日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「生ぬるい大風」がビュービューと。すごい風です。

2023-11-07 08:44:28 | 日本語学校
小雨。強風。

まるで春一番のような風ですね。生ぬるさも同じくらい。思わず、「もう霜月なんですけど」…もういい飽きた…でも、今秋はこれの繰り返し。とはいえ、この風が終わると、一雨毎に寒くなる…はずなんですけれども、どうかな。専門家によると、既にお天気は「未知の段階」に入っているそうで、「例年は」とか、「これまでは」とかいうのが使えなくなっているらしい。「これまではこうだったから、これからはこうなるだろう」という「常識」が使えないと言うことは、ずっと言い古されてきたことだけれども、人間社会と同じになる…と言うこと?

世襲というのは、親から子へ伝わり、それを無意識のうちに踏襲してしまうものだから、そういう人達ではもうどうにもならない世界に入ってしまっていると言うことかな。それを日本ではまだ後生大事にしているわけだから、そりゃあ、世界に落後していくのも宜なるかな。

さて、人間社会はともかく、今朝の風はすごかった。特に、交差点など遮るところがないところでは、風がびゅうとうなりを立てて…「吹き抜ける」なんてもんじゃない、千里の馬が駆け抜けていくような具合でした。そこで待っていると、ピザの店の看板がバリバリと音を立てています。風に煽られて剥がれそうと見ていると、その剥がれたところが当たったのでしょう、前に並べられていたバイクが二台、バタバタと倒れていきました。すご~。こわ~。

私とて、身は重くとも、杖にすがっている状態ですから、ぼやっとしているわけにはいきません。用心シイシイ歩いてきました。

雨は、無視できるくらいでしたから、まあよかった、無事に着いたときには、本当にホッ。学生達が来る頃には、雨も風もおそらく止んでいることでしょう。

さて、学校です。

昨日、こんな電話がありました。「自分で勉強して、今のレベルは『N3』と『N2』の中間くらいと思うけれども、『ヒアリング』だけはどうにもならない。それで学校で勉強することを考えている。入る前に「テスト」があるだろうから、それを受けたい」と言うのです。「テストはしません」と言うと、ちょっとがっかりしたふうでしたから、おそらくはそれが目的であったのだろうと推察できました。

自分で勉強してきたと言ってくる人は、案外ベトナム人にも多いのです。以前も、IT関係の仕事をしているという人が来たことがありました。彼の場合は、独学で「N2」まで合格できたのだけれども、「N1」は、やはり学校で勉強しないと無理だと思ってやってきたと言っていたのですが、そういう時間がとれる環境にあったということも大きな理由の一つでしょう。一人で、コツコツやるのもいいけれども、学校に入って手っ取り早くやるのも一つ。

一人で勉強できるだけの力がある人は、どこで勉強しても大丈夫。とはいえ、四分野を系統立てて勉強してきたわけではありませんから、学校に来てみると、他の人達がわかっているのに、自分だけが「あれっ」ということだってある。それが一つや二つではなく、ポコポコと、穴が開いていたということだってあるでしょう。学校では、できるだけ、ボコボコが出てこないようにと均しながら教えていきますから(もっとも、「苦手だから」とか「勉強する気がない」といった場合は別です。個人差は確かにあります)、強みと言えばそれが強みでしょう。一人で勉強してきた人は、自分には何が足りないかがわかっているので、それをやればいい。というわけで、こちらとしても楽。それ以外の足りないところを見つけ、注意してやればいいだけのことでしょうから。

その点、留学生達は、まだ乳母日傘で育ててとばかりに、口を開けても待っているか、そうでなければ、日本にいれば日本語が(自然に)できるようになるだろうと思っているか(そう見える)の人が、少なくないこともない。

ある意味では、(留学生というのは)自分たちで(日本語の勉強を)やって、「N3」か「N2」あるいは「N1」相当のクラスに後からに入るという人達よりも楽は楽、楽といえば楽なのですが、実際には、時々、叱咤激励せねばならぬということもあるのです。「口を開けて待っているだけだろ。入れても吐き出しているじゃないか」と 。

自分たちなりに勉強してきて、足りないところを補いたいという人の中には、そういうクラスに座っているのが、もったいないと思う人も、時には出てきます。語学の勉強なんて、サッと文法を覚えて、単語を覚えて、漢字を覚えて、それで終わりというものではないのですが、効率だけを考えていればそうなるのでしょうね。

先に述べたように、「ヒアリングだけ」とか「漢字だけ」とかいうのは、長い目で見た場合、それほどいい勉強の仕方とは思えないのですが。何事も近道はまずい。その時、捨てて顧みなかったものの中に、却って、宝があることもあるのです。

今は、手が空かないので、クラス授業だけなので、そういう人達にとっては、「無駄な時間」と思えるかもしれません。で、「このときだけ参加したい」と。

最初から参加しているか、ごく初めの頃から参加してきた人達は、教師毎、分野毎に入れるものが違うと言うことがわかっていると思うのですが、「これだけ」という人はそれがわからない。だいたい、わかるだけの時間がない。

教師側からすると、「これは『会話』の時に入っているだろうから」とか、「これは『文法』の時に入れているはずだから」で、飛ばしていることもあるのですが、それがわからないと、「今、説明をしてくれ」となったりする。他の人達はわかっているし、他の時間に扱うからここでは扱わないというの(こちらとしても自分の分野のことを教えたいのです)が、「それだけに参加している人」から見れば、困ったことになる。

で、バラバラというのは、やりにくいので、一ヶ月なら一ヶ月、二ヶ月なら二ヶ月、月火水木金、毎日授業を受けてくださいと言うことになる。

大変ですね。そういう需要があるのもわかるのですが、その時はそれなりにどこかでそれをやってくれる人がいるでしょうから、そこでやってくださいということになる。

日々是好日
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