とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

『十二国記』シリーズ/小野不由美 著

2015-08-31 22:20:39 | 読書
魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)
クリエーター情報なし
新潮社


月の影 影の海〈上〉―十二国記 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社


今、日本で代表的なファンタジー作家というと、上橋菜穂子、小野不由美、荻原規子らが挙げられるそうだ。いずれも女性作家ばかりだが、上橋菜穂子の守り人・旅人シリーズを読みだして、その面白さに惹かれた。結局、上橋菜穂子は、獣の奏者シリーズを始めとする他の作品群も全て読み終え、現在は、小野不由美の「十二国記」シリーズを読み漁っている。

この「十二国記」シリーズは、古代中国思想を基盤にした異世界ファンタジー作品で、文化、政治形態は古代中国に類似している。この世界は十二の国と中央の黄海からなり、官僚の力が強い絶対的な王制である。王とその家族、麒麟、一定以上の位を持つ者が神仙となり、その地位にある限りほぼ不老不死となる。王とは、麒麟によって選ばれ、天帝に代わって国を統治する人物のことで、麒麟は、獣であるが神でもある存在で、神獣と呼ばれる。天から二つの使命を受け、王を選ぶことと、選んだ王の統治を臣下として支えることとなっている。物語は、それぞれの国の王と麒麟の関係を記した内容となっており、麒麟によって王に選ばれた者の苦悩や成長、王を選んだ麒麟の苦労などが興味深く描かれている。また、妖獣という妖しい獣や半獣という人間と獣の姿が混じっている物も登場し、いかにもファンタジーらしいキャラクターが数多いのも特徴だ。

中国思想が中心となっているので、登場人物の名前や言葉が難しい漢字ばかりである。読み始めは、漢字が読めなくて、人の名前なのか物の名前なのか妖獣の名前なのか、区別がつかなかったが、何冊か読み進めるにしたがって、理解できるようになっていた。作品全体の主題は、王とそれを選ぶ麒麟、そして天意とは何なのかという問いだとされている。ファンタジーとはいえ、その骨幹を成すものは、なかなか重いテーマでもある。

シリーズは、まだ完結しておらず、最終的にいつ完結するのかは判らないが、近々新刊が出るらしく、今後どうなっていくかが楽しみでもある。現在刊行されているエピソードリストは、以下の通りだ(当初は、講談社から刊行されていたが、現在は新潮文庫から完全版として刊行されている)。

エピソード0 魔性の子
エピソード1 月の影 影の海(上)(下)
エピソード2 風の海 迷宮の岸
エピソード3 東の海神 西の滄海
エピソード4 風の万里 黎明の空(上)(下)
エピソード5 丕緒の鳥
エピソード6 図南の翼
エピソード7 華胥の幽夢
エピソード8 黄昏の岸 暁の天
(エピソード0は、当初、シリーズの一部として書かれたものでなく、現在の日本が舞台となっており、ホラーっぽい内容であったが、エピソード1に繋がる内容であったことが後にわかった)

この小野不由美という作家は、この「十二国記」シリーズ以外では、日本一怖いホラー小説作家としても有名である。一昨年の第26回山本周五郎賞を受賞した「残穢」という作品は、来年1月に映画が公開されるそうだが、相当怖い映画らしい。原作本も、家に置いておくだけでも怖いというから、その内容は計り知れないものだが、怖いもの見たさに読んでみたい気もする。「十二国記」シリーズを全部読み終えたら、他の作品も読む事になるのだろうが、果たして読み進めることが出来るか心配になってきた。

涼しくなってきたと思ったら雨ばかり

2015-08-30 21:45:56 | 呟き
ダブル台風が消え去って、秋晴れになってくるかと思いきや、梅雨のような天気になって何だかうっとうしい。
今日は、一日雨で畑仕事もランニングもできずじまいだった。
遅咲きのヒマワリも、黄色い花が咲きだしてきてはいるが、日照時間が少ないのか、今一つの咲き方だ。
明るい日差しの下、ヒマワリの大輪が咲き誇こる様子を早く見たいものだ。

