場所:田辺湾 塔島
条件:小潮 4:26干潮 9:32満潮
釣果:チヌ 47センチ以下 6匹 ガシラ、オウモンハタ
今日は年に1回の乗っ込みチヌを狙う田辺湾への釣行の日だ。
渡船屋さんも働き方改革をおこなったのだろうか、一番船の出船が午前5時半になっていた。去年よりも1時間遅くなっている。渡船が出港する頃にはすでに薄明るくなっていた。去年までなら真っ暗なときに出港していたのでえらい違いだ。
また、高速のインターチェンジが家の近くにできたので出発時間はかなり遅くて済む。
しかし、その早朝からアクシデントというほどでもないけれどもトラブルが発生した。僕はどこに行くにも何をするにもよく忘れ物をする。だから、釣りに行く日には前の日から準備をして、出発までに準備したもののおさらいをしてなんとか忘れ物がないように心がけているのだが、直前になってウキのケースを入れ忘れていることに気がついた。出発予定時刻まであと5分。これには焦った。日ごろからものを片付ける習慣がないのでどこを探しても見つからない。もう、道具箱に入っている寝ウキ(僕はふつう、ヘラウキにヒントを得た自立式のウキを使っている。根ウキは波のある日は使いにくいのだ。)を使うしかないとあきらめかけたのだが、ふと、玄関の靴箱の横を見てみると去年の10月に釣行したときのままそこに置かれたままになっていたケースを発見した。これでことなきを得たけれども、出発時刻を10分も過ぎてしまった。午前3時40分に家を出て、スーパーに寄ってみなべのサービスエリアでウ○コをして午前5時20分頃に港に到着。すでに船頭は護岸に現れていた。新しいインターチェンジができていなければアウトだったかもしれない。
さて、今日はどこに行くか。釣り客はものすごく少なく6人だけだ。どこでも選び放題という感じで昨日の船頭の話では昼から吹くよと言うものの、港内はべたなぎ。もともと湾内の磯を考えていたけれども、この様子では沖磯でも十分やれると思い塔島を選んだ。しかし、結果としては今日は湾内の方が釣果がよかったようなのでこれもある意味失敗だったかもしれない。ただ、独占状態の磯はこれはこれで気持ちがよい。
風もなく、うねりは少しあるものの潮もゆっくり流れる程度で釣りやすい。
釣りを開始してまもなくエサ取りが現れた。そして最初のアタリは午前7時頃。小さいながらも今年初のチヌだ。季節は乗っ込みだが、魚体を見ているとそれほどお腹も張っていなくて乗っ込みにはまだ間があるみたいな感じだ。ここも季節の進み具合がおかしいのか、スカリを入れておくプールにも海藻が生えていない。例年ならこのプールの半分くらいはホンダワラみたいな海藻で埋められているのだが・・。
その後も忘れたころにアタリが出るという感じで少しずつ数を稼いでゆく。しかし相変わらず型は小さい。そして10時を回ったころアタリが増えてきた。チヌの後でボラ、そしてサンノジとにかく大きな魚が集まってくることはいいことだ。
画像のサンノジを上げたあとに強烈なアタリ。この磯では年なしチヌに合わせて、走られて道糸が引き出されないようにドラグを完全に締めてハリスも切られないように2.5号から3号を使っている。一気に走られた。ドラグが効かないから竿をのされてしまい、ベイルをフリーにしようとした瞬間、バチンッという音とともにベイルのローラーのところから道糸が切られてしまった。
いままで長いこと釣りをしてきたがこんな糸の切れ方をしたのは初めてだ。いきなり走ったのでチヌではないと思う。おそらくは画像くらいのボラのすれ掛かりかとは思うけれどもそれでもあそこまで力が強いとは思われない。なんとか姿だけでも見たかったというものだ。
魚がウキをつけたまま30メートルはあるであろう道糸をつけたままで海底で走り回ったせいだろうか、それからアタリがぱったりと止まってしまった。次のアタリは12時を回った頃だった。チヌ、ヘダイ、チヌときていい感じだ。持って帰る魚が多すぎても困るので鉤を飲み込まれていないチヌと入れ替えてスカリの中の魚をセーブする。
次の見廻り時刻は午後2時。家に帰って魚をさばく時間を考えるとつらいものがあるのでその便で帰ろうかと思うけれどもせっかくの年1回の釣りだし、やっぱり最終の4時まで粘ろうと見廻りの船を見送ったけれども、その頃から西の風が強くなって釣りにならなくなってきた。
朝の天気をみて船頭の言葉を侮って聞いてしまったけれども、やっぱりあの人たちの空を見る目はまったく正確だ。
ウキを外して道糸を底に這わせて風と潮の流れを避けようとしたけれどもそれも無駄なほど風が強い。
これではダメだと釣りをあきらめて釣った魚をさばいて帰ろうと考えた。鱗と内臓を落として帰るだけでも家での作業がかなり楽になる。
魚をさばき始めると頭上が騒がしくなってきた。鳥たちはなんとも目が効くようで魚を狙い始めたようだ。取り出した鰓や内臓を磯の上に放り投げてやるとすかさずトンビがそれをさらってゆく。日差しはあるのでその影が磯の上を動き回って少し怖くなる。
持って帰る魚の数としてはこれが限度だろう。僕は美味しい魚だと思うのだが、世間では臭いが強くてあまり好まれていないようなので近所に配ろうにもこっちもちょっと気が引ける。しかし、煮つけも刺身も十分美味しい。特に水がきれいなところで釣り上げたチヌは絶品とは言わねども、かなりいい線をいっていると思うのは僕だけなのだろうか。
渡船屋の釣果情報では去年と違って今年はチヌが釣れている。イカはダメなようでそのせいもあるのだろうけれども今日の釣り客が6人という理由は渡船代の値上げというのも大きな要因なのではないだろうか。今年から沖磯と湾内の渡船代がそれぞれ500円アップして4,500円と4,000円になった。
自動車道路がしかも無料ですさみまで延びて客が少なくなったので単価を上げようと考えたのかもしれないがそれはきっと逆効果だったのだろう。南紀の渡船代はいまでもほとんどが4,000円。フカセ釣りに限っていえばもっと雰囲気のある釣り場はいくらでもある。田辺からすさみまでは20分ほどの行程になってしまえばみんなそっちの方に行ってしまうだろう。値上げをするなら対策としてポイント券か何かを発行して既存の顧客をしっかりつなぎ留めるべきではなかったのだろうか。
僕の顔を見ても、「久しぶりやな~。今年は爆釣やで~。」って言ってくれるくらいだから相当客足は少なくなっているのだろう。こんなに声をかけてくれたのは初めてだ。
まあ、イカが釣れ始めてゴールデンウイークが始まるとそんなことも杞憂に終わるのだろうと思うけれども、僕のテクニックはここ田辺でのガラパゴステクニックなので敬遠することができない。渡船代が高くなってもここに通うことになる。ただ、釣り客が少なくなってくれることは大歓迎だ。
来年はぜひ年なしを釣り上げたい。
条件:小潮 4:26干潮 9:32満潮
釣果:チヌ 47センチ以下 6匹 ガシラ、オウモンハタ
今日は年に1回の乗っ込みチヌを狙う田辺湾への釣行の日だ。
渡船屋さんも働き方改革をおこなったのだろうか、一番船の出船が午前5時半になっていた。去年よりも1時間遅くなっている。渡船が出港する頃にはすでに薄明るくなっていた。去年までなら真っ暗なときに出港していたのでえらい違いだ。
また、高速のインターチェンジが家の近くにできたので出発時間はかなり遅くて済む。
しかし、その早朝からアクシデントというほどでもないけれどもトラブルが発生した。僕はどこに行くにも何をするにもよく忘れ物をする。だから、釣りに行く日には前の日から準備をして、出発までに準備したもののおさらいをしてなんとか忘れ物がないように心がけているのだが、直前になってウキのケースを入れ忘れていることに気がついた。出発予定時刻まであと5分。これには焦った。日ごろからものを片付ける習慣がないのでどこを探しても見つからない。もう、道具箱に入っている寝ウキ(僕はふつう、ヘラウキにヒントを得た自立式のウキを使っている。根ウキは波のある日は使いにくいのだ。)を使うしかないとあきらめかけたのだが、ふと、玄関の靴箱の横を見てみると去年の10月に釣行したときのままそこに置かれたままになっていたケースを発見した。これでことなきを得たけれども、出発時刻を10分も過ぎてしまった。午前3時40分に家を出て、スーパーに寄ってみなべのサービスエリアでウ○コをして午前5時20分頃に港に到着。すでに船頭は護岸に現れていた。新しいインターチェンジができていなければアウトだったかもしれない。
さて、今日はどこに行くか。釣り客はものすごく少なく6人だけだ。どこでも選び放題という感じで昨日の船頭の話では昼から吹くよと言うものの、港内はべたなぎ。もともと湾内の磯を考えていたけれども、この様子では沖磯でも十分やれると思い塔島を選んだ。しかし、結果としては今日は湾内の方が釣果がよかったようなのでこれもある意味失敗だったかもしれない。ただ、独占状態の磯はこれはこれで気持ちがよい。
風もなく、うねりは少しあるものの潮もゆっくり流れる程度で釣りやすい。
