妻の誕生日

今日も夜更かしをしそうな雰囲気だ。あと数十分でまた明日を迎えてしまう。
相変わらずテレビは世界陸上が流れている。
いつものパターンからすると、午前3時までは画面から離れられない。
だが、今日は午前零時を迎える前に一仕事しなければならない。

今日は妻の誕生日だ。
うっかりしていて、昨日まで忘れていた。毎年なんだかの形で妻には
プレゼントしていたのに、完全に忘れていた。不覚だった。
昼から仕事があり、プレゼントを買う暇もない。

幸い夕方から妻の友達が誕生会を開いてくれると言う。
何とかしなきゃ。妻が出かける間際、あっ！と思った。
私の頭にある計画が閃いた。
仕事場の隣に100円ショップがある。妻の出際に写真を撮った。
直ぐにコンピューターで1番よく撮れた一枚を選ぶ。
本当に安いプレゼントとなったが、フレームに入れた妻の写真を
ハートが一杯の色紙で包み今から渡してみる。
後、3分しかない。

100円ショップの安い写真立てに夕方撮った妻の写真を入れてみた。
何もいらないよ。と言っていた妻がプレゼントの箱を開けて
下を見ている。
そっと覗くと涙が頬を伝っている。
良かった！
親友達から暖かいお祝いの気持ちをいっぱいもらって、
最後に私のプレゼントで一度に気持ちが溢れ出てしまった様だ。

今年は仕事も不況のあおりを受けあまり順調ではなかった。
妻にはかなり苦労をかけてこの夏は精神的にも苦しかったと思う。
何もしてあげられなかったのに、こんなも喜んでくれて
本当にありがとう。

小銭の使い道

今週は夜中に世界陸上が生放送されているので、何日も夜更かしが
続いている。
午前3時まで放映されると、途中で切り上げて眠りにつく気持ちには
中々なれないものだ。

真夜中とはいえ、この夏は全く気温が下がることがない。
深夜になっても蒸し暑さは変わらない。
競技の合間に冷たい飲み物を準備して喉の渇きを癒すのだが、
冷蔵庫のペットボトルは直ぐに無くなってしまうしまう。


我が家の前の道路を渡るとジュースボックスがある。
昼間は人も多く滅多に買い求めることはない。
しかし、深夜ともなると私の喉を癒すオアシスとなる。
しかも買い求める時は全て十円玉である。

普段買い物をすると財布の中に小銭が溜まって来る。
財布が小銭で膨らむのはあまり好きでないので、
帰宅すると小銭を容器に移し替えてしまう。
その数がどんどん増えて、数キロの重さになっている。
その小銭を持って店で買い物をする勇気はない。
そんな訳で使い道に困っていた。
銀行で両替してもらえばいいのだが、その勇気は
もっとない。

そこで、深夜にジュースボックスで使うことを覚えたのだ。
使い道が見つかったのだが、その場所が向いのマンションの
入り口にあるので、ペットボトルを数本買えば、十円玉を
入れる音が数十回続くことになり、真夜中の住宅街に響く
コインの音に苦情が出ないか心配だ。