。1日目から両者の考慮時間に大きな差がついて,森内名人にとっては事前の研究での勝利であったように思います。もちろん将棋は一局一局がそれぞれの勝負なのですが,番勝負の場合にはこうしたこともまま生じるのです。

 自然学①補助定理三によれば,物体はそれ自体が原因となって運動をするということはないわけです。そして人間の身体が物体である以上は,人間の身体の組織を構成するどの部分も物体であるということは当然のことですから,人間の身体のうちのある部分だけが何らかの運動をなす場合にも,その部分はそれ自体が原因となって(ここでいう原因とは十全な原因という意味です。詳しくは第三部定義一を参照してください)運動をするわけではないのです。つまり,人間の身体のある部分は,それがどの部分であったとしても,ほかの物体が原因となってある運動をするということになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桜花賞&身体の中に起こること

2006-04-26 22:31:00 | 地方競馬
 昨日の激しい雷雨の影響で重馬場で行われた第52回桜花賞
 浦和の1600メートルでは絶対的に不利な大外枠から逃げたプラチナティアラを3コーナーでスターオブジェンヌが追い抜くと,4コーナーでは1番人気に推されたチャームアスリープが並びかけ,直線で差して優勝。スターオブジェンヌが2着。3着には出遅れたパフィオペディラムが追い込みました。
 大混戦と思われた割には,意外と順当に決着した感じがします。

 競輪は明日から川崎記念。決勝は30日の日曜日ですが,この日は競馬の天皇賞があるので,翌5月1日に記事にする予定です。

 人間の身体humanum corpusは,それ自体がひとつの個物res singularisですが,その全体を構成する部分は,様ざまな個物によって構成されているわけです。そしてそのとき,人間の身体を構成しているある個物が,人間身体全体としての本性essentiaを変化させることなく,それ自体がある固有の運動motusをするということがあり得ます(自然学②補助定理五,六,七をお読みください)。これは,全体の中のある部分が何らかの運動をなすという意味ですから,全体からみればその部分に何事かが生じるという意味に考えられなくもありません。
 また,人間の身体にもそうしたことが生じるということは,まったく別の文脈ではありますが,たとえば第三部定理一一の備考Scholiumなどから,スピノザも認めているように思われます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高知記念&個体と個物

2006-04-25 21:26:13 | 競輪
 高知記念は藤原選手の捲り追い込みに乗った兵藤選手が優勝。
 先週の西武園記念では番手絶好ながら悔しい2着でしたが,今日は直線でよく伸びました。
 期待の小嶋選手は坂上選手が不発で自力発進。逃げた栗田選手は捕えたものの2着。3着が浜口選手でした。
 予期していた展開とはちょっと違ったのですが,西武園記念同様,名前を挙げた選手での上位独占なのでよしとします。

 明日は浦和で桜花賞です。はっきりいって自信のある予想などはできないのですが,ダガーズアラベスクを相手に2着を続けたアーベレーヌをまず挙げておきます。そして久しぶりですがアヤパン。逃げそうなスターオブジェンヌ,チャームアスリープ,モナあたりまで。

 自然学②要請一と三には,個体ということばが出ています。これについて少し説明しておくことにします。
 実は単に個物といっても,それはきわめて単純なものから逆に複雑なものまでたくさんあるのです。で,人間の身体というのは,もしかしたら自然のうちにある個物の中でも,最も複雑な個物であるかもしれません。ある個物が複雑であるとはどういうことかといえば,それはその個物全体が,いくつかの個物の集合によって組織されているということです。つまり,人間の身体はそれ自体がひとつの個物でありながら,いくつかの個物によって組織されていて,その身体を組織している個物もまた,いくつかの個物によって組織されているという意味です。
 そこでこれらの要請では,人間の身体を組織している部分については,個物ではなく個体といわれているのです。関連した説明のある第二部定義七を併せてお読みください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NOAH武道館大会&第二部自然学②要請一,要請三

