蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

竜との舞踏

2022年07月01日 | 本の感想
竜との舞踏(ジョージRRマーティン ハヤカワ文庫)

ティリオンはペントスからロイン河をくだってターガリエン家の末裔グリフとともにヴォランティスをめざすがモーモントに捕らえられてしまう。
デナーリスは凶暴化するドラゴンと反奴隷解放派の反抗に苦慮し、ミーリーンの有力者ロラクと結婚することになる。
ジョンは野人を壁の内側に招いて戦力にしようとするが仲間の反対にあう。
スタニスは南下してアシャが占拠していた城を攻略し、そのままウインターフェル城をめざすが豪雪に阻まれる。
ダヴォスは白い港でマンダリー公と交渉する。
サーセイは七神教の総司祭に不義を追及されて捕らえられる。
ジェイミーはサーセイの不義を疑い、キングスランディングに帰還せず、ブライエニーと姿を消す。
ブランドンは壁の向こうで超能力?を磨く。

本編としては刊行されている最後の巻で、当初構想ではシリーズの4分の3は過ぎたはずなのだが、話が拡散するばかりで、方向性が全く見えない。

本編とあまり関係がない脇筋とか外伝的エピソードが盛んに挿入されるので、話自体がさっぱり進行しないのには困ったものだが、そういった部分がまたとても面白いのが、また困る。

TVシリーズは別モノと言っても、原作者が監修しているそうだし、おおよそは原作と同じ筋になっているらしい。
TVシリーズは、本作が終わるくらいのあたりで見るのを止めていたのだが、原作の続きがなかなか出そうにない以上、結末を見てみたいという誘惑に勝てそうにない。
というか、TVシリーズの筋が実はもともとの構想通りで、「TVシリーズとは別モノにしちゃおう!」なんて茶目っ気を出して書き直しているじゃないだろうか、なんて邪推してしまう。

とにかく、本編の続きを早く刊行してもらいたいです。
コメント
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