最近見た映画

2015-08-29 22:44:24 | 映画
8月は話題の映画が多く、気になる作品も多かったのでいくつか見に行った。しかし、過去にヒットした作品の焼き直しをしただけの作品が多く、CGの凄さばかりが目につくだけで、内容的には厚みのないつまらない作品ばかりだった。

映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』予告編


シュワちゃんがいいオジサンになって登場するのが、何だか痛々しい。第1作、第2作のハードな雰囲気が全くなくなって残念だった。今でも第1作を見た時の衝撃を忘れることはできない。これ以上の続編は、作って欲しくないという感じだ。

映画「進撃の巨人」予告篇


コミックスが大人気というので、16巻まで読んでみたが、未だにその面白さがわからない。謎の部分が多すぎるし、絵も稚拙だ。映画版で、コミックスをどんなふうにまとめるのか興味があって見た。ストーリーの展開が早く分かりやすかった部分もあるが、余分なエピソードを詰め込みすぎだった。後編で、どんなふうに完結させるのかが気になるところだ。面白かったのは、巨人の顔が、日本のお笑い芸人だったりして、巨大な口で人間を食べるシーンがシュールだったことだ。

映画『ジュラシック・ワールド』予告編


ジュラシックパークで、恐竜が逃げ出し大変な被害を出したはずなのに、またもやさらに最悪な公園を作ってしまった人間の愚かさを感じさせる。遺伝子操作などという技術は、人間が使いこなせるものではないのだという事を教えさせられる映画だ。これも、第1作の「ジュラシックパーク」を見てしまった今となっては、CGの凄さはわかるが、それほどの感動はない。

持久力をアップさせるポイントは、ミトコンドリアを増やすこと

2015-08-28 22:12:21 | いろいろ
8月26日放送のNHK”ためしてガッテン”は「疲れやすい体にサラバ!スタミナUP若返り術」というのをやっていた。それによると、スタミナ=持久力をアップさせるポイントは、ミトコンドリアを増やすことだという。ミトコンドリアは、食事から得られる糖や脂質、酸素を使って、ATP(エネルギー)を作っているので、ミトコンドリアを増やすということは、持久力の向上につながるという。

しかし、歳をとるにしたがってミトコンドリアは減ってしまうため、若いころのようにいかなくなってきてしまう。そこで、ミトコンドリアを増やすためには、「エネルギー不足の状態」をわざと作ってあげればいいという。ミトコンドリアを増やす細胞のスイッチをオンにするため、次のような事をやるといいそうだ。
1.ちょっとキツイ運動をする
2.食事のカロリーを抑えたり、空腹の時間を長くとる
といった方法で、ミトコンドリアが分裂を始めて増えてくれるようだ。

ちょっとキツイ運動としては、インターバル速歩がいいという。「速歩3分」「普通歩行3分」を交互に繰り返すウォーキングのことだが、ミトコンドリアを増やすスイッチは、少しキツめの運動を1分続けるだけでONになるので、こまめに1分ずつ早歩きをするだけでいいらしい。

インターバル速歩とかインターバル走行がいいというのは前から知っていたが、1分だけでミトコンドリアが増えるというのなら簡単でいい。いつもは漫然とランニングしていたのだが、早速、今日のランニングから1分間だけのキツイ走りを何度か入れるインターバル走行をやってきた。この走り方をずっと続けることができたら、今後はスタミナアップにつながるだろうか?

