おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

梅雨の晴れ間

2012-07-06 15:59:25 | Weblog

六月狭庭の紫陽花が白く咲き初めたと思ったら、暫くすると美しいブルー一色になった。床の間やら玄関や、テーブルの上まで紫陽花ばかり活けている。空に向って枝を広げ沢山咲いている。それが今朝からは濃い紫になった。四ひらの真ん中まで変わる。
   ○今日見れば濃き紫や七変化
 夜中の三時頃雨音が激しかったので、よかった、ゲートボールは休み、ゆっくりしようと、再び眠り朝起きてびっくり、出発の九時半には太陽まで照りつけている。
 自転車で急いで走っていると、池の面に雨が降り注いでいるように見えるが、頭を出さない水草模様を雨と見間違えたのである。
   ○水草(みくさ)生ふ文目(あやめ)の池に雨しとど
 殆ど下りばかりの道がそこだけ急な上り坂を越えると、行き着く先がゲートボール場である。
 その森の道を抜けながら、この木下闇を何と詠もうかと思っていると、とっぴょうしもない鶯の声に驚いた。なんで今頃、鶯を聞くのは今年初めて・・・それもはっきりと大きな声で一羽きりの鳴き声なのは、相手を呼んでいるのであろう。
   ○老鶯の声に驚く競技場
 やがてこの鶯は森を抜けてきて雀のように電線に止まって鳴いていたがいずこにか飛び去った。
 晴れやかなその声が聞こえていたであろう隣の保育園では、赤い帽子の児は乳母車ニ台に、立ちん棒で寿司詰めにされて、ピンクの帽子の児は縄電車にしっかり捕まらせられ、黄色の帽子の児はフリーで草笛などに挑戦しながら、一時間程で散歩から恙無く帰ってくる。
   ○梅雨晴れ間さあ出発よ縄電車
 その間にも、ゲートボールは私も入れて「第一ゲート通過、何番ボールにタッチ、何番アウト、第三ゲート通過、センター上がり」などと熱心に練習をしている。
  瞬く間に午前中が過ぎて帰り道例の池まで来ると、白い風速計が向こう岸にくるくる廻っている。それだけで景色が洋風になってきた。看板に公園を作りますと書いてあった。
  ○湖に風車瀟洒や梅雨晴れ間
 この行程は私の一日おきの日課である。

   俳句 園児らのプールの囲高からず

 

 

 

 

 

コメント (1)
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