写真①:「津屋崎千軒回遊路」の判の「藍の家」来館記念スタンプ・リトグラフ
=福津市津屋崎4丁目の「津屋崎千軒民俗館・『藍の家』」で、2012年4月11日撮影
貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語 6
:貝と津屋崎人形
津屋崎の貝をモチーフにした津屋崎人形のリトグラフ=写真①=があるのを、ご存じですか? 4月11日、福津市津屋崎4丁目にある「津屋崎千軒民俗館・『藍の家』」を訪れ、入り口の座敷の隅に、「藍の家」来館の記念スタンプ=写真②=として置いてあるのに気付きました。
写真②:「藍の家」の座敷に置いてある来館記念スタンプ
「藍の家保存会」会長の柴田富美子さんによると、平成5年に結成された旧「津屋崎町街並み保存協議会」の事務局長だった夫の治さん(平成14年他界)のリトグラフを来館記念スタンプにされたという。治さんは、同協議会会長の原田活男さん(同9年他界。「筑前津屋崎人形巧房」6代目。津屋崎郷土史会会長)とともに、明治34年建築の元紺屋・旧上妻家住宅の保存活動に尽くされ、平成6年に同住宅が旧津屋崎町に寄贈され、同協議会が建物の運営を担当、公募で愛称を「津屋崎千軒民俗館・『藍の家』」と決めたいきさつがあります。現在、建物は福津市が管理、「藍の家保存会」が委託運営し、藍染め展示会やコンサート会場などとして利用されています。
この記念スタンプの説明書き=写真③=には、「津屋崎千軒民俗館・藍の家」の判と、「津屋崎千軒回遊路」の判の二つのスタンプを押した絵を添え、「どうぞ来館の記念に押して下さい」と記述。「津屋崎千軒回遊路」の判に描いているのは津屋崎千軒通りの天神町の一画で、「貝を掘っていて夢中になり、ふんどしを貝に挟まれて驚き、困っているようす」を表した人形です、と説明しています。
写真③:「藍の家」来館記念スタンプの説明書き
津屋崎人形にこんな「ふんどしを貝に挟まれて驚き、困っているようす」の風俗人形があったとは、ユーモラスですね。「津屋崎千軒回遊路」の判の右手に、2階壁面に「人形」の看板入りで描かれているのは、「津屋崎人形原田半蔵店」のようです。この「ふんどしを貝に挟まれた」記念スタンプを紙に押して、「貝寄せ館」に展示しますので、ご覧下さい。