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或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

「銀河ヒッチハイク・ガイド」(著:ダグラス・アダムス/訳:安原 和見)

2013-08-12 23:21:53 | 【書物】1点集中型
 なんでだか全くもって忘れてしまってたけど、読みたいリストに入っていて、そろそろ文庫で読めるSFにいくか~と思って借りてみた。まずなんで表紙がクジラなのかと思ったら……読んでみて、ああそういうことなのか(笑)と。ネタバレになるので詳しくは控えるが。

 大真面目なSFで限りなくアホらしくてナンセンスなドタバタ劇が繰り広げられる。とにかく全体において、数々のハプニングも登場人物の会話もいちいちまるでお笑いである。「タイタンの妖女」をなんとなく思い出しちゃう感じで、あれをもっと笑いの方向のシフトさせるとこうなる、みたいな。でもこの会話の雰囲気、実はすごく好きである。マーヴィンのどうしようもないキャラ設定とか、かなりいい味(笑)。
 細かい部分には数値の間違いなどもあるそうだが、設定というか物語世界そのものはしっかりしている印象。だからこそストーリーや会話のくだらなさが引き立つというか、たとえて言うなら「サラリーマンNEO」みたいな雰囲気かもしれない。いやしかし、このぶっ飛びぶりで番組やっちゃうBBCって。さすがは「ドクター・フー」を生んだ国だ(笑)。まあ「ドクター・フー」はぶっ飛んではいるけど意外に重い部分もあるので、お笑い要素はそんなに強くないが(でもエイリアンの造作が絶妙にチープだったりもするけど。それがまた癖になるというか)。

 何も考えずに笑いたいときに読めるという点では、タマキングの本といい勝負。このくだらなさにハマってしまって、レストランでじゃあ何が起きるんだよ今度は! とツッコミ入れつつすっかり続編も読む気になっている。でも図書館には次作までしか入ってないんだよなー(泣)←買えよ。


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