2017年NHK大河ドラマは、浜松が舞台に

2015-08-27 23:12:25 | ドラマ
先日のニュースで、2017年NHK大河ドラマが「おんな城主 直虎」に決まった事を聞いた。主演は、柴咲コウになるそうだ。主人公の井伊直虎は、遠江井伊谷(現在の静岡県浜松市北区引佐町)の武将、井伊直盛の一人娘で、後に徳川家康の重臣となる直政の養母に当たる人だ。桶狭間の戦いなどで井伊家の男たちが相次いで戦死した後、あえて男の名前を名乗り異色の女性城主として井伊家を支えた人物だという。

地元浜松に、そんな女性城主がいたとはまったく知らなかった。最近のNHK大河ドラマは、ネタが尽きたのか、歴史上あまり知らない人物が主人公になるケースが増えている。来年は真田幸村が主人公になるというから、誰でも知っているが、その次に井伊直虎が来るとは思いもよらなかった。高知ではジョン万次郎を大河ドラマにしたいという運動が盛り上がっていたのだが、それを制して浜松が舞台になるというのは、意表をついて嬉しい。

また、井伊直虎の墓がある引佐町の龍潭寺は、江戸時代に小堀遠州流の作庭がされたと伝えられる国指定の名勝であり、来年以降になれば、いやがおうになく盛り上がり多くの観光客で賑わう事間違いない。戦国武将のゲームでは、それなりに有名なキャラらしく、ドラマの主人公としても興味深いキャラクターではある。そして、主役を務める柴咲コウは、イメージ的にもピッタリのような気がする。面白いドラマになる事を期待したい。

2015東北登山Part2:5日目

2015-08-26 23:03:32 | 観光
東北3座の百名山を登頂し、今回はこれで帰ることにした。時間的には、まだどこか寄り道していく余裕もあったが、前日の登山でやや疲れ気味になっていた事と所持金も少なくなり、最終日は早々に帰らざるを得なかった。

今回の山行は一人だった事もあり、出来るだけ安上がりにしようと考えて、宿は格安のビジネスホテルを利用した。1日目、2日目は米沢の東横インに連泊、4日目は山形の東横インに泊まった。東横インは、以前岩手に行った時に会員カードを作らされたので、会員特典を利用するために泊まることにしたのだ。東横インは、料金が安く1泊朝食付きで5000円以下で泊まれる。設備、アメニティとも不満なところはなく、一人で泊まるには十分すぎる。ただ、大浴場がない事と、朝食の内容が貧弱という不満はあったが、安い分仕方がない。夕食は、外食を控え近くのマックスバリューに買い出しに出かけ、部屋で済ませた。まともな夕食は、3日目の民宿に泊まった時くらいだ。

午前8時過ぎ、東横イン山形を出る。


山形駅西口へは、歩いて5分くらいだ。これから駅前開発が行われるようで駅前には、広い空地が広がっていた。


構内で土産を買ってから、9時過ぎの山形新幹線「つばさ」に初めて乗車する。最近開業した北陸新幹線、これから開業する北海道新幹線などもあり、初めての新幹線に乗るというのも楽しみの一つである。ただ、この山形新幹線というのは通称で、正式には福島までの区間は在来線の奥羽本線の一部になるという。その為、福島までは踏切があり、最高速度は130 km/hまでである。






そして、福島では、東北新幹線と連結して東京に向かうことになった。東京に着くと、いいタイミングで「ひかり」に乗車できすんなりと帰宅する。帰宅してからのニュースで、夕方、東海道新幹線が大雨で運転中止になっていたと知り、寄り道しないで帰ってよかったと胸をなでおろした。

それから、もう一つ旅費を安くする方法として、今回は初めてJRのレール&レンタカーを利用した。これは、JRと駅レンタカーを組み合わせた切符で、利用条件を満たせば、同乗者全員のJR線乗車券が20%割引、特急料金やグリーン料金等が10%割引で利用できるというものだ。ジパング倶楽部には入れない年齢なので、この特典はありがたい。これからは、このレール&レンタカーで旅するのも悪くないなと思った。ただし、同乗者がいる場合は全員が同じ駅で乗車、下車する必要があり、割引にならない期間がある事に注意しなければならない。

2015東北登山Part2:4日目朝日岳

2015-08-25 22:36:48 | 山登り
古寺鉱泉から朝日岳への登山コースは、数あるコースの中でも、傾斜が比較的緩やかで一番登りやすく最短のコースとされている。しかし、それでもコースマップの標準タイムは行きが5時間50分、帰りが3時間45分となっており、日帰りピストンではかなりキツイコースである。今回、このコースタイムを見て、どうしようか悩んだが、蔵王山、吾妻山が楽だったので、最後の山は頑張ってみようと日帰りピストンで登る事に決めた。

