ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

アースデイマーケット(3)渋谷~湯島~浅草

2008年11月27日 09時35分04秒 | 田舎暮らし
アースデイマーケットの疲れと呑み疲れも翌朝になるとなんとか解消し、何十年ぶりだろう?、ミスタードーナツに入り軽く朝食をとって、渋谷に向かった。
ここで岡本太郎の評判の原爆の壁画を見たかったのだ。
しかもタダで見れる!これはなんとしても見なければ。

会場~といっても駅からの連絡通路なのだけど~につくとまずその大きさに圧倒される。一階からはよくわからないので2階に上って見た。
2階に上がってみる人は20~30人はいたけどほとんどの人は連絡通路を通り過ぎるだけ。
立ち止まってみる人もそんなにいなかった。
もっとも立ち止まったら通行の邪魔になるので仕方ないといえば仕方ないのだけど。

岡本太郎は好きではない。
あの原色系の色使いにはどうもなじめない。
でもその作品はいつ見ても圧倒されて、なかなか頭から離れない。そしてまた見たくなる。はた迷惑な絵だ。
特に今回の原爆の絵は強烈で会場が長崎や広島だったらかなりショックを与えたことだろう。
東京でよかった。
でもやっぱり好きにはなれない。
たとえどんなに金があっても岡本太郎の絵は買わないだろう。

壁画の呪縛からやっと離れて次は湯島に向かう。
ここで山羊仲間のSさんが作品展をやっているのだ。
Sさんは有名なガラス作家(もっとも我が家ではもっぱら「山羊好きの変な人」で通っているのだけど・・・)。
あまり日本にはいないのだけど、たまたま運よくアースデイマーケットにあわせたかのように日本で個展をやっていたのだ。
というわけで渋谷から地下鉄で湯島に向かう(駅は末広町)。
ここで地下鉄銀座線を探すのに苦労した。
地下鉄って地下を走っているよね。それなのに駅が3階!
掲示板が信じられなくて地下ばかり探していた。
まったくどないなってんじゃ!
たしかに大阪の地下鉄も地上に出ることはあるけどそれはあくまで郊外での話し。
街の中ではちゃんとまじめに地下を走っているよ
地上を走ってて地下鉄だなんて、これ経歴詐称というか詐欺というか、ちょっとおかしくない?
だいたい東京の道も電車もみな曲がっているのが気に入らない。
大阪も京都も道は東西南北にまっすぐ、神戸なんか魚の骨みたいなもので東西だけだよ。
ところが東京はどこも曲がっている。人間さえまっすぐに歩かない。
新宿の駅につくとみんな歩いている方角が違うのですぐぶつかりそうで油断ならない。
これが渋谷駅前になると、信号が変わるといろんな方向から人がこちらに向かって押し寄せて来るので思わず逃げ出したくなる。
これじゃとてもまともな感覚で暮らすことはできない。
都会に来て恐れおののく田舎のネズミのように。
・・・なんてことはどうでもいいのだけど、何とか地下鉄にたどり着き目的地まで行きSさんに会い個展も見ることができた。
渋谷の人の波を映像にとりその上にガラスの小さな帆船が映していた。
これをどう感じるかは見る人によって違うだろう。
そして、ついつい人の荒波にただ流されて生きてきた自分を小さな帆船に見立てて考えてしまう。
ただ流されてきただけの人生。でもきっとこれでよかったんだ・・・と思う。
そしてSさんとはもっぱら山羊の話。
おいおい個展で山羊の話はないだろう、作品の感想など話したらどないやねん・・・と内心思わないでもなかったけど、Sさんとは山羊の話しがやっぱりよくあう。
実はSさんは我が家の山羊「ねね」と今はもういない「ちゃちゃ」の名付け親なのだから。

