電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

急な買いだめの心理と事情

2020年03月09日 06時02分59秒 | Weblog
新型コロナウィルスの感染を防ぐために、当地でも医師会から行政の長に要請があり、例年の地域自治会の総会を中止するようになったらしいです。当然、その後の懇親会もなし。飲ん兵衛諸氏は不平不満をもらすでしょうが、大多数の人たちはほっとしたというのが正直なところかも。

ところで、マスク不足に端を発したトイレットペーパー等の急な買いだめ騒ぎ、この心理と事情が興味深く感じられます。おそらくは、収納スペースに限りがある住宅事情の場合、ふだんから余計な分量を買わない、必要になったら必要な分だけ購入する、というスタイルを取っているのではなかろうかと想像します。いわば、トヨタのかんばん方式と似たやり方です。すぐ近くのコンビニやスーパー、ドラッグストアなどで、必要なときに必要なだけ買ってくればよい。こういった店舗の棚が、共同倉庫のような使われ方だったのでしょう。ところが、外出を控えて自宅で巣ごもり生活をすることを考えると、在庫を最小限にしか持たないこの方式では破綻します。そこで、無理に収納スペースを確保し、日常生活に必要な物品を購入し、在庫を確保しようという動きが始まると、店舗の棚があっという間にスカスカになる、ということなのでしょう。

これに対し、「ど」がつくほどの田舎に住み、買い物は数日〜一週間分を車でまとめ買いする習慣のあるわが家では、無駄に広い田舎家の住環境を活かして、マスク、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、石鹸、歯ブラシ、電池などの日用品は常に予備の在庫があるように心がけていますので、今回は逆に買わずにすませることができました。トヨタの生産方式の観点からすれば、無駄、不経済なのかもしれませんが、逆に災害や危機に強いのかもしれません。持たない暮らし、シンプルライフもいいけれど、災害や危機には弱いのかな、と感じてしまいます。

※誤解のないように、一部の表現を手直しをしました。

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