老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

10/22朝日の次期日本郵政社長人事の記事ついて

2009-10-23 08:27:03 | 民主党政権
10月22日の朝日新聞朝刊は1面トップで、「元官僚渦巻く批判」、社説では「民から官へ、逆流ですか」とのキャッチフレーズで鳩山内閣の日本郵政の次期社長人事を批判して、購読者を世論操作しているとしか思われない。これでは所詮新聞広告を出してくれる経済界擁護のための薄っぺらな論調でしかない。

果たしてそのような論調が「脱官僚・天下り」の是非を論ずる場合に適切であろうか。それは単に官僚を十把一からげにした捉え方でしかないであろう。要は当人が「脱官僚」の意識改革が出来ているか否かで判断されるべきである。

また先の日銀総裁人事で自民党政府与党が財務省事務次官経験者の武藤氏を推したことに民主党が反対したのは、その天下り人事の見返りに自民党政権が財務省に恩を着せ、衆議院選挙に有利なバラマキ予算を組みやすくする目的が明らかであったためであり、事実それは麻生内閣の今年度補正予算で実証されている。一方今回の郵政社長人事にはそのような利害得失は見あたらず、日銀総裁への天下りと同一視する朝日の見方は当たらない。

ところで、次期社長に内定している斉藤氏は細川連立内閣時代の大蔵事務次官と言われている。当時細川内閣は財源不足を赤字国債発行で賄うか消費税増税で賄うかで、連立政権は増税賛成政党と反対政党間で意見が分かれていた。そこに出てきたのが小沢-斉藤事務次官で計画された5%の消費税を廃止して、7%の国民福祉税新税案である。

当時新政党代表の小沢一郎は福祉目的税にしての2%増税であれば、消費税増税に反対している村山社会党も納得するであろうとの判断だったと言われているが、結局こじれきっていた連立与党内はまとまらず、細川内閣は政権崩壊に向かっていく。この時の小沢-斉藤ラインの福祉税構想から、今回の郵政社長人事でも小沢幹事長の裏工作があったのではと噂されるのであろう。

さて、このような過去の経緯の中で注目すべきは、国民福祉税という自民党時代には到底考えられない「福祉目的税構想」である。自民党政権から連立政権に変わったとはいえ、これまで何にでも使えた5%の消費税を7%にして国民の福祉目的に向けると言うのである。

これは当時の大蔵省にしてみれば驚天動地の財政支出である。それをぶち挙げたのが今回次期日本郵政の社長に内定した「斉藤次郎」である。幾ら連立政権に変わったといっても、過去の歳入歳出にはそれなりの仕組みができており、一朝一夕にこのような大胆な税制改革と財政支出の変更は並の次官では不可能である。これが十年に一度の事務次官と評される所以であろう。

我々国民にしてみれば納めた税金が何に重点的に配分されるかが重要であり、コンクリートより人へ配分してくれる官僚こそ真の官僚である。皮肉なことに村山社会党のために実現はしなかったが、斉藤氏こそ国民の福祉のために国民福祉税構想を実現しようとした、最初の大蔵官僚ではなかろうか。

そのような意識変革のできた元官僚であれば次期日本郵政社長に登用されることは何ら問題はないと思う。逆に民間人でも「かんぽの宿」をどさくさ紛れに息のかかったオリックスに不当販売するようでは、役得に乗っかって政官業の利権構造の甘い汁を分け合っていると思われてもやむをえないであろう。

要は官僚でも民間人でも問題は「人」である。残念ながら朝日の論調は、人物より経歴論、天下り是非論に重点が置かれ、適材適所な人物か否かが論じられていないのである。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
厚顔の美少年
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足利事件(3): 判例解釈・学説の再検証を

2009-10-23 08:18:26 | 民主主義・人権
百山さん厚顔の美少年さんの意見に賛同します。

検察官は相手の当事者であって、本来冤罪に関しての責任は、現在のような力関係に一方的に傾いてないのであれば(日本の制度はおかしいので)、裁判官よりもずっと少ないはずです。

