日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「蘭の花が咲きました」。「よくチャトラの猫が遊びに来ます」。

2013-03-22 08:14:02 | 日本語の授業
 晴れ。風はないけれども、少々肌寒い。天気予報では今日の最高気温は20度近くまで上がり、四月中旬並とか…で、薄手のコートで来たのですけれども…朝はやはり寒かった…。失敗です。

 とはいえ、学校に着き、カーテンを開けると、東側の窓から燦々と陽は降り注ぎ…暖かい…。ただ、私たちの席はちょうど反対側で、朝来て少しの間は、亀さんならぬ、甲羅干しならぬ、ただ暖かいところに座っていたいだけ…というような気になります。

 ちょうど一年中、竹にしか見えていなかった蘭の花が満開になっていますから、それを見ながら、ちょっとの間、体を温めています。お湯が沸いていればのんびりとできるのでしょうが、それは、まず無理な話。というわけで、学生達の姿は見えぬまま、朝は何やかやと忙しく過ごしています。

 最近、チャトラのネコがよく学校の外にいます。まだ大人になりきってはいないようです。あどけない仕草や可愛い顔をしてこちらを見ていることがありますもの。先日など、一階の授業をしている教室の、ちょうど窓の辺りで、跳んだり跳ねたり、また毛並みの手入れをしたりと楽しませてくれました。

 以前はここに駐車場があって、春になると、午前はキジトラ、午後は黒猫とこの辺りを縄張りにしている雄猫が日当たりのいいところに寝そべっていたものですが、マンションが建つと同時に、いなくなり、とても寂しい思いをしていました。

 鳥にせよ、犬にせよ、猫にせよ、また虫にせよ、生き物が人以外はいない地域というのは、あまりに悲しく寂しい。周りに草花や、花木、実生の木などがあると、生き物が寄ってきて、何だか自分まで豊かになったような気がするものなのですが。日向ぼっこをしている猫というのは、その頂点にいるような存在なのでしょう。あの猫にしても、あまり家猫のような感じがしませんもの。

 とは言いましても、この学校の学生達は、あまりペットとして猫を飼う習慣のない人たちが多いようで、こういう日本人の気持ちはわかってくれそうにありません。

「猫?外にいる。家に入って来たら、追い出すよ。なんだか、悪いことが起こるような気がするってみんな言うし」
「猫?役に立たなくなったら、食べるだけ」

 本当かどうかわからない…ていう顔で最初は彼らを見ていたのですが、どうも、そういう存在でしかないようです。

 南では、他の動物たちと同じようなものなのでしょう。日本よりもずっと動物の種類が多く、見ることも多いようですから、何も猫が特別なわけではないのでしょう。それよりも猿の方をよく見かけていたりするのでしょうし。北では、役に立つと言ったら犬とか馬でしょうから、猫なんて野良しかいないのでしょうし、それも遠慮がちに夜中に徘徊するくらいのもので、昼間、ゴロゴロニャンと、人と同じように服を着せられ、我が子同然にネコッカワイガリされているなんてのも、理解してくれという方が無理なのかもしれません。動物は動物、人は人なのでしょうから。

 さて、今日で「Fクラス」の補講も終わります。日一日と、学生の数が減っていくような気がしているのですが、今日はどうでしょう。「日本語が上手になりたい」と思い、「真剣に」日本語に対している学生もいれば、それなりに真面目にしている(本人の気持ちでは)だけの学生もいる。また、まずは、出席率だけと考えている人もいるでしょう。中には慣れぬアルバイトで疲れ果て(以前の中国人の働きぶりから考えると嘘のようなのですが)、時々動けなくなる人もいるようです。

 そうは言いましても、四月、桜の候です。日本では、なにやら心が浮き立つようなとよく言われる候なのですが、彼らにとってはそれどころではないのでしょう。

 ただ、今年は、桜の開花が早く、四月の8日まで待ってくれそうにありません。例年ですとどうやらこうやら間に合って、千鳥ヶ淵で、桜を楽しめるのですが(ここ二年ほどは花吹雪状態でした)、今年は花見なしで新学期が始まりそうです。

日々是好日

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