「御大工棟梁善蔵ゟ聞覺控」にわんどという言葉が出てくる。
ウイキペディアを見ると、その説明に少々筋違いな表現が見える。
「ワンドは、淀川の改修工事によって生まれたものであり、もともと局地的な用語であった。明治期に行われた淀川の改修工事では、蒸気船が遡行しやすいように、あえて水路を曲折させて流れを緩める工事が行なわれた。水路が曲がった部分は水圧の影響を受けやすいので、岸から川に向かって垂直に水制とよばれる河川構造物を設置した。やがてこの水制に囲まれたところに土砂がたまり、その上に水際を好む植生が繁茂し、現在のワンドの元の形が作られた。」とある。
どなたが書かれたものか判らないが、200数十年前の熊本では、すでにワンドは言葉としても治水・利水の機能として存在していた。
上記ウイキペディアではその語源として「入江や川の淀み、淵などを「わんど」と呼ぶ地方があり・・・」と書いている。熊本のわんどはこれに近いが、これとて説明不足で、熊本のわんどはこれらの機能を形成させるために人工的に作ったもの、または水制の「堰や刎」などに依って自然に形成されたものを含めての総称である。
ウイキペディアが記する処を、大正解と考えてはならない一例である。(ほかにも多々あるが・・・)
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