昨日の夜9時過ぎのことである。
新聞のテレビ番組欄を見ていると、「1969年…」という文字が目に入った。
JNN50周年記念と銘打ったスペシャル2時間ドラマであった。
目を凝らしてその題名を読んでみると、
「父よ、あなたはえらかった ~1969年のオヤジと僕」
そういう題名だった。
ふむ…。 1969年と聞くと、自分が20歳の頃で、大学3年生の時だ。
「♪ あぁ~青春の胸の血は 夢ひとすじに…」 燃えていた頃である。
(僕の好きだった舟木一夫の歌のセリフです。 おわかり…?)
普段、あまりドラマは見ない僕であるが、気になるので、テレビをつけた。
ドラマはすでに始まっていた。
主演の西田敏行が、飲み屋で気炎をあげているシーンだった。
団塊世代、…僕らと同じ世代の主人公が、会社にリストラされそうになっている。
それに抵抗し、同じくリストラされかけている仲間たちに激を飛ばしているのだ。
そんな主人公に、20歳代の息子 (加藤成亮) がいる。
息子は就職もせず、漫画家を夢見て、家に引きこもりがちだった。
ある夜、主人公は、言うことを聞かぬ息子をなじり、「出て行け!」 と叫ぶ。
「あぁ、出て行くさ!」 と、息子は、さっさと家を出て行く。
「おまえ、二度と返ってくるなよ!」 と追い討ちをかける主人公。
「あなた、言い過ぎよ」 と夫を責める妻 (泉ピン子) であった。
その息子が、ビルの屋上から転落して、過去へタイムスリップする。
…という筋書きで、ここからが、1969年の世界が描かれるのである。
40年前の1969年にタイムスリップした息子が、その時大学生だった父親…
つまり主人公の西田敏行の若い頃の下宿に、突然迷い込んで来たのだった。
息子は、その大学生の学校と名前を聞き、さらに顔を見て驚く。
自分の父親の名前だった。 大学も同じ。
何より、その顔は、まぎれもなく若い頃の父親の顔であった。
「げっ、オヤジだ」 と、心の中でびっくり仰天する息子。
「オヤジの学生の頃って、こんなだったの…?」 まじまじとその顔を覗き見る。
なかなか、面白いシーンである。
オヤジは、むろんこの若い男が自分の未来の息子とも知らず、下宿に泊めてやる。
そこへ、家主の娘である若い女性 (相武紗季) がやってくる。
彼女の名前を耳にして、息子はまたまた驚く。
このキュートな女の子が、未来の自分の母親になる女性だった。
(しかしなぁ、相武紗季の40年後が泉ピン子…とは。 それはないやろ)
…とまあ、そんな感じで物語は進んでいくのだが。
あれぇ…?
どことなく、むかし見た映画と似ているなぁ、と思い当たった。
「バック・トゥー・ザ・フューチャー」である。
主人公が、過去へ飛んで、自分の両親の若い頃に出会うあのお話と、似ていた。
いくつか映画のパクリと思われるシーンもあったなぁ。
それはまぁいいけれど。
とにかくドラマは、そんなことで、時代が途中から1969年になるのである。
40年前の、あの苛烈だった学園紛争が物語の中心になっていたのだが、
ドラマの各シーンには、あちらこちらで 「1969年」 が散りばめられていた。
学生の部屋には黛ジュン (よかたなぁ、ジュンちゃん) の水着写真が貼られ、
映画館には藤純子と高倉健の 「緋牡丹博徒」 の看板がかかり、
BGMに、♪オラは死んじまっただ~ の 「帰って来たヨッパライ」 が流れ、
パーティの席では誰かが 「フランシーヌの場合」 を歌うシーンが出てきたりした。
(僕は 「フランシーヌの場合」 を聴くと、今でも涙ぐむのだ。 グスン)
う~ん、なつかしい。 なつかし~。 グスン グスン。
そして息子は、両親の青春の日々に接しながら、徐々に共感を覚える…
という具合に、物語は温かく進展していく。
一人でテレビを見ている途中、用事を済ませた妻が部屋に戻ってきて、
「珍しいね」 と、
僕がいつになく熱心にドラマに見入っているのを不思議がった。
「このドラマは40年前の話やで。 なつかしいネェ」
僕は、ここまでのストーリーを妻に説明した。
(ここから、話題が急に変わります)
そこでふと、10時からの 「SMAP×SMAP」 のことを思い出した。
妻は、昔からブラッド・ピットの大ファンである。
そのブラッド・ピットが、今夜の 「SMAP×SMAP」 にゲスト出演する…。
妻が昼に、そういうようなことを言っていたことに、いま気がついたのだ。
時計が10時をかなり回っているのを見て、僕は妻に、
「スマスマ 見る?」 と聞いたら、 「うん」 とうなずいたので、
僕はチャンネルを そのドラマから 「スマスマ」 に変えた。
(ということで、ドラマは中抜き。 最後のシーンだけまた見た。 なんのことやら…)
さて 「スマスマ」 では中居君がスタジオでブラピーに質問しているところだった。
中居君が 「日本で一番好きなものといえば、何ですか?」
と聞くと、ブラピーは、ひとこと、
「トトロ !」
と答えた。
さらに…
中居君 「日本には何回ぐらい来ているのですか?」
ブラピー 「数えられないほど、何回も来ているよ」
中居君 「日本で、どこが一番好きですか?」
ブラピー 「東京だね。いい街だ」
中居君 「東京のどういうところが好きですか?」
それに対して、ブラピーの答えは…
「東京しか知らないんだ」
おいおい。 どこまでほんまやねん。
大阪もこのごろ急に寒くなりましたが…
この、のんブログも、メチャメチャ さむ~い。