ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

ヒヨコたちのこと

2008年11月13日 05時20分37秒 | 鶏の話
鶏小屋に入るといつも鶏になりかけのヒヨコが一羽近づいてくる。
今まで鶏は家畜だと割り切って抱っこすることはほとんどなかったのだけど、このヒヨコだけは時々抱っこしてやる。
そしてお互いに体温が伝わってからそっと放してやる。

このヒヨコはよそから買ってきた有精卵で孵ったもので種類はよくわからない。
6個抱かせて孵ったのはウコッケイ1羽とこのヒヨコだけ。
この2羽はいつも鶏小屋の隅っこにいて他の鶏が近づくと慌てて逃げだす。
でも逃げ足は速いので獰猛な鶏たちの中で何とか暮らしている。

心配なのはもう孵って半年以上たつのに少しも大きくならない鶏。
これも2羽だけ育ったけど一羽はもう立派な鶏になった。でももう一羽は3ヶ月程度の大きさで成長が止まっている。この鶏は酷いいじめに会って頭が血みどろになったことが何度もある。それで今でも頭に傷跡が残り羽が生えてない。成長が止まったのはそのためだろうか?とても臆病でずっと後から生まれたひよこからもいじめられる。それに一緒に育った鶏もとても臆病でなかなか他の鶏になじめない。

もう一羽ヒヨコがいる。
このヒヨコは一羽だけ生き残った。仲間がいないのでいつも一人ぼっちで閉じこもっている。

最初は、雄2羽と雌10羽、ヒヨコを買ってきて育てたらみんな大きな鶏に育った。
ところが今ではヒヨコの生存率がとても低い。
他の鶏と一緒にすると、押しつぶされたり、いじめられたりして死んでいく。
それでそれぞれ別のケージに入れて育てた。そして昼間だけはみんなと一緒にしている。でもこれはヒヨコたちにとっては厳しい環境らしく、昼間はびくびくしなが過ごしている。
そして夕方それぞれのケージに入れてやるとほっとして餌を食べだす。

毎日朝夕餌や水遣りがとても面倒なので早くみんなと一緒に暮らせるようになってほしいのだけどなかなか難しい。
でもそうも言っていられない。まもなく次のひよこが生まれるから。
今月の21日と23日孵る予定なのでそうなると育雛用のケージを明け渡してもらわなくてはいけない。
これらのひよこたちにとっていよいよ試練の時がやってくる。

自然養鶏は鶏に優しくケージ飼いは鶏がかわいそうと普通思われがちだけど、自然養鶏とは鶏たちにとってはとても過酷な競争社会でもあるのだ。
多くのひよこたちの犠牲のうえで強い鶏に育っていく。そう思うと途中で死んで行ったひよこたちの命も無駄ではなかったのかもしれない。


コメント
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