裁判官が万能に近い権限を根拠もなく付与している刑事訴訟であってみれば、一番冤罪に関して責任があるのは、足利事件などの場合には裁判官にあると思います。

判例に現れた日本の憲法解釈が極めておかしいので万能に近くなっていますが、厚顔の美少年さんの示した自白の憲法規定は裁判官の判断も拘束しているはずであり、自由心証主義という逃げ道はこの自白の法則に適用してはならないと解されます。

しかし、日本の判例の解釈や学説はこの問題をあいまいにしており、強制に近い(とうより強制であるが)形でとられた自白を証拠として認めています。

これから(足利事件以後)は、判例も学説も再度検証していくべきターニングポイントに差し掛かっていると思われます。

「護憲+BBS」「 裁判・司法行政ウォッチング」より
名無しの探偵
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足利事件(2): 裁く側の責務

2009-10-22 19:44:00 | 民主主義・人権
昨夜、テレビ朝日の報道ステーションが特集していた「足利事件」の本旨は、「裁く側が果たすべき責務」に焦点を当ててのものかと思う。
 
よく捉えたとも言える最高裁での担当裁判長であった人物への取材。だが、その応接振りを見るに、あの立派な建物の中で、神に成り代わることを職務として在職した者とは到底思えぬ様に、表現のしようもない気持ちに襲われ、三権の一角もまたかくなるものかの空しさだけが残った内容だった。

要点の一は最高裁における審理の在りよう。簡単に言えば ひたすらの責任逃れ。公判廷において、「やりました」と述べた以上、何を審理せよと言うのか、で終っている。
 
その二は、DNAの再鑑定請求について最高裁はその責にあらずとしつつも、冤罪発生のキーポイントを見過ごしたことに対しては、自責の念の欠片さえ伝わってこず、加えて取材に応じた態度である。

出掛け際にマイクを突きつけられて迷惑至極の気持ちが、一杯に伝わってくる運転席の窓越しの応答。人の一生を裁いた当事者である。時・場所を改めての真摯な応接こそが人として取るべき最低限の姿としたものであろう。

日本の「司法」に屯しているのは、このような人たちなのか。そんな事はないとの声もあろう。だが、所は「最高裁」である。裾野ともいえる各地の支部に連なる「頂点」なのだ。そこは、「畏敬」の念の集まるべき所なのに、見せ付けられたあまりにも大きな落差に、言葉を失う。

「権威」に覆われた世界も一皮剥けば~の声は、別に珍しいこととは思わぬが、「司法」も同列とは情けないの一語に尽きる。
 
古くは「統治行為論」への逃げ込み。近くは何を期待するのか皆目見当もつかぬ「判検交流」。更には脈々と続く「任命権者への媚」を下地とする「ひらめ」(これには「支部めぐりで終っていいの?」の、恫喝まがいの風土健在も漏れ聞こえ来る)。

全ては「人」である。この世界もまた「人材払底」をかこっているということなのか。薄ら寒いことではある。

「護憲+BBS」「 裁判・司法行政ウォッチング」より
百山
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足利事件(1): 冤罪は誰の責任か

2009-10-22 19:43:32 | 民主主義・人権
10月21日に足利事件の再審初公判が始まった。17年半罪人にされ、拘束されていた菅家さんの気持ちはいかほどのもか、とても察することはできない。

この冤罪に関するこれまでの報道を見ると、警察・検察の取り調べ方法にのみ原因が向けられ批判されているが、判決を下したのは裁判所であり、裁判官であるにも拘わらず、裁判所は聖域扱いされているように見えて成らない。

因みに憲法第38条は〔自白強要の禁止と自白の証拠能力の限界〕に関して次のように規定している。

第38条
何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
 
2強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の 自 白は、これを証拠とすることができない。
 
3何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ又は 刑罰を科せられない。

上記38条全文は被疑者や被告人の権利を擁護した規定であるが、1項は被疑者向けに書かれ、2項は事件を捜査立証する司法警察官及び検察官に向け、3項は罪と罰を科す裁判官に向け規定されているように読める。検察官も裁判官も全てを理解していると言いたいであろうが、しかし冤罪が発生するということは全知全能ではない何よりの証拠でもある。

そして冤罪が発生した場合、38条2項に照らせば検察が批判されるのは当然である。また3項に照らせば裁判所や裁判官が聖域扱いされ、批判されないのは片手落ちでおかしい。

