僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

フィットネスクラブ

2009年11月04日 | 日常のいろいろなこと

10月の20日頃だった。
ある折込みチラシが目についた。

  今なら登録料・入会金無料!
  さらに平日90分会員は1ヶ月分会費を免除!

駅前にある、フィットネスクラブの広告だった。

最近、見た目にも明らかに、お腹がポッコリと出てきた。
アルゼンチン旅行中に巨大化された胃袋のせいかも知れない。
地球の裏側で勢いづいた大食が、今も止まらない、という感じである。
おまけに、ビールの量がますます増えた。

風呂上りの自分の姿を鏡で見ると、突き出たお腹に泣きたくなる。
全体的にぽっちゃりしているのならいい。
しかし、お腹だけが、異様にぽこ~んと出ているのである。

午前中にジョギングをしたりすると、つい昼にビールを飲んでしまう。
飲むと、食べる量も増える。 現役当時の昼食は、小さな弁当だけだったのに。

以前に比べて、昼食にカロリーを摂りすぎていることは明白である。

その結果、ズボンが急に窮屈になった。ベルトの穴がひとつ、ふたつ…。

風呂の浴槽の中で、お腹の肉をつかむと、信じられないほど分厚い。

「このままでは全てのズボン、パンツが合わなくなる」。 えらいこっちゃ。

定期診断でも、最近の検査では肝臓の数値が上がっている。
せっかく改善されてきた糖尿病も、また悪化する恐れがある。

なんとかしなければ。

朝のジョギングやウオーキングはしているのだけれど、追いつかない。
お腹は全然へこまない。 それどころか、どんどんせり出してくる気がする。

そういうことが背景にあったものだから…
その日のチラシを見て、僕はすぐに、フィットネスクラブに通うことを決めた。
毎日、予定のない僕は、一番会費の安い 「平日90分会員」 で十分である。
平日の10時から24時まで、いつ行ってもOKである。
時間は、3時頃から5時頃までの間、というふうに決めよう。
そうすれば、昼にビールを飲むという悪い癖も改まるだろう。

とにかく、つい昼間にビールを飲みたくなるという習慣を打破するためにも、
意志の弱い僕としては、フィットネスクラブに通うことが必要なんである…。

とまあ、そういう理屈をつけて、さっそくそのチラシを持って駅前に行った。

フィットネスクラブの名称は 「コスパ」 という。
駅前の、この間まで通っていたECCと同じビルの4階にある。
外から、ガラス越しにランニングマシンで走る人々の姿が見えている。

カウンターの女性に、チラシを見せて、中を見学させてほしいと頼んだ。
「あ、どうぞ、どうぞ、こちらへ」
と、愛想良く女性が、トレーニング場へ連れて行ってくれた。
そのあと、Tシャツ短パン姿の男性スタッフが、施設の隅々まで説明してくれた。

ランニングやウォーキングのマシン、そしてウエイトマシンが並ぶジム。
大勢の人たちが、マシンを使って、体を動かしている。

その奥に2つ大きな部屋があり、「スタジオ」 と看板が上がっている。
中では、エアロビクスのようなダンスが行われていた。 
ほとんど女性だが、中にはおっちゃんもピョンピョン飛び跳ねたりしていた。

おっちゃんと言えば、ジムでトレーニングいている人は年配者が多い。
ぐる~っと見渡すと、よぼよぼのおじいちゃんもいる。

そして、ガラス越しにプールが見えた。
コースによって、水中ウオーキングをしている人、泳いでいる人に分かれる。

実は、僕の一番の目的はこのプールなのである。

マシンを使って走ったり歩いたりする必要は僕にはない。
これからも、できれば毎朝、近くの堤防でジョグやウォークを続けるつもりだ。

日常では出来ない、クラブに来なければ出来ないこと…。
その一番は、プールだ。

水泳は、余り得意ではないが、昔、トライアスロンを目指していたころ、
勤務先近くのスイミングスクールに通っていたことがある。
クロールの息継ぎが僕にはむずかしく、途中で挫折し、目標達成はならなかった。

でも、下手な水泳も、健康的な運動としての効果は、大いにありそうだ。
特に腰痛を少しばかり持つ僕としては、抵抗の少ない水中はちょうどいい。

そんなふうに、ひととおり施設を見せてもらって、その日は家に帰った。
数日後、再びクラブに出向き、正式に申し込みをした。

「11月からということになりますが、その前に説明会にお越しください」
と、カウンターの女性が言った。
「では、10月の27日に来ます」 と僕は携帯の 「スケジュール」 に印を入れた。

で、10月の27日に 「説明会」 に行ったわけ。

初めに 「カラダの中身」 の測定があった。
体重計の上に立ち、両手で金属のようなものを持って静止する。
体の中に電気が流れて、脂肪や筋肉などのいろいろなことがわかるそうだ。

「ハイ、出ました」
と、指導員の女性が、A4サイズの用紙にプリントされた僕のデータをくれた。

それを見ると、まず、

体重
骨格筋量
体脂肪量

の3項目の数値が棒グラフで出ている。

上と下の体重と体脂肪量の棒が長くて、真ん中の骨格筋量の棒が短い。

つまり、棒グラフの真ん中が引っ込んでいる形になる。

「え~っと、これはですねぇ」 と、女性が説明をしてくれる。
「真ん中が出ているのが理想です」 と言う。
骨格筋量が多いのが好ましい形、ということだそうである。

僕の場合は、体重と体脂肪量に比べて、骨格筋量が少ない。

…そうだろうね。 お腹、ブヨブヨだもんね。 と、ため息が出る。

「骨格筋量を上げて、グラフの真ん中が長くなればいいんですけどね」
「う~ん、お腹なんかの筋力がありませんからねぇ、僕は…」
「大丈夫ですよ。ずっとトレーニングを続けていたら、改善されますから」
「そうですか…。 頑張ってみますわ」

その他にも、いろいろと教えてもらった。
「栄養評価」では、たんぱく質・脂肪は 「良好」 だが、ミネラル不足だとのこと。

そして、体脂肪率とウエスト・ヒップ比が、標準より高いと言われた。
もちろん、高いというのは、よくないわけで…。

ウエスト・ヒップ比というのは、いわゆる 「くびれ」 の比率だ。
僕はヒップの筋肉や脂肪が少なく、ウエストの脂肪が多い。
筒型体型、ということでしょうね。

女性は僕の体をあらためて見て、
「細身でいらっしゃるのにねぇ…。そんなふうには見えないですけど」

そう言ってくれたのだけど、Tシャツを着ているからわからないだけ。
ピョコンと突き出たお腹を、なんとかTシャツでごまかしているだけ。

やはり、退職をしてどこかに気の緩みがあるのだろう。
何かと忙しくしているつもりだが、毎朝の自転車通勤もなくなった。
体調の悪い時も以前なら頑張って出勤していたのに、今はグズグズしているだけ。
日課がバラバラだし、誰からも何の制約も受けない生活だ。

自己管理が、つい甘くなってしまう。

ECCは止めたけれど、こんどはフィットネスで生活にリズムを戻したい。

ECCは若い世代が大半だったけど、今度は同世代か、それ以上も多い。
励みになるし、頑張ろうという思いも、ここなら持続しそうである。

そして最初の日、11月2日。

午後3時過ぎ、パンパカパーンっと家を出て、フィットネスクラブに向かう僕であった。


 

 

 

 

 

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする