ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2024年3月7日。ウクライナ侵攻から744日目

2024-03-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年3月7日夜、在ロシア米大使館は7日夜、「過激派がモスクワでコンサートを含む大規模な集会を標的にする差し迫った計画がある」として、警戒情報を出しました。
 発表から48時間の9日夜までは、人混みを避けるよう自国民(アメリカ人)に呼び掛けています。
 英外務省やモスクワの日本大使館も情報を引用して注意喚起。だいたい日本大使館はアメリカ大使館の情報を活用していますしね。ロシア・メディアも情報を一斉に報じました。 
 一方でロシア外務省は7日、駐モスクワの米国大使を呼び、ロシアの内政に干渉しないよう警告したことを明らかにしました。
「ロシア連邦の内政に干渉する試み」を「断固として強く抑圧する。そうした行為に関与した米大使館員に対し『ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)』として国外退去を命じることも含む」
と述べています。
 17日のロシア大統領選挙前に水面下で不穏な動きがあることをアメリカは察知しているということですね。ベラルーシは自国の大統領選挙ではないので、平穏です。


 モルドバ大統領は今日、フランスとの防衛協定に署名しました。
 モルドバ東部の「沿ドニエストル共和国」は親ロシア派勢力が約30年間実効支配しており、ロシアが軍を駐留させています。沿ドニエストル共和国の議会は先月、モルドバ中央政府の圧迫からの保護をロシア側に要請する決議を採択しました。
 防衛協定は訓練や定期的な協議、情報共有のための法的枠組みを定めており、フランス大統領は、今回の合意はモルドバを守り支援するというフランスの決意を示すものだと強調しました。
 ロシアを恐れるモルドバがフランスに接近しています。


 スウェーデン政府は今日、NATOに加盟したことを発表しました。
 同国政府はロシアのウクライナ侵攻を踏まえて、2022年5月にフィンランドとともにNATO加盟を申請し、フィンランドは2023年4月に加盟していました。
 一方、スウェーデンについては、クルド分離主義組織「クルディスタン労働者党(PKK)」に対する姿勢への対立からトルコから、法の支配を巡る対立からハンガリーから反対を受けており、承認手続きが遅れていましたが、トルコが1月23日、ハンガリーが2月26日に議会での承認を終え、申請から約2年経っての加盟となりました。これによりNATO加盟国は32カ国となり、ますます巨大化。
 ロシアやベラルーシにとっては好ましくない結果です。特にロシアと欧州に面するバルト海をNATO加盟国が取り囲むことになり、ロシアの軍事戦略にとっては打撃です。