更に憲法第76条3項には「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」と規定され、判決を下すのはあくまで裁判官であり、裁判所であり、結果として冤罪の判決を下した責任の重大さは検察官以上である。

このように見てくると冤罪は、警察官や検察官が38条2項すれすれの取り調べを行い、裁判官が憲法38条3項(疑わしきは被告人の利益)を軽視した場合に希に発生しているのではないだろうか。また裁判官も人間であり、憲法第76条3項の規定をないがしろにした時が危うい。

一方足利事件をメーカーの製品に例えれば、重大な欠陥を持ったリコール製品である。メーカーであれば設計の欠陥、部品1個の欠陥、生産技術の欠陥等を調べ尽くして再発防止策を立てるが、裁判所はどのような再発防止策を採るのだろうか。

「疑わしきは罰せず」を肝に銘ずることは当然であるが、今回の冤罪の発生原因を裁判の審理を通して菅谷さんに示し、誤判決を謝罪すべきであろう。一方裁判員制度がスタートしている以上、主権者である国民にも納得のゆく説明が成されるべきである。

「護憲+BBS」「裁判・司法行政ウォッチング」より
厚顔の美少年
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外相は外務官僚に取り込まれたか(対北朝鮮政策)

2009-10-21 11:22:59 | 民主党政権
10月5日の日経ニュースによれば、岡田外相は『「多国間対話」を求めつつ、6カ国協議復帰に応じない北朝鮮の姿勢に関しては「6カ国の枠組み維持が有用だということは、北朝鮮以外の5カ国のコンセンサスだ」とけん制した』と述べている。

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091005AT3S0400O04102009.html

この報道を読む限り、岡田外相も外務官僚にレクチャーされたのか、これまでの自民党の外相発言と何ら変わりがない。これでは官僚のお膳立てした外交そのものであり、政治家主導の外交とは名ばかりである。

そして、20日の日経ネットは『外相、北朝鮮船舶検査法「臨時国会で」』と報じている。麻生政権の臨時国会で、民主党はこの法案を廃案に追い込みながら、今になって岡田外相はおかしな発言をしている。この問題でも外相は外務官僚に取り込まれているように思われて成らない。

かつて米韓と北朝鮮、中国間で行われた朝鮮戦争は今でも完全に終結しておらず休戦中であり、特に米韓と北朝鮮は38度線の休戦ラインを挟んで厳しく対峙していることを岡田外相は直視すべきである。

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091020AT3S2000H20102009.html

このような状況下で日本が北朝鮮船舶検査法を成立させ、北朝鮮の船舶を検査することになれば、朝鮮戦争休戦中に米韓と一緒に朝鮮戦争の仲間入りをしたとみなされ兼ねない。船舶検査が端緒となり第二次朝鮮戦争が勃発した場合、日本は北朝鮮にノドンミサイルを100%打ち込まれないという保障はどこにあるのか、岡田外相は先ずそのことを国民に説明してから、北朝鮮船舶検査法成立を云々してほしい。

余談ではあるが、米国が永年敵国とみなしている近くのキューバーに対し、米国の軍事力からすれば1日で制圧出来るはずであるにもかかわらず、攻撃して制圧しない理由は何かを考えてみたい。それは余りに近すぎてキューバのロケット攻撃を防御することは不可能と見ているからでないのか。その結果米国の東部各都市や商業金融都市ニューヨークや首都ワシントンも少なからず被害を受けると見通しているからではないのか。遠方での戦争は歓迎する軍需産業も同じ思いであろう。

それと同じように北朝鮮と米韓との間に第二次朝鮮戦争が勃発し、日本が巻き込まれれば、距離が近すぎて、日本がどのような迎撃ミサイルを装備しても、北朝鮮のノドンミサイルを完全防御は出来ないであろう。よって日本の絶対安全策は第二次朝鮮戦争に巻き込まれる原因を作らないことである。

仮に北朝鮮船舶検査法を成立させなくとも北朝鮮は日本にノドンを発射するとの見解であれば、在韓米軍の後方支援部隊である在日米軍を見直すべきであろう。

「護憲+BBS」「新政権ウォッチング」より
厚顔の美少年

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政治資金規正法改正と団体の動き

2009-10-20 07:53:50 | 民主党政権
民主党の小沢幹事長は10月19日の記者会見で、企業、団体の政治献金を禁止するため、来年の通常国会に政治資金規正法の改正案を提出したいとの意向を示したと報じられている。

http://www3.nhk.or.jp/news/t10013221191000.html

これは民主党の公約であり当然であるが、当初3年間の猶予を持たせると報じられていたので、法案提出はもう少し後かと予想していたが、小沢氏の本気度が伝わる記者会見である。

