ガソリン生活(伊坂幸太郎 朝日文庫)
望月家のマイカーは緑色のデミオ。人間は気づいていないが、車は知能を持ち車同士でおしゃべりや情報流通をすることもできる。緑デミオを普段は隣家のカローラ(通称:ザッパ)と雑談をして過ごしている。
望月家では、長女が交際相手の男の交友関係で悩み、次男は小学校でいじめにあっていた。ある日ドライブ中の望月家は地元に住むカリスマ的女優を偶然デミオに乗せるが・・・という話。
車が人間みたいに話すという絵本みたいな設定は案外素敵で、車同士の会話場面が本書で一番楽しめるところだった。特に隣家の年老いた?カローラ:ザッパは、その持ち主の校長先生(この先生が長年の不良生徒の補導経験から、やたらとケンカ?に強い)ともども魅力的なキャラだった。
私は車の運転がヘタだし、それゆえあまり運転が好きでないので週に1回買い物に使う程度なのだが、本書を読んで「ああ、わが愛車も全くかまってくれない持ち主に愛想をすかして、駐車場で隣にとまっているフォレスターに愚痴を言っているんだろうなあ」なんて思ってしまった。
自動車の自動運転は、技術的にはほぼ完成しているらしいし、近い将来AIを搭載した車も登場しそうなので、人間が知らないところで車同士が意思疎通しているなんて未来は一概に荒唐無稽とは言えないのかもしれない。というか、すでにコミュニケーションが成立してたりして・・・なので、本書でも登場するキングの「クリスティーン」みたいに、立腹?した自動車が人間に襲い掛かる、なんてこともありえるかもしれない。
望月家のマイカーは緑色のデミオ。人間は気づいていないが、車は知能を持ち車同士でおしゃべりや情報流通をすることもできる。緑デミオを普段は隣家のカローラ(通称:ザッパ)と雑談をして過ごしている。
望月家では、長女が交際相手の男の交友関係で悩み、次男は小学校でいじめにあっていた。ある日ドライブ中の望月家は地元に住むカリスマ的女優を偶然デミオに乗せるが・・・という話。
車が人間みたいに話すという絵本みたいな設定は案外素敵で、車同士の会話場面が本書で一番楽しめるところだった。特に隣家の年老いた?カローラ:ザッパは、その持ち主の校長先生(この先生が長年の不良生徒の補導経験から、やたらとケンカ?に強い)ともども魅力的なキャラだった。
私は車の運転がヘタだし、それゆえあまり運転が好きでないので週に1回買い物に使う程度なのだが、本書を読んで「ああ、わが愛車も全くかまってくれない持ち主に愛想をすかして、駐車場で隣にとまっているフォレスターに愚痴を言っているんだろうなあ」なんて思ってしまった。
自動車の自動運転は、技術的にはほぼ完成しているらしいし、近い将来AIを搭載した車も登場しそうなので、人間が知らないところで車同士が意思疎通しているなんて未来は一概に荒唐無稽とは言えないのかもしれない。というか、すでにコミュニケーションが成立してたりして・・・なので、本書でも登場するキングの「クリスティーン」みたいに、立腹?した自動車が人間に襲い掛かる、なんてこともありえるかもしれない。