ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2024年3月22日。ウクライナ侵攻から759日目

2024-03-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年3月22日夜。

 モスクワ郊外の複合施設内にあるコンサート会場「クロッカス・シティ・ホール」で、迷彩服を着た武装集団が侵入し、銃を乱射しました。少なくとも40人が死亡、100人以上が負傷し、現在、建物では火災が発生しています。

 アメリカの在ロシア大使館は今月7日、過激派が「モスクワでコンサートを含む大規模な集会」を標的にテロを計画している可能性があるとして、警戒情報を出していました

 ただこの発表から48時間の9日夜までは、人混みを避けるよう自国民(アメリカ人)に呼び掛けていましたが、9日夜以降は警戒するべきなのかよく分かりません。
 今回の襲撃事件は3月8日(国際女性デー)、9日に計画していたものの、アメリカ大使館の警告が公にされて、実行日を今日に延期したのかもしれません。
 
 ロシア外務省報道官は、テロ攻撃についてアメリカ政府が信頼できる情報を持っているのであれば、直ちにそれを伝える義務があると述べました。しかし、上記のように今月9日にはアメリカは警告していましたよ。ベラルーシに住んでいる日本人の私ですらしっていることをロシア外務省が知らないはずないのに、事件が起きてから報道官がなぜこんなことを言うのでしょう? 何か意図があるのでしょうか?

 ちなみにロシア大統領はは19日の連邦保安局での演説で、アメリカ大使館の警告について「あからさまな威嚇同様の行動」「我々の社会を脅し、不安定にする意図を抱いたような行動」「あなたちはこのことを十分知っているだろうし、この段階では詳しくは立ち入らない」と述べていました。大統領に再選されたばかりで強気の発言をしてしまったのかもしれません。


 ベラルーシの報道によると、銃撃開始後、手榴弾か火炎瓶が投げ込まれ、火災が発生しました。
 犠牲者の中にベラルーシ人がいるもようで、一人が重態で病院に搬送され、一人は所在不明になっています。
 ベラルーシでは夜の11時には、ミンスクのロシア大使館前に花を手向ける人々が集まり始めました。

 
 ウクライナのエネルギー省は今日、ロシアが発電所などに大規模な攻撃を行い、「最近では最大の攻撃だ」と明らかにしました。ロシア国防省は、「ウクライナがロシア本土への砲撃や国境突破を企てたことに対する報復だ」とはっきり声明を出しています。
 攻撃は、ザポリージャ州のほか、ハルキウ州、オデーサ州などの施設に及び、停電が発生して、全土で100万人以上が影響を受けたとしています。
 ウクライナ大統領は、「ロシアが無人機やさまざまなミサイルで、発電所や住宅などを狙い、普通の人々の生活を戦場にしている」とSNSで批判しました。