一方では自民党が政権を失い、これまでの支持団体が途方に暮れている。その一つにこれまで自民党の有力な支持団体であった日本医師会と日本歯科医師会がある。最近両方とも自民党から民主党へ鞍替えしようとの動きが報じられている。

http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT3S1700T%2017102009&g=P3&d=20091018

また10月19日の朝日朝刊では歯科医師会の幹部が「歯科医の生活を守るため政治活動をするのが私たちの役目。政権与党と政策協議のためのパイプづくりをするのは当然」と述べており、自民党政権時代の圧力団体丸出しである。はたしてこれで国民のための歯科治療が犠牲にされないのか不安である。

仮に両医師会が民主党支持を鮮明にした場合、これまでの体質から民主党や個人政治家への政治献金は時間の問題であろう。そうなった場合に民主党は「国民生活第一」の医療制度が貫けるのか、それとも両医師会のための医療制度優先となるのか、国民にとっては大いなる関心事であり、両医師会との付き合い方は今後民主党が国民の支持率を維持できるか、低下させるかの試金石でもある。

こうしたことから、企業、団体からの政治献金を禁止しておくことが肝要であり、今回の小沢幹事長の記者会見は当を得たものではなかろうか。何れにしろ民主党は先の参議員選挙、今回の衆議員選挙とも両医師会の応援があって多数を得たのでは無いことは肝に銘じ、国民生活第一の医療制度を忘れないようにして欲しいものである。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
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終の棲家

2009-10-19 17:21:47 | 暮らし
穏やかな秋晴れだった昨日、久し振りに車椅子の母を連れ出して、近くの商店街や住宅街を散歩しました。ご近所の玄関先に咲くコスモスを眺め、行きつけの花屋さんで吾亦紅を買い、小さな秋を満喫した母の顔には、穏やかで幸せそうな笑顔がありました。

今月92歳の誕生日を迎える直前に、体調を崩した母は、一時危険な状態に陥りました。幸い看護師と主治医による適切な処置と、私を含む娘たちの文字通り寝ずの介護によって、奇跡的に危機状態を脱したものの、現在はベッドで過ごす時間が長くなり、食事やトイレを含め、自力ではほとんど何もできない状態になってしまいました。

「本人が望むなら、最後まで自宅で暮らさせてあげたい」と、この2年間4人の娘が交代で母の自宅に通いサポートしてきましたが、今は1人での介護はとても無理になり、その分一人一人の負担は倍増しています。

一方、これまで利用してきたデイサービスやヘルパーなどの公的介護は、主治医や看護師のアドバイスとは裏腹に、状態の困難度(現実の要介護度)が増すにつれ、逃げ腰の姿勢が目立つようになり、受けられる公的サービスは実質減っています。

おりしも、10月18日のTBS系番組『噂の!東京マガジン』が、3月に火災を出した老人施設「たまゆら」を例に、行き場の無い高齢者の問題を取り上げていましたが、在宅介護を含め、最後まで安心して過ごせる「終の棲家」の問題は、いまだ解決の方向性すら見えていません。

小春日和の日差しを受けて微笑む母を見て、母にとって穏やかな日々が一日でも長く続きますようにと祈りながらも、私たち娘はいつまで頑張り続けられるだろうか、という不安が胸をよぎります。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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10/21講演会「小林多喜二と文学」(ノーマ・フィールド氏)

2009-10-17 11:28:21 | イベント情報
知人から興味深い講演会の案内が送られてきましたので、以下にご紹介します。

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       ★☆丸山真男文庫祈念講演会☆★
          「小林多喜二と文学」
    ~格差社会とリベラル・アーツを考えるために~

