津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■ご恵贈御礼-「隣人・第53号」

2022-09-24 08:18:12 | 書籍・読書

             

 長いお付き合いをいただいている東京在住の近世史家・佐藤誠様から、草志会会報の「隣人‐第35号」をお送りいただいた。
今回も前回に続き、伊藤武雄著「堀内傳右衛門書簡集・2」のご紹介である。
堀内傳右衛門は元禄期の熊本藩士、赤穂浪士の吉良邸討ち入り後にその内の大石内蔵助以下17名をお預かりした折、接待役を勤め、その有様を詳細に書き残している。
その後傳右衛門は、関係者に切腹の様子その他、また伝言などを書簡や又直接伝えるなどの交流をなし、細やかに活動している。
前回4通、今回4通が詳細に照会されており大変興味深い。全部で24通あるとの事で、今後の資料にも大いに期待したい。
いつもながらのご厚情に心からお礼を申し上げる。

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■怖い本

2022-09-24 06:57:08 | 書籍・読書

 

              切腹考

 本を整理する中で、伊藤比呂美氏著の「切腹考」が顔を出した。
実はご本人からメールをいただき、その内容は、変な事をしている私のサイトに対して、呆れともお褒めともとれる言葉があって、最後に「切腹考」を上梓した旨の事が書いてあった。
その本が発刊されてからすぐ購入したが、目を通して驚いた。
15項あるうちの第1項がそれで、16頁ほどに「切腹」を実際する人に逢い、それを見たというとんでもない怖い話である。
アメリカ人の御主人とアメリカに住み、病気の御主人は近代的な施設に入る事をこばみ、氏は自宅で介護をし最期を看取られた。
鴎外がお好きで、侍の死生観に共感すると共にそんなご主人の死に向き合われた。
避けがたい人の死であるが、侍の切腹は「エロス」だといわれる。そんな中で、切腹の実演を御覧になったという話である。
そして、文中の記述の中から、この実演者に私は心当たりがあるような気がしている。
お買いになってお読みなさいとはとは申しあげない。
図書館からお借りにならずとも、16頁の怖くて不思議な「切腹実演録」をお読みいただけたら、二度と読まなくていいと気持ちにさせられる。

 気に成って仕方がない「怖くて読めない」この本を、また本棚の片隅に戻したことである。

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