2006-04-24 21:10:22 | NOAH
 昨日はNOAHの日本武道館大会。東京ドームの巨人戦があったので,G+の中継は深夜でした。
 GHCヘビー級のタイトルマッチは順当に秋山選手が勝って防衛。結果よりどんな試合をするかに注目していましたが,一応それらしい試合にはなっていました。井上選手には失礼ですが,正直,結果の方はかなり予想しやすかったためか,ほとんどの観客が井上選手の応援に回ったのが大きかったと思います。プロレスでは観客の反応によって試合の内容が左右されることがあるのですが,この試合はその典型だったといえるかもしれません。
 もうひとつ,セミファイナルの前に行われた小橋選手と丸藤選手の試合。こちらは非常に好内容となって,小橋選手が勝っています。観客が無条件に盛り上がる試合というのがプロレスでは最もよい試合なのですが,この試合はそうなって,実質的にこの日のメーンイベントであったと思います。これは来週の日本テレビで詳しく放映されるようなので是非ご覧ください。最後にNOAHファンには有名な小橋選手の名言を。「小橋健太に世代交代はない」。

 明日は高知記念の決勝。ちょっと難しそうなメンバーだと思いますが,小嶋選手に期待しましょう。浜口選手,佐藤選手,兵藤選手,藤原選手あたりが相手でしょうか。

 第二部自然学②の最後に要請というのがありますが,これは公理と考えて差し支えないでしょう。
 ここでは
 「人間身体は,本性を異にするきわめて多くの個体-そのおのおのがまたきわめて複雑な組織の-から組織されている
 という要請一と
 「人間身体を組織する個体,したがってまた人間身体自身は,外部の物体からきわめて多様の仕方で刺激される
 という要請三に注目しておきます。
 これらふたつの要請については,その意味を詳しくは説明しませんが,文章の中に難しい部分はありませんし,また,その内容に異議があるという意見も出ないであろうと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サクッと最終三連単&運動の観念

2006-04-23 20:08:32 | 中央競馬
 関東地方のUHF局で,中央競馬の開催日に放送されている中央競馬ワイド中継。その土曜日分にサクッと最終三連単というコーナーがあります。土曜日の関東地区の最終レースを,軸1頭,相手5頭のマルチ馬券で視聴者が予想して応募します。毎週キャスターの渡辺和昭さんと目黒貴子さんが,応募されたものから1通ずつ選び,どちらが的中するかを競うというコーナーです。応募数がそう多くはないようなので,毎週のように応募していればきっとそのうち採用されるのではないかと思います。採用されると記念品がもらえます。僕のときは赤と黒の二色ボールペン。競馬ファンとしては使い勝手のよいものです。

 真の観念の本性はその対象の本姓に一致する(第一部公理六)ので、運動の本姓を理解するということは,運動の観念を理解するということでもあります。すなわち,どの物体のどんな運動の本性も,運動する物体とその運動に関係するほかの物体の本性を含むのであれば,一般に運動の十全な観念には,運動する物体の本性だけではなく,この運動に関係するほかの物体の本性も含まれていなければならないのです。つまりこれを神と関係させていえば,神は物体Aの観念を有する限りでAの運動の観念を有するのではなく,物体Aの観念を有するとともに,何らかのほかの物体の観念を有する限りで,Aの運動の観念を有するということになるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フラストレート&運動の本性

2006-04-22 20:30:34 | 血統
 マイルグランプリを勝ったアジュディミツオー。この馬も明治以来1世紀にわたって日本で続いてきた母系をその出自にもつ馬なのです。
           
 日本での基礎となっているのは1900年にイギリスで産まれたフラストレート(1-b)。現在も続いているのはほとんどが第三フラストレートの系統です。はっきりとは数えられませんが,アストニシメントほど広くは繁栄していないと思われます。1999年の優駿牝馬(オークス)を勝ったウメノファイバーはこの系統出身です。

 これで僕たちは一般に物体の運動の本性を知ることができます。物体があたかもそれ自身によって運動をすることはなく,必ず何かほかの物体の影響によって運動をし(自然学①補助定理三),そしてそうした運動の本性が,その運動に関係するすべての物体の本性から生じる(自然学②公理一)のであるとすれば,一般に物体の運動の本性は,それがどんな物体のどんな運動であったとしても,必ず最低でもふたつ,つまり複数の物体の本性を含むことになるからです。要するに,物体Aの運動の本性には,物体Aの本性と,それとは別の物体Xの本性が必ず含まれているということになるのです。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニーチェの感性&自然学①補助定理三の意味

