写真①:「沼井台」に塩がついた砂を入れる作業姿の人形
=山口県防府市大字浜方字鶴浜の「防府市三田尻塩田記念産業公園」で、2015年12月10日午前11時50分撮影
「三田尻塩田記念産業公園」の「塩田の地場」
山口墓参旅行リポート③
山口県防府市の「三田尻(みたじり)塩田記念産業公園」の資料室の窓ガラス越しに、「塩田の地場」が見えます。「塩田の地場」は、海水の吸い上げを良くするため、砂粒の大きさが異なる4層からなっており、最下層から「海底の砂」「つけ砂」「張砂」「持砂」と呼ぶという。
「三田尻塩田」では、塩田は浜溝で5区画に分かれ、1区の広さは長さ約216㍍、幅約13.5㍍で、中央に18台の「沼井(ぬい)」が置かれていました。「沼井」は塩がついた砂を沼井台の中に入れ、海水や藻だれを汲み掛けて濃い塩水の「鹹水(かんすい)」を採る装置です。「防府市三田尻塩田記念産業公園」では、「沼井台」に塩がついた砂を入れる作業姿の人形が、「鹹水」作りの工程を分かりやすく示しています=写真①=。
「塩田の地場」の向こうには、国登録有形文化財の「釜屋の煙突」=写真②=が建っています。高さ12.5㍍、頂上部周囲4.2㍍、内径43㌢の石づくり煙突。「鹹水」を塩釜で長時間、高温で煮詰めるため、大きな煙突が必要だったという。
写真②:国登録有形文化財の「釜屋の煙突」
「塩田の地場」の周囲に築かれた入川(いりかわ)に架けられた石橋は、塩や石炭を積んだ上荷船(うわにぶね)が満潮時でも通れるよう高い橋桁になっています=写真③=。
写真③:上荷船が満潮時でも通れるよう高い橋桁になっている石橋