全脳思考 価格:¥ 2,100(税込) 発売日:2009-06-12 |
評価 (3点/5点満点)
『非常識な成功法則』などの著書でお馴染み、神田昌典さんの最新刊は、クオリティの高い思考を行い、顧客や同僚、そして自分自身の期待を超える企画・提案ができるようになることを目的としています。
過去のデータの整理・分析をベースにした、いわゆる左脳中心の思考モデルだけでは限界があり、ロジカル思考からクリエイティブ思考までの一連の良質な思考を、シンプルな1枚のチャートに凝縮させた「全脳思考モデル」で身につけます。
本書は500ページ近くありますが、まずさっとポイントを押さえたい方は、「全脳思考モデル-クイックバージョンの5ステップ」(P.155~182)を読んで下さい。概要は以下のとおりですが、実際のチャートを見ないと理解しづらいかも知れません。本書の図表を参照するとともに、できれば全文読破にチャレンジしましょう。
また、この「全脳思考モデル」は、顧客思考が無理なく一貫してできるというメリットもあります。
【my pick-up】
◎全脳思考モデル クイックバージョンの5ステップ
ステップ0 準備
横長の長方形を書く。
横軸は時間、そして縦軸は状態の変化を表す。
横軸に顧客を満足させる具体的な期限を設定する。
ステップ1 顧客の未来
「未来における、顧客の120%HAPPYな状況」を詳細に描写する。
チャートの右上に、顧客のHAPPYな姿をイラストで描く。
イラストに吹き出しをつけて、120%満足している顧客が、その喜びをどのように表現しているかを考える。
この段階で大切なことは、顧客を誰にするかという決定と、120%HAPPYになった未来に、顧客はいったい「誰に」「何を」「どのように」言っているかである。
ステップ2 顧客の現在
ステップ1と同じ作業を、今度は「現在」の時点で行う。
ステップ3 クライマックス
顧客が「現在の満たされない状況」から「将来の120%HAPPYな状況」にいたるまでの道筋を描く。
クライマックスを考える。クライマックスとは、「120%顧客がHAPPYになる、直接のきっかけになるような出来事」だ。
ステップ4 気づきのホップ・ステップ
クライマックスに登っていく、段階的なアイデアを出す。
ステップ5 オープニング
顧客に提供する最初の情報もしくは体験を考える。
オープニングとは、まずは顧客に振り向いてもらうための関心をつかむメッセージとなる。