厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2016年95冊目『自分の時間』

2016-05-21 21:54:09 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者のアーノルド・ベネットは20世紀最大のイギリスを代表する小説家で、この『自分の時間』は約100年前に発行されたものです。時間について書かれた実用書のうち、世界中の多くの一流人たちに支持された本の1つです。

いわば時間術の古典ですが、原書は14ポイントという大きな活字で、しかもゆったりと組んであって100ページ弱、一晩もかからないで読み終えることができます。

しかし、その時間活用術は、以下のようなことなど現在の私たちでも大いに活用できるものです。

「まず私から皆さんに提案したいのは、2時間、あるいは1時間でもよいから、早起をしてみてほしい、ということだ」(まえがきより)

本書からは、「何となく歳をとっていくというところから抜け出し、少しでも自分をよりよいものにしてから人生の最後を迎えて欲しい」というベネットの考え方が伺えます。

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2016年94冊目『理系の伝え方』

2016-05-18 22:23:24 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

理系の学問体系の背景には、「ロジックのない議論はあり得ない」という考え方が基本としてあります。これを学ぶところから、理系の人には比較的に、論理的な伝え方が得意だという素養があるのです。

すべての事柄に関して価値判断の傾向が絶対的ロジックであるという思考回路、つまり理系思考をもとに、明日からすぐに現場で使える「伝え方」のヒントを紹介します。

著者の籠屋邦夫さんの専門分野は「意思決定」ですが、本書はライトコラム的にロジックとコミュニケーションの繋がりを展開していきます。

理系の伝え方 3つの基本構造

1.内容:伝える前に、自分が伝えたい内容を整理すること

2.伝達:その整理した内容を実際に相手に伝えること

3.議論:伝えたあとで、その内容をもとに相手と話し合ったり、相手の疑問を解消したり、その後の行動につなげること

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2016年93冊目『いばる上司はいずれ終わる』

2016-05-18 22:15:03 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

外資系企業一筋で45年、そのうち23年を日本法人の社長として過ごしてきた著者・鳥居正男さんによるリーダー学は、意外とも言えるものです。

外資系企業だからといって、「結果だけ出せばいい」「自分さえよければいい」という人は上に立つことはできず、グローバルな環境で求められるのは謙虚さだと言います。

謙虚さ、質素さ、実直さ、勤勉さ、和を尊び人を大切にする気持ち。競争環境がグローバル化しているからこそ、日本人は日本人の持つ美徳の素晴らしさを見直し、人間性・教養を身につけることが大事とのこと。

・上司から部下への声かけの6つのポイント(声をかける際の表情、何を話すか、いかに話を聴くか、会話の中身を覚えていること、名前を呼ぶこと、ありがとうで締め括る)

・仕事を任せる上での5つの条件(やる気と意欲、自分の意見を持っていること、現場を重視すること、人望の有無、社会人としての常識があるか)

・上司が常に心がけておきたい3つのK(謙虚、気配り、感謝)

鳥居さんの日本以外の文化に触れることや外から日本の良さを見直す経験は、視野の広がりや人間としての深みに繋がっていると感じました。

若い方だけでなく、ある程度キャリアを積んできたビジネスパーソンにとっても、謙虚に自分を見つめて真面目に努力する大切さを、本書から知ってほしいですね。

【my pick-up】

◎「英語の会議」をどう乗り越えるか

グローバル会議では、発言をしないということは意見がないことと見做されてしまいます。日本と違って、黙っていることも美徳という考えは通用しません。それでは英語にハンディがある日本人が、グローバル会議で評価されるにはどうすればよいのか。答えのひとつが、「なるべく早く発言する」ということです。とくに人数が多い会議では、日本語の会議でも誰だって気後れするのが普通です。言いたいことが言えずに終わってしまったという経験をもつ人も多いのではないでしょうか。私も同じです。そんなときは、なるべく早く、短くてもいいので発言することです。たとえば会議の序盤に、誰かの発言に対して質問や確認をとる。その一言を話すことができれば、気持ちが楽になり、その後もスムーズに意見を言えるようになります。発言が遅くなってしまうほど、話も複雑になってきていて、ハードルが上がってしまいます。会議の序盤で発言することにより、参加者に「いつも積極的に発言しているな」と印象付ける効果もあります。これは英語の会議に限らす、日本での仕事でも活用できると思います。

◎「正解主義」から「納得感」にシフトせよ

事実や数字に基づいた論理的な考え方は、どれだけ多様性の広がった状況でも、一定の「納得感」をもらたします。異なる背景を持つ人々が互いに理解し合うには、理詰めしかありません。

◎「ありがとう」の一言が心をほぐす

私は社員に何か質問をして回答してもらったときや依頼していた資料を送ってもらったときなど、どんな些細なことでも必ず一言「忙しい中ありがとう」「いつも正確な情報をありがとう」とメールしています。もちろんメールを受け取ったという確認の意味もありますが、それ以上に感謝の気持ちを伝えたいからです。自分のお願いごとを対応してくれたことに対して、感謝を示さないのは失礼です。

