電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

シューベルト「ヴァイオリンのためのソナチネ第1番」を聞く

2006年04月11日 20時37分04秒 | -室内楽
今日聞いているのは、シューベルトのピアノとヴァイオリンのための「ソナチネ第1番ニ長調作品137-1」だ。CDは、ディアゴスティーニのCDつき雑誌の付録で、バンベルク・デュオとの表記がある。この表記がどこまで信用できるのかわからないが、冒頭、ピアノとヴァイオリンがユニゾンで歌いだす。第1楽章、アレグロ・モルト。第2楽章のアンダンテもまた、優しい情感のある音楽だ。第3楽章、アレグロ・ヴィヴァーチェでは、情熱の激しさをも感じさせる。
演奏時間は、
I=4'11" II=4'51" III=4'21" total=13'23"
となっている。

実は、1970年代に、クラシックのLPレコードで1000円盤ブームがあった。中でも、エラート1000シリーズというのがあり、当時日本コロムビアから発売されていたエラート・レーベルの録音が、白地に花環をあしらったお洒落な体裁で、多数リリースされた。私もだいぶこのシリーズのお世話になり、たくさんの音楽を知ることができた。
最初にこの曲を知ったのは、やはりエラート1000シリーズの中の、シューベルト・ヴァイオリン作品全集[2]というレコード(RE-1041-RE)だった。これは、ミシェル・オークレール(Vn)とジュヌヴィエーヴ・ジョワ(Pf)による演奏で、決して当時の最新録音ではないが、可憐なシューベルトのヴァイオリン音楽をかなり網羅的に知り、親しむことができる、ありがたいレコードだった。

大家による巨大な音楽と演奏ばかりをもてはやすのは、一種の事大主義なのだということを知るようになって、こういう身近で親しみ深い音楽と演奏の価値がわかるようになった。これは、廉価盤レコードの恩恵の一つだろう。ヴァイオリンやピアノを趣味にしている人は、家庭的な雰囲気の中で合奏する楽しみを感じることができる。

オークレール盤の同曲の演奏時間は、total=13'03" となっている。

なお、写真は東京旅行で撮影したスナップの中の一枚で、桜の花が満開の路地。当地でも早く桜の花のたよりが聞かれないものか。
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