下山時刻が遅くならないよう、出来るだけ早く出発したくて朝食を弁当にしてもらう。朝4時起きで、古寺鉱泉朝陽館を4:55に出発する。


5:25。ブナとヒメコマツが合体した「合体の樹」に到着する。


ブナの森を進んでいくと、時折陽が射してきた。


6:05。最初の水場である「一服清水」に到着する。冷たくて美味しい水で一息つく。コースタイムと比べると、かなり早い時間に着いたようだ。


6:10。ハナヌキ峰分岐を通過。


6:35。三沢清水に到着する。ここは、水が涸れてしまっていた。


7:00。古寺山1501mに到着する。ガスが晴れ、左手に小朝日岳、右手に大朝日岳がくっきり見えた。


久しぶりにトリカブトを見つけた。


7:23。小朝日岳山頂と巻道への分岐に出る。とりあえず、行きは小朝日岳には登らず、巻道に進む。


オヤマリンドウを見つける。もう秋の花だ。


8:10。銀玉水(ギンギョクスイ)に到着する。


銀玉水はコースから少し下がった裏手にある。ここが最後の水場で、細々ながらも冷たくて美味しい水が流れ落ちていた。


銀玉水から更に登っていくと、次第にガスがなくなり、雲海の上に出た。朝日連峰の山並みが、雲海の上から頭を少し出ているのが見える。




前方には、大朝日小屋が見えてきた。大朝日岳山頂もあと少しだ。


8:35。大朝日小屋に到着する。ここで、パンなどを食べ一休みだ。


アキノキリンソウも咲いている。


8:55。大朝日岳山頂1870mに到着する。朝日岳は、朝日連峰の山々の総称で、大朝日岳が最高峰とされている。大朝日岳山頂到着で百名山90座目の達成である。


雲海の上に出たものの、ずっと先まで雲がかかり、遠くの山々も良く見えない。山頂の方位図には、月山、鳥海山、磐梯山、飯豊山、蔵王山、安達太良山など名高い山々の名前が書いてあるものの、残念ながら山座同定はできなかった。




30分ほど、山頂で雲が切れるのを待っていたが、好転する兆しもなく、あきらめて下山を開始する。大朝日小屋付近では、マツムシソウがいっぱい咲いていた。マツムシソウがこれだけ咲いているという事は、山の上はもう秋になっているというわけだ。




これでもう見納めだと思って、大朝日岳を振り返って見る。


10:23。小朝日岳山頂への分岐に着く。帰りは、小朝日岳に登っていく事にする。


10:43。小朝日岳山頂1647mに到着する。登りはじめに追い抜いた夫婦とここで出会い、少し話をして下山する。


12:32。古寺鉱泉に無事到着する。


当初は、下手をすれば16時くらいになってしまうかと心配していたが、かなりのハイペースで行ってくることができたようだ。休憩時間を除くと、行きが3時間50分、帰りが2時間40分くらいだった。やはり、単独行の場合は、休憩もほとんどしないでぐんぐん行ってしまいがちで、標準コースタイムよりぐっと早くなってしまうようだ。おかげで、帰り道、温泉に立ち寄っていく時間ができて良かった。

13:20。古寺鉱泉の御主人に教えてもらった柳川温泉に立ち寄る。


早い時間だったので、内風呂、露天風呂とも誰もおらず、独り占めでお風呂に浸かる。




その後、30キロほど車を走らせて山形駅まで向かう。駅でレンタカーを返し、駅前のホテルに泊まる。頑張って歩いたせいか、さすがに疲れた。ホテルでゆっくり休んで、翌日家に帰ることにした。