2006-04-21 22:55:59 | 哲学
 スピノザは蜘蛛が好きだったという話を前にしましたが,ニーチェは『アンチクリスト』の中で,スピノザと蜘蛛を絡めた記述をしています。面白いので抜粋してみましょう。「諸君はじつに久しい間神の周りに蜘蛛の網を張りめぐらしてきたわけだが,諸君の動きによって神は催眠術を掛けられ,自ら蜘蛛となり,自ら形而上学者となり果てた。さてこそ今や神さまは,御自身の体内から再び世界を紡ぎだした。-「スピノザの相の下に」。ニーチェはスピノザを読んでいましたし,ニーチェの哲学に対してスピノザの影響があったということも否定できないでしょう。あるいはニーチェはスピノザが蜘蛛が好きであったということを知っていたのかもしれませんが,ここでスピノザがいう神を(とくにこれはエチカを意識していると思われます)蜘蛛に比喩したニーチェの感性は,鋭いものがあると思います。
 競輪は明日から高知記念。決勝は25日です。

 自然学①補助定理三は,物理学でいう慣性の法則のようなものと理解してよいでしょう。つまり,静止している物体は何らかの作用を受けるまでは静止し続け,ある運動をしている物体は何らかの作用を受けない限りはその運動をし続けるというのは、物体が運動を開始するために,あるいは物体がなしている運動が変化するために,それ自身とは別の原因を要するというのと同じ意味だからです。だからこの補助定理の内容は,エチカにあっては証明されるものではありますが,この観点からみて,そこに疑う余地のないものでもあるのです。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カナデアンガール&第二部自然学①補助定理三

2006-04-20 20:57:14 | 血統
 9日の桜花賞を勝ったキストゥヘヴン。この馬はブルーコンコルドのように一世紀とはいきませんが,それでも半世紀以上にわたって日本で発展してきた母系の出身です。
 日本での基礎となった牝馬は1923年にイギリスで産まれたカナデアンガール(2-r)という馬。おそらく1930年に輸入されていて,ギリギリで戦前の輸入馬でしょうか。この頃の日本はさすがにまだそれだけの活力があったのですね。

 今度は岩波文庫版で111ページ,自然学①補助定理三に注目します。
 「運動あるいは静止している物体は,他の物体から運動あるいは静止するように決定されなければならなかった,この後者も同様に他の物体から運動あるいは静止するように決定されている,そしてこれもまたさらに他の物体から決定され,このようにして無限に進む」。
 『エチカ』ではこれは,第一部定理二八から証明されます。なぜなら,物体とは延長属性の個物(第二部定義一)なので,それが運動あるいは静止という作用をするためには,ほかの個物(物体)を原因として必要とするからです(厳密にいうと,この証明には第二部定理六も関係しますがここでは割愛)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝日オープン&自然学②公理一の意味

2006-04-19 22:46:01 | 将棋
 朝日オープン第二局は,後手の羽生選手権者が,角道を開けないまま引き角にするという趣向。僕は始めて見たのですが飯島五段の得意戦法だそうです。藤井九段は向飛車にして持久戦となり,結局は振飛車穴熊対居飛車銀冠という戦型に落ち着きました。後手の方から仕掛けたのですが,どうやら無理だったようで藤井九段が終始優勢のまま快勝。対戦成績を1勝1敗の五分に戻すとともに,対羽生戦の連敗も9で止めました。第三局はゴールデンウィーク中の5月4日。勝った方が選手権に王手を掛けるので大きな一番です。

 自然学②公理一には難しいところはないと思います。要は,もしも複数の物体が互いに影響し合って運動するなら,どの個々の物体の運動も,影響し合うすべての物体の本性を含むということです。つまり,物体Aが物体Bと影響し合ってある運動をする場合には,この物体Aの運動には,物体Aの本性だけではなく,物体Bの本性も含まれるのです。これは物理学的にも基本法則であるといえ,内容については疑う余地がないと思われます。また,この定理一二を巡る考察においては,そのことだけが関係しますので,公理の後半部分については,今は考えなくても構いません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

