ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2024年3月24日。ウクライナ侵攻から761日目

2024-03-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年3月24日。

 22日に発生したモスクワのコンサートホールのテロ事件により、ロシアサッカー連合(RFS)は25日に予定されていたパラグアイ代表との国際親善試合を中止すると発表しました。
 この他大勢の人が集まるイベントが次々と中止されています。

 事件から2日経ってさまざまな情報が出てきています。
 被害にあったとされる2人のベラルーシ人について。2人とも40代の男性で、コンサートを聞きに来た観客ではなく、事件現場になったクロッカス・シティ・ホールの警備員をしていたそうです。
 会場の入り口の警備員はすぐ射殺され、テロ実行犯は会場の中に入っていきました。
 ベラルーシ出身の警備員は観客を守るため、テロリストに立ち向かったそうですが、1人は腹部に3発の銃弾を受け、現在も重態のままです。
 もう1人の警備員は観客を安全なところへ誘導しようとしましたが、火災に巻き込まれ、行方不明となってしまいました。
 瓦礫の中から発見された遺体の身元確認作業が続いていますが、その中にいる可能性が高く、家族から外務省に身元捜索願いが出されました。

 残念ながらベラルーシ女性一人が事件の犠牲者となっていることが今日の夕方報道されました。40代の女性で詳細は不明ですが、死亡が確認されたとのこと。

 現場となったコンサートホールでは「ピクニック」というバンドが出演予定で、メンバーは全員無事でしたが、このバンドのアシスタントディレクターであるエカチェリーナ・クシュナーさんの死亡が今日、家族によって確認されました。

 コンサートホールのクローク係に地元の15歳の男子中学生がアルバイトで事件発生当時、働いていましたが、火事が起きたときのマニュアルを読んでいたのを思い出し、冷静に従業員用出入り口を開けて観客を誘導。授業員だったので出口の電子キーのカードを持っていたのです。観客を誘導し、その出口を通って100人以上が外部に脱出できたそうです。本人も無事でした。
 この中学生、イスラム・ハリロフさんはイスラム教徒です。
 近々、ロシア政府から勲章が授与される予定。

 ロシアは今日は追悼の日。ロシア大統領報道官によると、プーチン大統領はノヴォ・オガレボの公邸敷地内にある教会で、クロッカス・シティ・ホールでのテロ攻撃で亡くなった人々の鎮魂のため、ろうそくに火を灯しました。
 (私が気になったのは、公邸内に教会があること。自分の家の庭に自分専用の教会を建てたんですね。)

 ベラルーシのカトリック教会や正教会では、日曜日ということもあって犠牲者の追悼ミサが行われました。


 サンクトペテルブルグの大型ショッピングセンターに「爆発物を仕掛けた」という電話がかかってきたため、買い物客らが避難する騒ぎになりました。しかし、いたずら電話だったようで、不審な物は見つかりませんでした。人騒がせな・・・
 しかしこういう愉快犯が必ず出てきますよね。

 他にもモスクワのシェレメチボ空港で、エレバン行きの飛行機に搭乗した女性客が、手荷物の中に爆弾が入っていると言い出し、飛行機の出発が遅れました。


 ポーランドの国防相は、今朝ウクライナを攻撃するロシアのミサイルがポーランドの領空に侵入したと発表しました。ロシア軍のミサイル1発がポーランドの領空におよそ2キロ侵入し、領内をおよそ40秒間飛んだ後、ウクライナの方向に飛び去ったということです。
 ポーランド国内に被害は出ていませんが、ポーランド政府はロシアに説明を求めるとしています。
 ロシア軍は今日もポーランドに近いウクライナ西部の都市リビウや首都キーウなどをミサイルや無人機で一斉攻撃していて、このうち1発がポーランド領空に侵入したとみられます。