釣りを開始してまもなくエサ取りが現れた。そして最初のアタリは午前7時頃。小さいながらも今年初のチヌだ。季節は乗っ込みだが、魚体を見ているとそれほどお腹も張っていなくて乗っ込みにはまだ間があるみたいな感じだ。ここも季節の進み具合がおかしいのか、スカリを入れておくプールにも海藻が生えていない。例年ならこのプールの半分くらいはホンダワラみたいな海藻で埋められているのだが・・。
その後も忘れたころにアタリが出るという感じで少しずつ数を稼いでゆく。しかし相変わらず型は小さい。そして10時を回ったころアタリが増えてきた。チヌの後でボラ、そしてサンノジとにかく大きな魚が集まってくることはいいことだ。
画像のサンノジを上げたあとに強烈なアタリ。この磯では年なしチヌに合わせて、走られて道糸が引き出されないようにドラグを完全に締めてハリスも切られないように2.5号から3号を使っている。一気に走られた。ドラグが効かないから竿をのされてしまい、ベイルをフリーにしようとした瞬間、バチンッという音とともにベイルのローラーのところから道糸が切られてしまった。
いままで長いこと釣りをしてきたがこんな糸の切れ方をしたのは初めてだ。いきなり走ったのでチヌではないと思う。おそらくは画像くらいのボラのすれ掛かりかとは思うけれどもそれでもあそこまで力が強いとは思われない。なんとか姿だけでも見たかったというものだ。
魚がウキをつけたまま30メートルはあるであろう道糸をつけたままで海底で走り回ったせいだろうか、それからアタリがぱったりと止まってしまった。次のアタリは12時を回った頃だった。チヌ、ヘダイ、チヌときていい感じだ。持って帰る魚が多すぎても困るので鉤を飲み込まれていないチヌと入れ替えてスカリの中の魚をセーブする。
次の見廻り時刻は午後2時。家に帰って魚をさばく時間を考えるとつらいものがあるのでその便で帰ろうかと思うけれどもせっかくの年1回の釣りだし、やっぱり最終の4時まで粘ろうと見廻りの船を見送ったけれども、その頃から西の風が強くなって釣りにならなくなってきた。
朝の天気をみて船頭の言葉を侮って聞いてしまったけれども、やっぱりあの人たちの空を見る目はまったく正確だ。
ウキを外して道糸を底に這わせて風と潮の流れを避けようとしたけれどもそれも無駄なほど風が強い。
これではダメだと釣りをあきらめて釣った魚をさばいて帰ろうと考えた。鱗と内臓を落として帰るだけでも家での作業がかなり楽になる。
魚をさばき始めると頭上が騒がしくなってきた。鳥たちはなんとも目が効くようで魚を狙い始めたようだ。取り出した鰓や内臓を磯の上に放り投げてやるとすかさずトンビがそれをさらってゆく。日差しはあるのでその影が磯の上を動き回って少し怖くなる。
持って帰る魚の数としてはこれが限度だろう。僕は美味しい魚だと思うのだが、世間では臭いが強くてあまり好まれていないようなので近所に配ろうにもこっちもちょっと気が引ける。しかし、煮つけも刺身も十分美味しい。特に水がきれいなところで釣り上げたチヌは絶品とは言わねども、かなりいい線をいっていると思うのは僕だけなのだろうか。
渡船屋の釣果情報では去年と違って今年はチヌが釣れている。イカはダメなようでそのせいもあるのだろうけれども今日の釣り客が6人という理由は渡船代の値上げというのも大きな要因なのではないだろうか。今年から沖磯と湾内の渡船代がそれぞれ500円アップして4,500円と4,000円になった。
自動車道路がしかも無料ですさみまで延びて客が少なくなったので単価を上げようと考えたのかもしれないがそれはきっと逆効果だったのだろう。南紀の渡船代はいまでもほとんどが4,000円。フカセ釣りに限っていえばもっと雰囲気のある釣り場はいくらでもある。田辺からすさみまでは20分ほどの行程になってしまえばみんなそっちの方に行ってしまうだろう。値上げをするなら対策としてポイント券か何かを発行して既存の顧客をしっかりつなぎ留めるべきではなかったのだろうか。
僕の顔を見ても、「久しぶりやな~。今年は爆釣やで~。」って言ってくれるくらいだから相当客足は少なくなっているのだろう。こんなに声をかけてくれたのは初めてだ。
まあ、イカが釣れ始めてゴールデンウイークが始まるとそんなことも杞憂に終わるのだろうと思うけれども、僕のテクニックはここ田辺でのガラパゴステクニックなので敬遠することができない。渡船代が高くなってもここに通うことになる。ただ、釣り客が少なくなってくれることは大歓迎だ。
来年はぜひ年なしを釣り上げたい。
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