最近のいろいろなニュースのひとつに「子ども手当」があった。
ご存知の通り民主党が政権を取るために掲げた目玉政策のひとつで、
批判を浴びながらも2010年4月から実施されていた制度だった。
僕は2009年3月に市役所を辞めたので、制度内容には無知である。
しかし、いざ実施に当たっては、高速道路料金無料化などとともに、
財源難の状況下での継続実施はとうてい無理なことが明らかになり、
結局子ども手当は、以前の児童手当に逆戻りするということになった。
なのに民主党は最近「子ども手当、存続します」というビラをつくり、
全国で配り始めたという相変わらずのおバカぶりを繰り返している。
まあ僕自身は子ども手当については、この制度がスタートした時から、
15歳以下の子どもなんていないわが家には関係のないことだったので、
関心も低く、むしろ「財源を無視した単なる人気取り」の印象が強かった。
子どもに関する福祉政策は、他に切迫した課題が目白押しではないのか?
そんなことを思いながら、子ども手当に関して批判的な気持ちを持っていた。
ところが先日、市役所から届いた通知を何気なく見て、へぇっ?と思った。
〇〇月分の子ども手当が振り込まれました、という通知であった。
「何…これ?」僕が首をかしげて通知を眺めていると、妻がのぞきこみ、
「書いてあるとおり、うちに子ども手当が振り込まれたっていうことよ」
と、何事もないように言った。
僕はしばらく首をひねっていたが、あ、そうか、と気がついた。
うちには4月に養女にした孫娘のモミィという「子ども」がいたのである。
モミィと「子ども手当」とが、すぐに結びつかなかった。
なんとまあ、わが家も子ども手当の支給対象家庭だったのか…?
そう思うと、これまでは月額いくらということも知らなかったので、
そのとき、改めて「子ども手当 変わる」という新聞記事を読んだ。
支給月額は、この9月分までは1万3千円。
…へぇ~。
1月当たり1万3千円がわが家にも支給されていたのか…?
知らんかったなぁ。
10月分からそれが1万円になり、来年4月からは児童手当に移行するが、
支給額は月額1万円と変わりはない…ということだそうである。
「子ども手当」の制度内容の記事など、詳しく読んだことがなかったが、
自分があれだけ批判していた政策が、実は自分のところにも及んでいた…
…ということを知ると、なんだか、そのぉ、みょ~な気分になってくる。
わが家庭に子ども手当が支給されている…ってなぁ。
まことに痛し痒し、といった心境である。