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津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

キンキラキンのがねまさどん

2009-10-31 12:09:45 | 歴史
 熊本の俗謡「キンキラキン」である。
細川家藩士・衣笠十兵衛が作ったとされるが、衣笠家歴代当主の中には名前が見えないところを見ると、二三男の「厄介叔父」かもしれない。

 軽妙なメロディー・リズムに乗せて、軽く「宝暦改革」で締め付けをくう庶民の感情を、鬱憤晴らしに唄っている。

  一、肥後の刀の 下げ緒の長さ 長さバイ ソラ キンキラキン
    まさか違えば 玉襷(たすき)それもそうかい キンキラキン
    (キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ)

  二、おらが稚児さんば こなさば こなせ こなせばい ソラ キンキラキン
    腰の朱鞘は 伊達じゃない それもそうかい キンキラキン
    (キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ)

  三、肥後の熊本 キンキラキンな御法度 御法度バイ ソラキンキラキン
    キンキラキン唄えば 首がない それもそうかい キンキラキン
    (キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ)

【重賢の時代にはやったという肥後民謡「キンキラキン」の一節。キンキラとは錦綺羅で着物の事。当時上下をあげてぜいたくに流れているのを戒するため、大奉行の堀平太左衛門が断固として絹物の使用を禁止したのを風刺したものだ。肥後の刀は緒の長いのが特徴。これはいざという時にタスキにするためだったが、そのころはまったくの飾り用になり、みな派手な絹物を使っていた。重賢時代のきびしい治世を象徴するうたである。】

 補足説明をすると、ご家老堀平太左衛門は背が低く、がに股であったらしい。
歌詞の中の「がねまさ」はがに股をもじったものだろうし、「横バイバイ」とは蟹が横に這う様子を平左衛門の歩き方に重ねて居る。コミカルな調子で、座敷歌として披露されたようだが、平太左衛門殿にとっては迷惑な話である。最近では歌える人もそうはいない。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ありがとうございます (子孫)
2010-09-26 21:14:26
衣笠家のものです。
ご先祖様のことを取り上げていただき、ありがとうございます。
今や、もう歌われることも少なくなったうたです。家族も「世が世なら・・」とあきらめ顔の貧乏サラリーマンですが、検索していて、ここを見つけちょっとうれしくなりました。
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謡ってますよ (美桜夜)
2017-07-22 09:31:09
娘が三味線や日本舞踊を習っていて、この民謡を披露する機会がありました。
特に地元の民謡という事で、下は3歳くらいから、楽しく謡って踊っております。

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