齢を聞いたことがないが、六十代と思われる男性の句友の二人が「今日は猿投山へ登る約束をしていたんだけど、こんなに雪が舞ってはと中止にした。近くでモーニングをしているので、俳句部の用を足しながら、尾張旭の仏像を見に行くけど貴女も行かない?」と電話をしてきた。
迎えの車に乗って、古戦場、長久手市役所、ござらっせと会員の俳句を配りながら、尾張旭のとある池のほとりの仏像を見に行った。
小高い坂や階段を登ると真新しい大きな仏像がカラフルな色合いで二体そびえていた。
集会場には、どこにでもあるような寄付の連名の札がかかげてあって、横井庄一さんの奥さんの名前も参見される卍印の弘法様であった。
愛知医大の池かとも思ったが違うらしい。万博のあったところの「安江」という蕎麦どころでお昼をいただいて雑談をした。
楽しかったので次の日の二月十一日に日進市民会館であった日進、豊明、長久手、東郷主催の「生きよう、昨日、今日、そして明日」の講演に、私の主治医の永井修一郎先生も「聞いてガッテン!めざせ百歳」と題して話されるので誘ったがこられなかった。
やはり彼等は山登りをするくらいなので若いとみえる。
その会場で会った知り合いの方達はいづれも七十代後半か八十代の人たちであった。
かく言う私も七年位前に今は亡き能戸先生に赤瀬川源平の「老人力」が面白いよと教えてもらったが、そのタイトルに興味を示さなかった。
昨日アピタの本屋でそれを購入して読み始めるとなるほど、なるほどと今日は一日それに没頭してしまった。
八十歳も越えると、一歳二歳が大きく左右する。
本の内容の「老人力」を借りて言う訳でもないが、折角の名調子の永井先生の話を聞いても右から左へと筒抜けてなかなか記憶にとどめる事が出来ないでいる。
俳句 山里や像のはたなる梅の花