「2015東北登山Part2:5日目」に続く。

2015東北登山Part2:3日目米沢から古寺鉱泉へ

2015-08-24 21:31:46 | 観光
3日目は山には登らず、米沢市内観光と次の山の登山口までへの移動だ。まずは、上杉神社へ寄っていく。上杉神社(うえすぎじんじゃ)は、上杉謙信が祀られている神社で、米沢では最も有名な観光スポットである。朝早かったので、最初は人の出も少なかったが、その後続々と観光客がやってきた。




参道を右手に入ったところには、上杉謙信公の像がある。


お堀のハスの花が見頃になっているとのことで、お堀を回っていく。




その後本殿で参拝だ。




参道沿いには、上杉鷹山(うえすぎようざん)公の像もある。上杉鷹山公は、出羽国米沢藩の第9代藩主で、領地返上寸前の米沢藩再生のきっかけを作り、江戸時代屈指の名君として知られているそうだ。実はこの人の事は良く知らなかったのだが、その人となりを読んでいくうちにすごい人だったというのがわかり、上杉謙信公より興味を惹いた。


上杉鷹山公は、J・F・ケネディ元アメリカ大統領やビル・クリントン元大統領から「もっとも尊敬する日本人政治家」と言われたという。「なせば為る なさねば為らぬ 何事も ならぬは人の なさぬなりけり」という言葉だけは知っていたが、上杉鷹山公の言葉だとは知らなかった。この言葉の意味は、“やろうと思えば何でもできる。できないのは、やろうと思わないからだ。やろうとすることは、他人のためではなく、自分のためになる”という深い意味だという。米沢藩再生の為、自ら先頭に立って藩の建て直しに尽力を尽くした人物らしい言葉である。今の日本には、そんな政治家が見当たらないのが非常に残念だ。


上杉景勝公と直江兼続公の天地人像。


上杉神社に隣接する場所には、米沢市上杉博物館があり、数千に及ぶ上杉氏ゆかりの貴重な品々や国宝が収蔵されている。「常設展示室」は、洛中洛外図屏風をCGによるバーチャル画像で鑑賞できるコーナーや、「鷹山シアター」など米沢の歴史を楽しみながら知ることができるミュージアムになっている。特に、上杉鷹山公の業績を再現した映画を見ることが出来、米沢市民に敬愛されている藩主だった事が良く分かった。




次に向かったのは、上杉家廟所だ。上杉家の初代謙信から12代斉定までの歴代の藩主の廟がある。これだけ歴代の藩主が、並んで建てられている御廟所は、他には例がなく、大名の墓所の代表例として国の重要史跡に指定されているそうだ。




これが、上杉謙信公の御廟所。


このように歴代の藩主の御廟所が、並んでいる。


上杉鷹山公の御廟所。


米沢市内観光を終え、100キロ先の古寺鉱泉に向かう。古寺鉱泉(こでらこうせん)は、山形県大江町にある朝日連峰登山口(古寺口)にある民宿だ。


山形県内に数ある温泉の中でも、最も秘湯の趣を醸し出していると言われ、ブナの原生林に囲まれた谷間にあり、電話は衛星回線で、電気は自家発電で、まさに秘湯の宿である。鉱泉は、朱泥の色をしておりリュウマチ、神経痛、胃腸病などに効くといわれているそうだ。




この日は、古寺鉱泉でのんびり湯につかり、翌日の朝日岳登山に備え、ゆっくりする。

「2015東北登山Part2:4日目朝日岳」に続く。

2015東北登山Part2:2日目吾妻山

2015-08-22 19:42:59 | 山登り
米沢から白布温泉に向かう。白布温泉の先の天元台に向かうと、ロープウェイ乗り場がある。吾妻山への最短ルートは、天元台ロープウェイと3基のリフトを乗り継いでいくのが一番早い。8:20。始発から2番目の便に間に合い、すぐに乗る。


