蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ウォータースライドをのぼれ

2005年08月12日 | 本の感想
ドン・ウィンズロウさんが書いた「ウォータースライドをのぼれ」(東江一紀訳 創元推理文庫)を読み終わりました。

ニール・ケアリーシリーズの4作目で、約6年ぶりの新刊。
私は「ストリート・キッズ」以来の本シリーズの大ファンなので、待ちに待った刊行でした。
しかし、有体に言って「ウォータースライドをのぼれ」にはがっかりしました。そもそもこの本の主人公はニールではありませんでしたし、登場するニールはこれまでの高潔さも廉直さもなくなって所帯じみていました。
解説によると、未訳のシリーズ5作目(にして最終作)もニールの活躍を中心にすえたものではないようです。シリーズ1、2作目のような、ぬかみそくさくない、明日に希望が持てない(フリをしている)世捨て人風のニールを描いた新シリーズを書いてくれないものでしょうか。
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