言わずと知れたハードボイルドの古典中の古典に今さらやっと手を出したのだが……想像してたのとはちょっと違ったかなというのが正直なところ。チャンドラー作品のマーロウ(って1作しか読んでないけど)は枯れてる中にどこかウェットな雰囲気もあったように思うが、こちらはこれでもかというくらい主人公スペードがいけすかない(笑)。本当に取りつく島もない感じ。大体が、好きでもないし大して仕事ができるとも思ってない相棒と組んでるってどんなんだよ、と思ったものだった。
ストーリー自体はともかくとして、正直、誰にも共感できないまま読み進めるのは個人的に大変だった。強いて言えばエフィの行動にいちばん体温を感じたかもしれないな。ただ最終章の、情に流されない冷徹で酷薄にすら見える行動の裏に秘めた懊悩を一瞬、露わにするスペードの姿で見事に全てが腑に落ちた。これが元祖ハードボイルドの形ということかな、と思えばその意味では納得できた気はする。ミステリ自体を楽しむというよりは、言葉からだけでは見えにくいその人の本当の姿を、淡々と重ねられる行動の中に映し出されるのを見ていくことの方にこそ意味があるような。
あとは女性の台詞回し(訳しかた?)がもう少しスマートだったらいいのになぁ。台詞だけが理由じゃないし、全体的な話として納得はできたけど、ブリジッドの魅力については最後までいまいちわからなかったもんで(笑)。
ストーリー自体はともかくとして、正直、誰にも共感できないまま読み進めるのは個人的に大変だった。強いて言えばエフィの行動にいちばん体温を感じたかもしれないな。ただ最終章の、情に流されない冷徹で酷薄にすら見える行動の裏に秘めた懊悩を一瞬、露わにするスペードの姿で見事に全てが腑に落ちた。これが元祖ハードボイルドの形ということかな、と思えばその意味では納得できた気はする。ミステリ自体を楽しむというよりは、言葉からだけでは見えにくいその人の本当の姿を、淡々と重ねられる行動の中に映し出されるのを見ていくことの方にこそ意味があるような。
あとは女性の台詞回し(訳しかた?)がもう少しスマートだったらいいのになぁ。台詞だけが理由じゃないし、全体的な話として納得はできたけど、ブリジッドの魅力については最後までいまいちわからなかったもんで(笑)。
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