ロープウェイの乗車時間は6分ほどだ。まだ、駐車場は10台以下とそれほど混んではいない。


ロープウェイを下りると、天元台神社がある。


ここは、冬になると山形県随一の積雪量を誇る「天元台高原スキー場」のゲレンデとなる。


いよいよここからリフトを3基乗り継いで登山口へ向かう。


3基目のリフトを下りると、北望台という場所で、ここから登山口となる。


30分ほどで、巨石が点在する人形石に着く。




人形石から、木道や砂礫の道を抜けていく。




ところどころに池塘も見られる。


1時間ほどで、梵天岩が見えてきた。




梵天岩から一旦下って湿原を歩くと、前方に西吾妻山が見えてきた。


11:00。西吾妻山山頂2035mに到着する。吾妻連峰の最高峰で、ここが百名山の吾妻山とされている。これで、89座目達成である。山頂からの展望は全くなく、樹林帯の真ん中に標柱があるのみだ。


西吾妻山からもと来た道を戻る。天狗岩と吾妻神社が見える。


湿源は、チングルマが綿毛に変わっている。




イワオトギリが咲いている。


大凹の水場を通過する。


かもしか展望台への木道を進む。雲が切れ青空が広がってきていた。


12:10。かもしか展望台に到着。天気が良ければ、飯豊・朝日・月山の眺望が楽しめるというが、雲が多くて山座固定はできなかった。




北望台で再びリフトを乗り継ぎ、天元台高原へと戻る。


アルブ天元台で昼食をとってからロープウェイで白布温泉まで下山。


下山後は、開湯700年と言われる白布温泉の「東屋旅館」に立ち寄る。伊達政宗がこの湯に浸かり、初代米沢藩主・上杉景勝も、九代藩主・鷹山もこの湯に浸かったという。また、米沢藩の保養施設としても利用されたという由緒ある温泉だ。


その後、再び米沢に戻り3日目に備える。

「2015東北登山Part2:3日目米沢から古寺鉱泉へ」に続く。

2015東北登山Part2:1日目蔵王山

2015-08-21 20:58:00 | 山登り
今月上旬、東北の山に行ってきたばかりだが、この際残っている登りやすい山も一気に行ってしまおうと、急遽計画を練りあげ、今日から出かけた。

1日目は、山形県の蔵王山である。蔵王山には、道路、ロープウェイ、リフトが整備され観光客も比較的簡単に登れる山だ。登山口に着いた時は、曇りで景色もまあまあ見えていたので、雨が降らないうちにと急いで山頂を目指す。蔵王山も、修行の場としての山々の総称であり、蔵王山という名称のピークは存在しない。最高峰の熊野岳へ登る事で、蔵王山登頂とする。

熊野岳入り口には、石を積んだ入り口があった。


登山口から、軽装で出かけたので、コースタイム45分のところ30分ほどで熊野岳山頂1840.5mに到着する。88座目の百名山だ。




山頂には、熊野神社奥宮があり、登山の無事を祈り下山する。




下山する頃、雨が降りだし雨具を着る。あっけない登山だったが、ついでにもう一つの山、刈田岳にも登ってみる。刈田岳は標高1758mだが、駐車場からすぐに登れるので、雨の中でも多くの観光客が登っていた。


刈田岳には、刈田嶺神社・奥宮があり、こちらは宮城県側となる。


刈田岳山頂からは、水深約30m、直径約330mの火口湖・御釜が良く見える。蔵王といったら、この御釜抜きでは語れない。水の色は淡い緑色、水質はpH=3.5の強い酸性であり、生物は一切生息できない湖だ。霧が時折かかって、良く見えない時が多かったが、霧が晴れた一瞬を見ることができて良かった。




蔵王、御釜といったら先日読んだ「キャプテン・サンダーボルト」阿部 和重&伊坂 幸太郎/著の舞台にもなっている。フィクションだが、御釜の水は中性で、実は飲めるとか、お宝が埋まっていたという記述があり、ちょっとストーリーを思い出してしまっていた。ただ、太平洋戦争終結直前、アメリカ軍のB29が3機続けて蔵王に墜落したというのは事実だという。

さて、明日は吾妻山に登る予定だが、天気が今一つのようだ。酷く降らなければいいのだが…。

「2015東北登山Part2:2日目吾妻山」に続く。