◎「99%」と「101%」の小さくて大きな違い

当時から私は自分に100%の力があれば、毎日105%以上の力を発揮することを心がけて働いてきました。時には150%や200%の勢いで走ることが続いた時期もあったと思います。一方で、100%の力があるのに、90%や95%でいいやと妥協すれば、自分の成長には繋がりません。99%と101%の違いは2%の違いではありません。99%は与えられたことを淡々とこなせばよいという受け身の気持ち。101%を超えれば気持ちは前向きになり仕事を楽しめる領域に入れます。気持ちの持ち方だけで、プラスかマイナスかに大きく変わる。それは完全に相反することです。

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2016年92冊目『これが「買い」だ』

2016-05-15 20:15:33 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

元マイクロソフト社長・成毛眞さんの『週刊新潮』の連載「逆張りの思考」が単行本化されました。

第0章「逆張りの思考でいく」から、本書のエッセンスを抽出してみましょう。

・人間に「順張りタイプ」と「逆張りタイプ」があるとするなら、私は明らかに後者である。私は35歳からおよそ10年間、マイクロソフトの社長を務めた。そして、2000年に社長を辞した理由の一つは、「誰もが大声で『IT』と叫びだしたこと」だった。時はITバブル絶頂期。「世間がIT一色に染まったから、ソフトウェア会社の社長を辞める」という発想は、逆張り以外の何物でもないはずだ。

・順張りのデメリットは、常に世の中の動きを見ながらあくせく働かなければならないところにある。が、ビジネスでも人でも、まともに育てようと思ったら、10年や20年はかかるはずだ。その間、気長に放っておいたほうがうまくいくケースは多い。私が逆張りを推す所以である。

・仕事でも趣味でも、逆張りで成功したければ、長期戦を見込んで、できるだけ早く準備にかかるべきなのだ。ただし、逆張りはハイリスクハイリターンだ。失敗すれば損もでかいから、中年を過ぎて「自分は順張りタイプだ」と思う人には、そのままの路線で行くことをお勧めする。

キュレーション(IT用語で、インターネット上の情報を収集しまとめること)という言葉が出て久しいですが、本書でキュレーションするのは、ちょっとした日常品や、ITのヒント、生きやすくするための考え方などです。

気楽に生きていくためのヒント集と言えるでしょうか。

【my pick-up】

◎簿記を学んでおく

英語やMBAよりも、ほとんどの日本人に必要なのは、むしろ簿記の知識であろう。簿記は経理部員だけのための技術ではない。経営のための根幹技術なのだ。目安としては、日商簿記の2級レベルのうち、工業簿記を除いた商業簿記の知識があればいい。

このレベルの知識があれば、企業の決算書が読めるし、財務状況もよくわかる。簿記の知識がなく、勤務先や取引先の財務状況を知らずに働いていては、判断を誤ることもあるだろう。

簿記の勉強は、生涯学習のテーマとしてもお薦めだ。英会話よりもずっと役に立つし、見える世界を広げてくれる。

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2016年91冊目『資産5億円を築いた私のお金が増える健康習慣』

2016-05-14 01:13:30 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

不動産売買や教育関連事業を手がけ、『33歳で資産3億円をつくった私の方法』『僕が30代で5億円の資産をつくれたのは、誰でもできるシンプルなことを大切にしただけ。』などの著書がある午堂登紀雄さんが、医者にかからない(=医療費ゼロの)健康的な生活習慣術を公開します。

高年収を得ている人や成功している起業家の多くは、「健康は資産」ということに本能的に気づいていて、健康的な生活を無意識のうちに心がけようとします。

・アイデアを出す発想力、短時間でこなす集中力、明晰な判断力、難しい商談や議論を突破する精神的なタフさは、すべて睡眠によってもたらされるといっても過言ではありません。(P.179)

・空腹でもないのに「朝食は食べなければいけない」とか「お昼になったらランチを食べるのが当たり前」という固定観念に縛られているとしたら、内臓は休まらず、血中の栄養分は高いままとなり、それが病気を呼び込んでしまいかねません。(P.223)

・運動することで脳の活動も活発になります。記憶の中枢を担う脳の海馬を刺激して、海馬の神経細胞を増やすのです。海馬の神経細胞が増えれば記憶力はもとより学習能力も向上します。運動ができる子どもは学力も高いといわれることがあります。(P.230)

健康の3大要素は「食事」「運動」「睡眠」ですが、特に40歳を過ぎれば仮に今は資産が多くなくても、健康であることは資産形成の第一歩であり、前提条件でもあると言えるでしょう。

私たちに求めれられるのは、医療や健康に関する適切な知識を持つこと。そうすればお金をほとんどかけずに健康になれることに気づきます。

本書はその手助けをしてくれるでしょう。

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