一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

孤独とは

2018-08-19 16:51:48 | Weblog


       ここ2~3日、急に秋めいて
       朝から本を読んでいると
       目がしょぼしょぼしてくる。

       私は顔をあげて
       ぼ~っと外を見る。
       
       
       生い茂ったネムノキ、
       ピンクの花火のような花は終わった。
       来年は道路まで生い茂った枝を伐(き)らなきゃ。

       さっき、庭で孵化した蝉が
       ジッとひと鳴きして飛んでいった。

       まだ夏が終わらない。

       それでも確実に秋は近づいて、
       私は束(つか)の間の詩人になる。

       そして考える。

       私は孤独なのかしら?
       

       『極上の孤独』(幻冬舎 下重暁子著)が
       上梓されて、話題になっている。

       まだ読んではいないのだけど、
       要旨を読むかぎり、いちいち納得できる。

       「集団の中でほんとうの自分でいることは難しい」
       「孤独を味わえるのは選ばれし人」
       「孤独を知らない人に品はない」
       「素敵な人はみな孤独」

       そう、
       孤独は憐れでも、可哀そうでも、悪いことでもない。
     
       「孤独死」なんて聞くと、
       「ああはなりたくない」なんて、
       一方的に忌み嫌われるけど。

       
       果敢にえらぶ一人の孤独。

       いつか読んだ江國香織さんのエッセイに
       こんなのがあった。

       「(夫婦)二人はときどき途方もなく淋しい。
        一人の孤独は気持ちがいいのに、
        二人の孤独はどうしてこうも   
        ぞっとするのだろう」
          
                (「いくつもの週末」)

       コーヒーを淹れようと
       沸かしたお湯(やかん)がピーピー鳴いて
       私は、
       詩人から凡人にもどる。