さて個展を出て時間があるので浅草にでも行って食事しようかということになった。
浅草は何十年か前にいったことがある。
大阪の新世界のような雰囲気があり庶民的で東京では珍しく親しみを感じるところ。
・・・だと思っていた。
それで久し振りに行ってみようかと思ったのだ。
ところが行ってみてがっくりした。
そのあまりの人の多さに。
なんじゃじゃこら。と思った
京都の清水寺界隈も人は多いけど、そこは京都、それなりのしっとり感があって悪くはない。
ところが浅草はそんなものもなくおのぼりさんの外国人などですしずめ。
寺も大きいだけで面白くもなんともない。
清水寺なら景色を楽しむこともできるけど、ここでは寺と人と土産物屋しかない。
外国人がここに観光に来て日本の寺とはこんなものかと思って帰るとしたら・・・これはちょっと問題ではないだろうか。
昔来たときはもっと庶民的な感じがしてこんなではなかったのだけどなぁ。
人もこんなに滅茶苦茶多くはなかったし・・・。
ここよりも葛飾柴又の帝釈天のほうがずっといい・・・と思い、早々に退散することにした。
なお境内でたまたま山形の物産展みたいなのをやってたのでさっそく濁り酒を買った。
~これは晩に呑んだけど当たった!浅草土産は山形の酒に限る。これが唯一の成果だった。
ところで昼食。
寺を退散して地下鉄の駅の近くにすし屋があったので久し振りに入った。
もちろん座ってるだけでかってに向こうからすしがやってくるという、無精者にははなはだ便利な種類のすし屋だ。
くるくる寿司に入ったのもずいぶん久し振りだ。
客は多くしばらくまたされた。
そして順番が回ってきて、席につきお茶を自分で入れる。
お茶はお湯を湯飲みに入れて粉茶をいれるようになっていた。
さてここでおもむろに動いてくる皿を見回す。
そして皿の色をしっかりと頭に入れる。
まちがって高い皿を取ってはいけない。
それで安いほうから3皿までの色をしっかり頭に入れておかねばならない。
そして周りを見回すとどうやらみな同じことを考えているらしく、ほとんどの人が一番安い皿ばかり、そしてひとつハイランクの皿がちらほら。
きっと店の人は今日の客層は悪いなぁと嘆いていることだろう。
そして一番安い皿をいくつか取り、申し訳程度にそれよりもひとつ高い皿もとり、もちろんビールもしっかり飲んだ。
寿司の味もいかにもくるくる寿司で、それなりにそれなりの味だった。
ところでくるくる寿司にはいるといつも思う。
どうして寿司だけが回るのだろう?たまには寿司が回らないで人間のほうが回るすし屋があってもいいのではないだろうかと。
店に入ると、椅子がやってくる、そこに座るとまず椅子は 飲み物の前を通る。そこでお茶やビールを取る。
次にイカや蛸などの寿司の前を通る。その次は白身の魚・・・というように次第にメーンディシュにはいり価格もそれなりに高くなっていくのでだんだん緊張してくる。
そして最後は納豆蒔きやy鉄火蒔きなどになって、椅子はそのまま会計に直行する。
店に入ってからきっちり20分で店を追い出されることになるので客ものんびりして入られない。
これだとあまり食べないで長時間粘る悪い客もいなくなるので客の回転もよくなる。
これこそ本当の回転寿司ではないだろうか?
・・・なんてしょうもないことを考える。
ともあれ当たり前に寿司のほうが回転するすし屋を出て、昨日からアースデイマーケットを終わってから別行動をしていた息子と代々木公園で合流する。
いよいよ東京ともお別れ。
今度はいつ来るのだろう?
来年もまたアースデイマーケットに出品するだろうか?
野菜はほぼ完売だったのだけど、それで儲かった・・・かというと実は大幅な赤字。
だいたい兵庫県からはるばる野菜を持ってきて儲かったとしたらそれはぼったくりだよ。
今回は宣伝と刺激を求めてやってきたのでこれも想定内だったのだ。
ただやり方によっては黒字にはならないまでも、とんとんまでいけるのではないかなと思った。
そして野菜の宅配のお客さんが増えたらラッキー!というところだろう。
それで来年もまた出してみよかなという気になってきた。

ともあれこれで当分東京にくることはないだろう。
車はひたすら西に・・・伊豆を目指して進む。

晩すっかり暗くなって親戚の人がいる伊豆に着いた。
そしてかなり迷った後、どうにかたどり着いた。
そこは伊豆の韮山。別荘地で義妹夫婦が暮らしている。
山の上だけど思ったほど寒くはなかった。やっぱり古民家の我が家のほうが寒い。
そして大いに呑みぐっすり眠った。
そして早朝(5時!)に出発した。
コメント
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