蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ぐるりのこと

2006年10月24日 | 本の感想
ぐるりのこと(梨木香歩 新潮社)

ちょっと固めのエッセイ集。「ぐるりのこと」というのは、自分の周囲・身近な事象のこと。
「ぐるり」から発想し、行動していかないと、社会全体の改善は難しい、というのが著者の主張。

著者は、植物全体が好きで、琵琶湖の近くに住んでいることがわかった。最近読んで感銘を受けた(同じ著者の)「家守綺譚」の主人公の設定と同じであった。

著者は、イギリスの垣根(生垣)が特に好きだという。イギリスの植物や動物のほとんどの種類が生垣に住んでいるそうで、子供のころは「生垣の中で暮らせたらいいな」と思っていたという。この「生垣の中で暮らせたらいいな」というのは、私も子供のころ思っていたことで、そんなことを考えるのは自分だけだと思っていたが、それなりにポピュラーな夢想なのかもしれない。

意識的にそうしているのだと思うが、話題が次々に変わり、しばらくするとまた元の話題に戻るなどして、若干読みにくかった。
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