西武園記念&自然学②公理一

2006-04-18 19:39:19 | 競輪
 西武園記念は,武田豊樹選手がカマして先行のような形になったようで,ライン3番手の大分の大塚健一郎選手が優勝。番手の兵藤一也選手が2着で,武田選手は3着でした。
 展開もありますが,33バンクで末を欠くとは武田選手もまだ本調子にはないようです。一方,大塚選手は日本選手権のゴールデンレーサー賞も勝っていたように,好調を持続しているようです。

 明日は将棋の朝日オープン第二局。羽生選手権者が後手番でも藤井システムを受けるのかどうかに注目です。

 まず岩波文庫版113ページの自然学②公理一に注目してみることにします。
 「ある物体が他の物体から動かされる一切の様式は,動かされる物体の本性からと同時に動かす物体の本性から生ずる。したがって,同一の物体が,動かす物体の本性の異なるにつれてさまざまな様式で動かされ,また反対に,異なった物体が,同一の物体からさまざまな様式で動かされることになる」。
 繰り返しになりますが,これは物体に一般的な法則(必然性)について述べられているのであり,人間の身体は物体にほかならないのですから,人間の身体にもこの法則は適用されなければならないのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

井上雅央&自然学

2006-04-17 22:12:25 | NOAH
 NOAHの博多大会が昨日あって,GHCヘビー級タイトルの挑戦者決定トーナメントの決勝は,井上雅央選手がリングアウトで斎藤彰俊選手を破りました。この結果,23日の日本武道館大会で秋山準選手への挑戦が決定。
 井上選手は,シングルのタイトルに挑戦するのも初めてですし,シングルマッチでメーンイベントに出場するのも初めてではないかと思います。どんな試合をするのか,ちょっと楽しみです。

 明日は西武園記念決勝。このメンバーなら武田選手の先行は固いと思われるので,まともなら武田選手と兵藤選手で1着争い。ただし兵藤選手が牽制などで内を大きく開けるようなら,大塚選手の突込みにも注意が必要でしょう。

 『エチカ』の第二部は人間の精神mens humanaについての考察ですが,人間の精神というのは,その人間の身体corpusの観念ideaなので,人間の身体の本性naturaについても最低限のことは知っておかなければなりません。そのためにスピノザも,第二部定理一三の後に,物体corpus(人間の身体はもちろん物体です)に一般的な本性についての考察をしています。
 そこでこのブログ上での約束事として,この部分を自然学と呼ぶことにします。さらにこれは二部構成になっているので,最初から補助定理三系(岩波文庫版の112ページまで)までを自然学①といい,残りを自然学②ということにします。少々ややこしいですから,今後この部分に触れる場合には,岩波文庫版のページ数を同時に記載します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

皐月賞&別の疑問

2006-04-16 19:46:00 | 中央競馬
 第66回皐月賞はメイショウサムソンが勝ってドリームパスポートが2着。
 結果的に,スプリングステークスの1・3着で決まったわけですが,そのわりにはえらく配当がつきました。僕は昨日5頭をあげておきましたが,ものの見事に3~7着を占めてしまいました。いろいろと原因はあるわけですが,端的に,これが中山の2000メートルで争われる皐月賞なのだといっておきましょう。ただ,勝ち時計は現実的に2分を切っているわけで,メイショウサムソンが強い馬であるということに間違いはありません。

 もう1度,観念ideaとその対象ideatumの原因と結果の秩序ordoと連結connexioは同一である(実在的な意味で)という第二部定理七に注目すれば,僕たちは僕たちの精神mens(観念)について考えても,僕たちの身体corpus(観念の対象)について考えても,得られる結論は同一であるということになります。
 だから,現実的に存在するある人間の身体の中に起こることの観念の原因がその人間の精神であるということを考えるために,現実的に存在するある人間の身体の中に起こること自体の原因は,その人間の身体であると考えてもよいわけです。つまり,第二部定理九から第二部定理九系を導き,そこからさらに導かれる第二部定理一二のうちには,まさにそのような意味が含まれているわけです。そして僕の疑問は,その点にこそあるといってよいでしょう。どうして,僕たちの身体の中に起こる現象の原因が,僕たちの身体であると,無条件に(第二部定理九系に含まれる因果関係は明らかに無条件に前提されていると僕は思います)前提することができるのでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする