蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

生物はなぜ死ぬのか

2022年01月23日 | 本の感想
生物はなぜ死ぬのか (小林武彦 講談社現代新書)

生物の大半は食べられて死ぬ。事故などのアクシデントを除くと、それ以外の死因はいわゆる「寿命」になる。
死なないと、食べ物など生存に不可欠なものが不足してしまうし、代替わりが進まないので生物としての多様化(進化)も止まってしまう。
遺伝子のコピーが100%うまくいけば次々に新しい細胞が複製されるので人は老化しない。
しかし現実には必ず一定の割合でエラーが起きるので、ゲノムが不安定化し、やがて細胞がガン化する。こういった仕組みで人は「寿命」を迎える。コピーエラーが累積する55才以上になるとガン化が進みやすくなる。つまり自然な状態?での人の「寿命」は55才くらいと考えられる。

AIは死なないので無限にバージョンアップし続ける。やがて人類はなぜAIがそういう判断を下したのか分からなくなるだろう。AIに頼りすぎるは危険だ。本当に優れたAIは人よりも人のことを理解できるようになるかも知れない。そうした時、AIは自分を殺すかもしれない。
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