一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

「コーヒーにレモン」から断捨離へ

2017-06-11 07:38:52 | 雑記


      腰痛予防のため整体に行くと(腰を電気で温めて
      いる間に)受付けの女性が
      「新しい雑誌をもってきますね」
      と必ず声を掛けてくれる。
      
      今のところ整体には月1回しか行っていないので
      週刊誌はどれも(私にとっては)新しいのだが、
      心遣いはありがたい。
      
      私のお目当ては週刊新潮に載っている、五木寛之氏
      のエッセイなのだ。

      『青春の門』で流行作家の仲間入りした氏も
      今年で御年85歳。
      最近は老いを嘆くエッセイが多いのだが、
      またもや吹きだしてしまった。

      氏によると、
      昔好きだった食べ物や飲み物が年齢とともにおいしく
      感じられなくなった。

      ある日の対談中、編集者の残した(紅茶の)レモンを
      コーヒーに入れたら、意外においしいことを発見。
      ちょっと酸味があって、イケるそうだ。

      ならばと思って、カプチーノに高麗人参(顆粒でも
      粉末でもOK)を入れると、これもシナモンと
      ちがった味でイケる。

      さらにエスカレートして、
      ザーサイのお茶漬け。
      これもOKだったそうだ。

      氏はかく思う。
      食は文化。
      「あなたが今日食べたものが明日のあなたの体をつくる」
      と云われるが
      ザーサイのお茶漬けから果たして、どんな体がつく
      られるのか、と。

  
      閑話休題。
      私がものを書きはじめた頃、ある作家と共著で
      「私は私が食べたものです」
      という原稿を書いたことがある。

      「あなたが今日食べたものは明日のあなたの体をつくる」
      が持論で、それが前述のような原稿になったのだ。

      それは幸か不幸か出版されることはなかったが、
      その考えは今でも変わらない。

      しかし、昔の原稿などいまさら引っ張り出すつもりも
      なく……。
      私が週刊誌のエッセイを読んで思いついたのは、
      「押入れの段ボールに入っている原稿を始末しなくちゃ」
      ということだった。

      梅雨の晴れ間に、プチ断捨離をしよう。
   

      ※ 明月院の近くのカフェで