めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

桜島の灰

2013-08-20 03:23:16 | 日記
鹿児島の桜島が最近にない大きな噴煙を上げて
今や市内は灰色一色の世界になっている。
大正年間に大隅半島と島を繋ぐ大噴火があったが
近年はさほど驚くほどの規模ではなかった。
しかも、ここ数年は一年を通して降灰があり
その風向きによって鹿児島県の全域に被害が
及んでいる。

つい先月私用で鹿児島に行った時には、幸い
美しい錦江湾に浮かぶ男性的な凛々しい桜島に
思わず見とれてしまったが、ここ数日の変貌には
非常に驚いている。

先月二日ほど滞在したときに、鹿児島の市内にある
県立博物観に行ってきた。
ちょうど桜島の大噴火から100周年を記念して、館内は
当時の写真から火山弾や溶岩の現物が展示されていた。
大噴火が起こる数日前からの前兆から、収まるまでの
火山の噴火の恐ろしさを知る貴重な資料が多く展示され
改めて火山が噴火したときの凄さを体感した。

一時間ほど見学した後博物館から出ようとすると、
アンケートを書いて小さなビニールの袋を渡された。
県外からの観光客という事で手渡されたのは
黒い砂が入った記念品だった。

五センチ四方のビニール袋に入った黒い砂粒は
見た目サラサラして、これがあのゴツゴツした桜島から
飛んできたようには思えなかったが、今回の噴火を見ると
とても記念品として提供するものではないと思えた。

しかしながら、この厄介な火山灰を噴き上げる桜島も
噴火しない時は青い錦江湾に浮かんで、東洋のナポリと
言われるだけのことはある。海に浮かぶ男性的な姿は
観光地としては一級品である。

今回はスクープとして各マスコミはこの惨状を伝えたが
噴火しても市内まで灰が降ることはそんなに多くなく
観光にはほとんど差し支えない。素晴らしい南九州の
自然を同時に放映していただけると、地元としても
嬉しいのではないだろうか。