厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2016年90冊目『税金を払わない巨大企業』

2016-05-11 23:10:58 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

法人税の実効税率が他国よりも高く日本企業の競争力が弱い要因となっていると主張する大企業だが、利益に対する実際の税納付額(実効税負担率)は低いのが実態。

この本では、そんな実態の理由について主に以下の3つを挙げています。

1.日本の税制(所得課税)の欠陥

受取配当金が課税対象外になっていることなど、本来大企業が納めるべき税金を納めなくてもいいようにと、法制を歪めてまで徴税を怠っている現状の租税システム。

2.租税特別措置法による優遇税制

政府が打ち出した優遇税制によって、税金を低く抑えられた状態が続いている。

3.多国籍企業に対する税制の不備と対応の遅れ

日本の税法の力が及ばず、グローバル化の時代に追いつけない抜け道が多くある。海外の支社や現地法人を隠れ蓑にしたり、タックス・ヘイブンの国々を迂回するお金の流れ。

こうした大企業の尻拭いをさせられているのが、中小企業や国民であり、大企業からきちんと徴税すれば、消費税の増税は必要ないと主張しています。

税は、一般のビジネスパーソンにはなかなか理解が難しい分野ですが、知らず知らずに自分が損をしているという事態を少しでも回避できるよう、こういった知識も持っておきたいですね。

【my pick-up】

◎二重課税のケースはまれ

「受取配当金益金不算入制度」(法人間配当無税)は、法人企業と株主個人の二重課税排除のために設けられた側面もありました。しかし今では、大企業の利益の多くは、個人株主に帰着していないのですから、もはやこの制度を適用する根拠は失われたに等しいのです。

◎租税国家を脅かす「国際的二重非課税問題」

問題は、先進国重視(居住地国課税)と発展途上国重視(源泉地国課税)とでの二重課税を排除しようとしているうちに、源泉地でも居住地でも課税されない「二重非課税」(世界中のいずれの国にも税金を払わないこと)という驚くべき事態が生じてしまっていることです。

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2016年89冊目『残業ナシで成果を上げる!仕事のダンドリ』

2016-05-09 21:08:29 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、ダンドリよく仕事を進めるために必要な、基本から実践までを幅広く紹介しています。

著者の松本幸夫さんの本は、これまで何冊か読んだことがありますが、仕事の効率化や優先順位の付け方、スケジューリングといった仕事術が、この‘ダンドリ’に集約されると思います。

・ダンドリとは、仕事を受け身の姿勢で取り組むのではなく、主体的に自らマネジメントしていくこと。

・ダンドリ術の目的は仕事の効率化だがそれで終わりではなく、時間を大切にすることは人生をよりよく生きること。

また、松本さんの本の内容は、具体的で実践に移しやすいことも特徴でしょう。

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2016年88冊目『誰がパチンコをダメにしたのか?』

2016-05-09 21:00:50 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

新書の世界にパチンコというジャンルの風穴を開けた漫画家・谷村ひとしさんが、2015年11月からスタートしたパチンコの新ルールをもとに、今後のパチンコの活性化に向けた課題とその対処策を提言します。

新ルールとは、MAXタイプ(大当り確率が低い分、大当り時の連チャン・出玉が多い機種)の規制や、東京都のホールでの等価交換の禁止(4円交換が3.57円交換になった)です。また、2015年はメーカーの倒産や、中堅チェーン店が買収されて大手グループの傘下に入る、といった業界再編の動きも加速しました。

こういったパチンコ業界の動きや対応も、ビジネス全般に応用することができます。

・業界の歴史が大きく変わるかもしれないルール変更に伴う、ユーザの動きを見極める。(ルール変更の前日にこれまでの貯玉を交換するためにお客さんが景品カウンターに行列を作った)

・ユーザの動きをもとに、新たな課題を抽出する。(等価交換禁止よりも貯玉の1日当たりの利用に制限がかかることのほうに不安が残った)

・ユーザに対するサービス向上。(等価交換じゃなくてもパチンコは楽しく勝てるということを浸透させていくしかない)

・将来の業界やユーザの動向を読む。(2016年GWより各メーカから渾身の新基準1号機がリリースされホールの風景はガラリと変わる。等価交換禁止の波は全国に波及)

業界でのルール変更を、長いスパンでいい方向に変えていくためのものと捉えるということはたしかに大事ですね。

【my pick-up】

◎新基準1号機はやっぱり甘くなる?

