ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

西遊記

2024年05月04日 20時09分35秒 | 本の中から
西遊記を読んだ。
テレビドラマや子供向けの本などでよく知ってる話であり、
今更読むのも・・・と避けてきたけど、
「三国志」「水滸伝」「金瓶梅」を読んで「西遊記」だけ読んでないのも、なんだかなぁ~、と思い読むことにしたのだった。
ところが読んでみるととっても面白い、面白いけど、やっぱり、なんだかなぁ~と思う。
中国の小説ってならず者の小説だ。
それに比べて日本の小説は、特に時代小説は妙にかたぐるしい、気取り人間の小説だ。
どちらが面白いかと言うと・・・どちらも面白い!
本性丸出しをそのまんま楽しむ小説と気取り人間の裏を探ってその本音を楽しむ小説と。

西遊記ではやくざな猿・孫悟空と小心な男・三蔵法師と根っから卑しい・猪八戒となんとも存在感のないもっぱら荷物運びの沙悟浄の天竺への旅を描くドラマ。
いつも活躍する孫悟空を内心苦々しく思い、まったくあてにならぬ猪八戒に頼ってはいつも失敗ばかりして最後はやっぱり孫悟空!というお決まりのドラマ。

ところでこんなことでなく、旅の小説の話。
古代ギリシャの「オデュセイア」や古代ローマの「サチュリコン」あるいはスペインの「ドン・キホーテ」あるいはイギリスの「ガリバー旅行記」「トム・ジョウンズ」などなど、旅の冒険やエピソードをつなげて小説にする、
これは西洋文学の主流の一つになっているし、多くの旅の小説がある。
でも不思議なことに日本ではとっても少ない。
「東海道中膝栗毛」などあるにはあるけど、出版された当時とっても評判になって類似の本がたくさん出版されたけど、すぐに飽きられてしまった。
「義経記」の後半、義経一行が平泉に落ち延びていくまでの話は旅の話と言えないこともないけど、でもまあ(知ってる限りでは)旅の話は少ないね。
もっとあってもいいと思うのだよ。

 

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