電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

キリーロバ・ナージャ『6カ国転校生ナージャの発見』を読む

2024年01月20日 06時00分39秒 | -ノンフィクション
どなたかのブログで、『6カ国転校生ナージャの発見』という本の存在を知りました。たまたまメモ帳に書き留めていたおかげで、地元の図書館に行ったときに探してみることができましたが、残念ながら誰かが借りているらしく、その日は空振り。でも、パソコンでの検索システムでは予約もできるらしく、メールで通知してくれるようなのです。さっそく予約を入れてその日は帰宅しました。しばらくすると、「予約の本が貸出できるようになりました」というメールが入りましたので、さっそく借りてきて読んでみました。

本書は、次のような構成になっています。

はじめに
6つの国、4つの言語で教育を受けて育つとどうなる?
この本を楽しむためのヒント
プロローグ 5つの質問
第1章 ナージャの6カ国転校ツアー
 筆記用具、座席、体育、学年、ランチ、
 数字、テスト、満点、水泳、音楽、
 ノート、お金、校長先生、夏休み、科目
第2章 大人になったナージャの5つの意見
 「ふつう」が最大の個性だった/苦手なことは克服しなくてもいい/
 人見知りでも大丈夫、しゃべらなくても大丈夫/どんな場所にも、必ず
 いいところがある/6カ国の先生からもらったステキなヒントたち
エピローグ 5つの質問【解答編】
おわりに

まあ、小中学生が6カ国も転校するなんて、なかなかできることではないと思いますから、たしかに稀有な、貴重な体験です。その結果が、様々な学校教育のあり方ややり方を相対的に眺め、それぞれの特徴や目的の違いとして感じられる、ということでしょう。ある国の流儀が良くて別のある国のやり方が悪いというのではなく、違った考え方で行われている、という視点はたしかに貴重です。たいへん興味深い本でした。

著者のキリーロバ・ナージャさんはどんな人なのだろうと興味を持ち、検索してみたら、こんなページがヒットしました。
(*1): 日本には多様性がない、なんてない〜 LIFULL stories



一方で、違いに注目すればそういうことになるだろうけれど、逆に6カ国がいずれもいわゆる「先進国」で、学校教育の価値と重要性を認識し、そうした制度を持っているという共通点に立っていることも確かです。世界には、子供を学校に行かせない国や民族、宗教や習俗等がまだまだあるようですし、ノーベル平和賞を受賞した少女の例に見るように、女の子の教育を制限する例もある。そういう大きなとらえ方は、高校生や大学生くらいになったらできるようになるのだろうか。


コメント    この記事についてブログを書く
« つけペンを使ってみた記憶 | トップ | 牛肉と長芋の炊き込みご飯を作る »

コメントを投稿

-ノンフィクション」カテゴリの最新記事