MAXタイプがなくなってしまい、もうパチンコで大爆発は味わえないのかな、と諦めかかているファンを振り向かせなくてはいけない。もちろん、これまでのようなストレートな爆発はムリです。ただ、新ルールで定められた「確変継続率は65%まで」というのが肝でしょう。ここでいう「継続率」は純粋な確変継続率で、時短での引き戻しは計算に入っていないんですね。つまり、時短100回での引き戻しも考慮すると、トータルでの継続率は72~73%ぐらいになります。MAXタイプのST機でスルーしてしまうよりも、よっぽど夢も出玉も、そして安定感もあります。しかも、大当り確率自体が甘くなるわけですから、時短を抜けたあと、すぐに引き戻す、というケースも増えていくことでしょう。一気に10連、20連は難しいけれど、5連チャンしたあと、時短で引き戻したり、時短を抜けたあとに、またすぐに当たったり・・・という「数珠連チャン」的な当たり方が期待できます。結果、少ない投資でドル箱をみ上げる快感が味わえる。

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2016年87冊目『わかりやすく伝えるルール26』

2016-05-08 18:31:54 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、わかりやすく伝えられるようになるたくさんの手法が紹介されています。

「はじめに」で、本書の特徴を以下のように示しています。

1.書き方・話し方以外の重要なことももれなく紹介

2.わかりやすく伝えるのに必要な内容に特化した

3.一目でわかるようなさまざまな工夫(レイアウト・図・表など)

4.本書の最後にわかりやすく伝えるルール一覧を掲載、内容を見返しやすい

5.豊富な具体例で実践しやすい

特に1については、伝わるかどうかを決める4つの要素として、「メッセージ」「メディア」「環境」「聞き手・読み手」を挙げ、どのような手段で伝えるか、言葉を伝える相手にどのようなことをしておけば伝わりやすくなるのか、どのような環境で伝えれば伝わりやすいのか、といったところにまで踏み込んで説明を加えています。

わかりやすく伝えるルールの26個の具体的内容は、本書をご覧ください。

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2016年86冊目『世界一シンプルで世界一成果がでる トヨタ流仕事の教科書』

2016-05-07 21:12:27 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者の石井住枝さんは、トヨタ自動車に17年間勤務し、トヨタの仕事術を書籍にして広める代表的な一人です。

この本では、石井さんがトヨタ在職中に身につけた仕事のスキルや考え方を、小手先だけのテクニックではなく、どんなスタンスで仕事を覚えていくことが求められているのか、自分の立ち位置を意識しながら周りと協力して段取りよく仕事を進める方法、視える化でカイゼンを導く方法、そしてリーダーとしてどのように成長していけばいいのかを説明します。

「立ち位置」「コミュニケーション力」「巻き込み力」「段取り力」「視える化」「リーダー力」「情報の収集・管理・活用」

こういったキーワードをもとに、トヨタの強みを他の会社・社員においても活用できる後押しをしてくれます。

・準備や計画に時間をかけ影で努力する。周りに気を配り、考えながら仕事をする。

・自ら考え自らのやり方を疑い、もっとよい方法はないかと常に自問自答しながら社員一人ひとりが愚直にチャレンジしている。

・視野を広げて、会社全体の中での自分の立場や業務の流れを理解し、一緒に働く人たちとの関係の中で自分が何をすべきかを考える。

本書は、入社3年目までの方をターゲットとしています。1年目・2年目・3年目それぞれで身につけてほしいことが書いてあります。入社3年の頑張りで、少なくとも管理者以上になれるかどうかはわかる、と私の20年の会社員経験から断言できます。

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