元横綱・朝青龍について、メディアは引退前には、暴行を働いたので当然のことながら悪者扱いしていたが、引退会見を開いてから後は、平成の大横綱だのナンだのと急にヒーロー扱いし、その後は今度は本人がハワイでゴルフをしていたのを、やれ不謹慎だの、引退したのだから何をしてもいいじゃないのだの…、また功労金が高いだの低いだの…とか、まあ情報を伝えることはいいのだけれど、その報道の仕方が、異常とも思えるほど大げさで面白半分で無神経で下品でトンチンカンで…という感じで、どうも「横綱の品格」をあ~だこ~だと騒いでいたメディアのほうが、もっと品格に欠けるのではないか、ということを、多くの人たちが感じているのではないか。
まあ、そういうことで…
明日開幕されるバンクーバー冬季五輪も、17日間の大会期間中、メディアがどんな「品格」をもって報道をするのか、とても気になるのである。
というのも、スポーツ放送のバラエティ化がどんどんエスカレートしている中で、テレビ中継を見ていると、選手よりもそれを「応援」し「感激」するタレントのほうが主役になっている、というのが正直な印象だからである。
おまけに「応援」も「感激」も、わざとらしいものが多いしなぁ。
それと、選手自身を芸能タレントのように扱うのも、よくない。
選手はあくまで選手として、客観的に報道するのがメディアの役割だろう。
そんなことを思っていたら、新聞でこんな記事を見つけた。
フジテレビは、今回のバンクーバー五輪では、スポーツ中継の基本に立ち返ると宣言。選手と競技を主役にした中継に徹する方針で、タレントキャスターの起用は見送った。民放としては異例の決断である。
…という記事である。
逆にNHKでは、初めてタレントを起用するそうである。
まぁNHKはアナウンサーが優秀で、民放アナのようなバカ騒ぎや感動の押し付けがないので、こちらはあまり心配していない。問題は民放なのだ。
このフジの宣言には「ほんまに、ほんまか…?」と念を押したくなる。
「選手と競技を主役にした中継に徹する」というのは、特にアマチュアスポーツの最高峰であるオリンピックの場合、考えて見れば当たり前の話なのだけれど、今の世の中ではそんなことは通用しなくなっている。それだけに、どのような中継をするのか、とても興味深い。
ただ、これがフジテレビだけに、ひとつ気になることがある。
「とくダネ!」のキャスター小倉智昭が、バンクーバーへ行くとか行かないとか…。
彼は大きな大会になると必ず現地に行く。そして、どの選手もみんな自分と個人的付き合いがあるかのように得意満面に吹聴し、選手へのインタビューも態度が尊大で、鼻持ちならない。そして結果に合わせて、「こうなると、僕は思っていましたね」とか「ほらね、僕が言ったとおりでしょう?」と、日本のスタジオに向けて自慢する。
フジテレビが「タレントキャスターの起用は見送った」と宣言するのなら、この小倉智昭の使い方についても、よ~く、考えてほしいものだ。
まあ、それにしても、フジも含めてだが、各テレビ局が、出演者仲間だけでワイワイとお祭り騒ぎをし、おおげさに感動しまくって視聴者を蚊帳の外に置くという、最近のスポーツ中継の傾向を、少しでも是正するような気配が見られたらいいなと思う。僕たちはテレビ中継を通じて、スポーツの醍醐味を味わいたいのである。キャスターやタレントが騒いでいる光景なんて、ちっとも見たくない。
それこそ、メディアの品格だよ、品格。
まあ、小倉氏も気の毒ではあります。いつもノンさんのブログで叩かれて。
でもあの感じ似合いません--。
本人、好きで仕事してるのか?と私は思うんですよ。
わかりませんが、どうも彼をテレビで見ると、拒否反応が出ます。
また、オリンピックに絡むのですか?
あのスタジオ内の雰囲気は、感じ方によっては異様ですネ。
しかも毎回、番組の冒頭でが自分の好みの話題を7~8分ベラベラしゃべるのが目障りです。
かつて週刊誌で「小倉には教養がない」と書かれて、ますます「知ったかぶり」を振り回すようになったみたいです。
それでも先日「事無きを得る」と言うところを、「事無きを得なくてよかったですね~」なんて言って、やっぱり「教養のなさ」を露呈していましたが…。