日本全国が注目した昨日の高校野球決勝戦。
青森県八戸市の光星学院は、西東京の日大三の力に吹き飛ばされた。
11対0で完封負け。
う~~~ん。
でもね。負け惜しみじゃないけれど、
1点差でも、11点差でも、負けは負け。
僅差で悔いの残る負け方をするより、
パァ~っと派手に負けるほうが、すっきりしていい。
決勝まで勝ち上がり、最後の最後まで日本中を沸かせたことに価値がある。
ぱちぱちぱちぱち。
むろん、参加4,014校の頂点に立った日大三の栄誉も称えよう。
ぱちぱちぱちぱち。
…と拍手をしながらも、一方では「あとひとつやったのになぁ」
と、無念の思いを噛み締める、もう一人の自分がいる。
東北勢が、100年近く続くこの大会で、ついに悲願の初優勝を遂げる。
そしてそれは、東北地方に未曾有の災害をもたらした年だった…。
このあと、何十年、何百年と語り継がれるであろう歴史的勝利!
その瞬間の光景を目にしたかったというのが、正直な思いである。
しかし、勝負というものは、周囲が期待するほど甘くはない。
それが真剣勝負の容赦のなさであり、醍醐味でもあるのでしょう。
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さて、このあとは「蛇足」です。こちらのほうが、長いですけど。
昨夜、日テレで、毎年恒例の「24時間テレビ 愛は地球を救う」が始まった。
やたらに善意を強調するだけの番組という印象が強く、好きになれない。
くだらないバラエティの中に障害者問題などを挿入して感動を押しつける。
そういう問題を取り上げるなら、もっと普段から取り上げろ、と言いたい。
(今年は被災地をしっかりフォローしてほしいという期待はあるが)。
しかし番組の「目玉」とされてきたタレントの長距離走は、
100キロマラソンを経験した僕としては、つい見てしまう。
でも、あれって、どこを走っているのかもわからないし、
本当に公表どおりの距離を本人が走っているのかどうかも疑わしい。
(以前走ったダチョウ倶楽部が、途中で車に乗ったと言っていた)
今年は70歳の徳光和夫さんがチャレンジしている。
昨夜の7時過ぎ、長嶋茂雄氏の号砲でスタートした徳光さんだが、
高齢者にこんなことをさせる企画に、何の意味があるのかと思う。
70歳で世界最高峰のエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さんなら、
それなりの深い感動も覚えるし、勇気も与えられる。
しかし、いかにも運動不足っぽい徳光さんが長距離を走ることが、
いったい社会に何をもたらすというのだ。
ラストに武道館に入ってきて、感激に泣き崩れる徳光さん…
そして周囲の面々の涙と笑顔と拍手で感動のエンディング…
このシナリオのためだけに、走らされているのであろう。
しかし徳光さん、ホントに大丈夫なのだろうか…?
無理しないようにしてください。
厳しい真剣勝負の真髄に触れた高校野球から、一転してこの番組だ。
落差が大きすぎるわ。