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 僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

いのち

2014年01月28日 | 日常のいろいろなこと

数日前、ごく近所に住んで、親しくしていた家のご主人が亡くなられた。40年近いつき合いで、僕とほぼ同世代だった。しかしまだ亡くなられたことは近所には伏せておられる。どこかでひっそり親族のみの密葬を執り行われたようだ。だからそのことは、近所のごく一部の方たちしか知らない。うちは今町会の役員をしているから、たまたまわかったことだが、奥さんともまだ会っていないので、どういう亡くなり方をされたのか、誰も知らない。おそらく、最近は見違えるようにやせ細っておられたので、何かの病魔に侵されていたのだろうか、という類推しかできない。


最近、時々道で会うのだが、やはり顔相が変わるほどげっそりと頬がこけていた。腰も細くなり、ズボンがブカブカだった。「痩せられましたね」と言うのもはばかられるほどだった。その姿を見て、え~、どうされたんだろ? といつも思っていた。妻とそういう話をしていたのだけれど、何かご病気なのかな~、とも思っていた。でも、奥さんに聞くのも失礼なので、詳しくはわからないままだった。


去年の夏から秋にかけて、僕は毎朝大和川堤防をジョギングしていたが、いつも同じ時間帯に、必ずご夫婦そろってそのコースでウォーキングをしておられた。奥さんは両手を振っていかにもウォーキングの運動効果を取り入れておられた様子だったが、ご主人のほうは、肩を丸めてただついて歩いているだけ…という風情だった。すれ違う時はいつも「おはようございます」と、挨拶を交わしたが、元気な奥さんに比べて、ご主人はうつむき加減で、恐縮したようにペコッと頭を下げ、小声で挨拶をされた。


かなりの期間、ご夫婦でウォーキングを続けておれたが、ある時期から姿が見えなくなった。ご主人だけでなく、奥さんも歩いているところを見ることがなくなった。そして、この前、町会から脱会されたと妻から聞いて驚いた。あれだけ地域の活動に協力的だった人だったのに、奥さんが「いろいろ役が回ってくると大変だから」ということでやめられたそうだ。それも、今から考えたら、ご主人の余命を考えて、町会活動どころではなくなっていたのだろうと思われる。


上述のように、亡くなられたご主人とは40年近い近所づき合いだった。とても堅実で、温厚で、優しい人だった。地域の活動にも積極的で、決して手を抜かない人であった。年末に、「火の用心、カチカチ!」と一緒に回ったときも、僕はその人にくっついてさえいたら、それでよかった。その人が役員をされていた頃は、夜回りが終わってから、そのお宅にお邪魔して、お酒を呼ばれたこともある。


長男よりひとつ上の娘さんがいる。3歳ぐらいの時のあどけなかった娘さんも今は40歳を過ぎ、時々大きな子供さんを連れて遊びにきているのを目にすることがある。幸せそうな家庭であった。


そのご主人が、亡くなられた。お葬式にも出ていないのだから、目の前からす~っと姿を消していったという印象だ。あっけないものである。


自分と同年代の人が逝くと、ただならぬ思いに駆られます。


この世の中からいなくなる…ということはどういうことなのか? まだピンとこないけれど、身近な人が亡くなると、やっぱり…考え込む。

 

 

 

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