■講師: ノーマ・フィールド氏(シカゴ大学教授 日本文学研究者)
■日時: 10月21日(水) 15:00~16:30 (開場14:30)
■会場: 東京女子大学 23101教室
    (JR西荻窪駅北口より徒歩12分。
     バスの場合は西荻窪駅北口より吉祥寺駅行き東京女子大前下車)
     ☆地図情報 http://office.twcu.ac.jp/info/access.html
■申込不要・入場無料

詳細は以下をご参照ください。
http://office.twcu.ac.jp/event/nfpost.pdf
======

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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サロン・ド・朔」10月例会のご案内

2009-10-16 14:55:27 | イベント情報
10月23日午後6時30分から「サロン・ド・朔」(*)10月例会を開催します。

今回は、元NHKテレビディレクターでエッセイストの志村建世さんに、「元軍国少年、こんな国に住みたかった」のタイトルで、メイン・スピーチをしていただきます。

志村さんはご自身のブログで、いつも幅広い視野と温かい人柄が滲み出たメッセージを発信していらっしゃいます。この機会に、志村ワールドを味わいながら、私たちも夫々にどんな国に住みたいのかを、ご一緒に考えましょう。お誘いあわせの上、ふるってご参加ください。

興味のある方、参加ご希望の方は、「護憲+HP」上にあるメールにてご連絡ください。折り返し会場、ブログラム、参加費、その他詳細をご連絡します。

====
*「サロン・ド・朔」とは、「護憲+」メンバーを主軸に「SNSリアル版」のような形で運営するフリーな集まり(@東京)で、毎月テーマを決めてそれに相応しい講師をお招きし、勉強会・親睦会を行っています。

☆これまで取り上げたテーマは以下のとおりです。
2008年
 4月: 「憲法を巡る情勢と今後の政治日程」
 5月: 「イラク訴訟・名古屋高裁判決を受けて」
 6月: 「改革の行方」
 7月: 「広島、長崎、沖縄、ビキニをつなぐもの」
 8月: 「ホームレス支援活動の現場から見えた(る)日本社会」
 9月: 「日本と世界の情勢~新自由主義からの転換は可能か?」
10月: 「埋蔵金論争の正しい決着のために」
2009年
 2月: 「政局分析」
 3月: 「高齢者住宅の現状と課題」
 4月: 「食と農を自分自身のこととして考える」
 5月: 「ウィンター・ソルジャー(冬の兵士・良心の告発)」上映会
 6月: 「裁判員制度はいらない!これからが本番だ!」
 7月: 「ドイツから見た日本のKAMIKAZE特攻隊」
 8月: 「日本はアジアの友人になれるか」
 9月: 「政権交代の意味」
===

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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歴史の中の嘘

2009-10-15 22:10:19 | 政治
最近になって知りえたことだが、江戸時代の終りを告げる「薩長連合」という倒幕のきっかけとなった政治的な出来事がある。そしてこの薩長連合を仲介したのが土佐藩脱藩者の坂本竜馬であるというのが歴史的な定説となっている。

しかし、最近岩波から「坂本竜馬」(新書版)を上梓された松浦玲氏が、以前に書かれた本の中で、「坂本竜馬が脱藩者であり、倒幕の運動のために薩摩と長州の間を仲介する役目を担っていたという事実は疑わしい」という記述をしていたことで、竜馬の歴史的な立場は微妙であり、まして薩長連合の仲介者であるという事実は疑わしいと考えだしていた。

ところが、長年にわたって愛読してきた吉村昭氏(2006年逝去)のエッセーで真相が明らかになった。吉村先生(尊敬の念から「先生」と呼ぶ)は、「ひとり旅」(文芸春秋)という本の175ページ「武器で結びついた薩長」の最後で次のように述べる。

「薩長連合というと、坂本竜馬が斡旋したことになっているが、坂本竜馬は藩士ではなく郷士である。坂本竜馬が両方を仲介して薩長同盟を結ばせたといわれているが、そのようなことは史実にはない。」(ですます調をである体にして表記した)

このようなことを書くと、吉村氏は小説家であり、歴史家ではないと信憑性に疑いを待たれる人もあろう。しかしながら吉村氏は文献史料に当たるとともに現地にも出かけて関係者の子孫などや地域の歴史家にも取材しており、歴史家のように現地に出向かない専門家とは異なる。吉村氏こそ本当の歴史家というべきである。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽」より
名無しの探偵
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