とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2023第3回箱根ガイリーン

2023-04-30 14:55:30 | 山登り
第3回目の箱根ガイリーンは、元箱根港前から歩き、箱根関所前の屏風山ハイキングコースに向かう。


入口は、住宅地の細い路地となっており、本当にここからでいいのか心配になる。


住宅地を抜けると、あっという間に緑豊かな山の中に変わっていた。


まずは小手始めのような緩やかな坂道を登る。


しかし、直ぐに目を見上げても終わりが見えないような急な階段が出てきた。


この階段どこまでも続いていて、いくら登って行っても、なかなか終わりが見えない。


そろそろ最初の目的地である屏風山近くになってきたころ、突然木々の隙間から、雪を被った富士山が見えた。今日もいい天気になったと喜んだものの、富士山が見えたのは、ここで最後だった。


歩き出して40分ほどで、屏風山948mに到着する。新規外輪山の一つで、巣雲川(すくもがわ)上流沿いの絶壁を、屏風に見立てて、その名が付いたといわれているそうだ。山頂には、小田原北条氏の砦の跡が残っているらしい。


屏風山からは徐々に下っていき、30分ほどで、茅葺き屋根の建物が見えてきた。江戸時代初期に創業した茶店「甘酒茶屋」だ。バス通りに面しており、観光客もひっきりなしに訪れ、箱根旧街道を散策してきた人たちを迎え入れてくれるオアシスのような茶屋だ。参勤交代の諸大名もここで休憩したという。


我々も、甘酒茶屋で名物の甘酒や力餅(「いそべ」と「うぐいす」)を頂く。ふっくら、もっちりとしたお餅で、あっという間に食べてしまう。力餅で元気が出て、再び歩き出す。

車道を離れ、箱根旧街道に入る。


石段を下りると、石畳となる。石畳は苔むしていて、滑りそうなので慎重に下る。


石畳を下りきると畑宿だ。畑宿はその名のとおり戦国時代の宿場で、江戸時代には小田原宿と箱根宿の山越えの休憩地点であった集落だ。畑宿の片隅でランチ休憩をした後、伝統工芸である箱根寄木細工の見栄を見学してから、飛龍の滝方面に向かう。

箱根の山は、40万年前から噴火を繰り返してきた。特に大きな噴火を5回繰り返し、今の形が出来たという。吹き出した溶岩は、急激に冷やされることで不思議な形に固まり、5角形や6角形の石柱を束ねたような岩の塊が形成されている。これが「柱状節理」と呼ばれるもので、自然の芸術作品だ。


大きな岩の塊が転がっている道を進む。


飛龍の滝入口に着いた。


『飛龍の滝自然探勝歩道』の途中にある飛龍の滝は、上段15m、下段25mと二段に分かれて豪快に流れ落ちている。神奈川県下最大規模の滝であり、鎌倉時代、修験者たちの修行の場所だったと伝えられているそうだ。


飛龍の滝を過ぎると、緩やかで歩きやすい道が続く。


鷹巣城跡に到着する。看板には、後北条氏が建城したと記されている。天正18年(1590年)の小田原征伐において徳川家康に攻められ3月29日に落城し、その後家康は本陣としたが、今井陣屋に移ったことで廃城になった。箱根の山中にある典型的な山城とされるが、正確な所在位置については不明だという。


鷹巣城跡は鷹巣山山頂834mでもあり、大日如来の石碑が建てられている。


鷹巣山から浅間山までの尾根道は椿の並木道となっていて、椿の花が沢山落ちていた。


浅間山(せんげんやま)804mに到着する。江戸時代、富士山信仰から中腹に浅間神社が祭られてから浅間山と呼ばれるようになったという。


浅間山は、鎌倉時代に栄えた「鎌倉古道」「湯坂路」と呼ばれる道上にあり、この後は、緩やかで広い道となり、湯坂路の起点に15時半頃到着する。


起点から少し歩くと、日帰り温泉施設「早雲足洗の湯 和泉」の建物が見えた。箱根湯本温泉発祥の湯という事で、駅に行く前に1時間ほどゆっくり入って汗を流した。


「早雲足洗の湯 和泉」から10分弱ほど歩くと箱根湯本駅だ。湯本駅で今回はゴールとなる。これで箱根ガイリーンの2/3をほぼ一周する。残りは、乙女峠から金時山、明神ヶ岳、明星ヶ岳を縦走して湯本に下りるコースだ。今年中には終わらせたいと思っている。

参考1.今回の高低図&コースタイム


参考2.今回のコースマップ

2023護摩壇山

2023-04-24 21:50:59 | 山登り
先週末は、高野龍神国定公園の稜線を走る高野龍神スカイラインにある道の駅「ごまさんスカイタワー」で車中泊して、三百名山の護摩壇山に登ってきた。

深夜に道の駅「ごまさんスカイタワー」に到着して、日の出まで車中泊したのだが、急激な寒波の到来により、明方の外気温は2℃くらいまで下がっていた。標高も1200m以上あるから寒いのは当たり前なのだが、それにしても寒かった。しかし、寒くなったおかげで、素晴らしい日の出が見えた。


身支度を整え、午前7時に道の駅をスタートする。風が強いものの、天気は快晴だ。


とりあえず、ここのシンボルタワーである「ごまさんスカイタワー」をバックに記念撮影。


「ごまさんスカイタワー」は、平維盛が護摩木を炊いて平家の行く末を占ったという護摩壇山の史実にちなんで設計され、護摩木を積み上げた独得の形をしている。


強風の中、護摩壇山へ向かう登山道を進む。


10分もかからず、あっけなく護摩壇山1372mに到着する。


案内看板には、源平の合戦に敗れこの地に落ち延びた平家の平維盛が護摩木を焚いてその命運を占ったといわれる伝説が記され、山名の由来を説明している。そして、奥辺路という文字も見え、どうやら“幻の熊野古道”と呼ばれる奥辺路ルートの一部でもあるようだ。


あまりにもあっけない山頂なので、さらに先にある龍神岳の山頂を目指す。


龍神岳山頂にも10分もかからず到着する。護摩壇山は、かつては和歌山県の最高峰であると言われてきたが、国土地理院が2000年に護摩壇山の東方約700mの峰の方が10m高い(1,382m)ことを確認し、和歌山県の最高標高地点となるこの峰を「龍神岳」と命名したという。


龍神岳で和歌山県最高峰を極めたのち、再び護摩壇山まで戻る。


護摩壇山からは奥辺路を歩き、森林公園入口に到着する。


しばらく高野龍神スカイラインを歩く。車やバイクがカーブの多い道を走っていくので気をつけて歩く。


案内看板に従って、自然観察路の入り口に入っていく。


護摩壇山の南斜面にはブナ・ミズナラを中心とした原生林が広がり、渓谷に沿って流れ落ちる滝などを見ながら散策できる。


自然豊かな渓谷が続いている。


所々、倒木などがあり、這いつくばったり、よじ登ったりしながら進んで行く。


土砂崩れや流木などもあり、ワイルドな道がつづく。


視界が開けた場所からは、南斜面に広がる山桜の薄ピンクの色が良く目立つ。この辺りでは、やっと春が始まったばかりなのだ。


シャクナゲも一輪咲いていた。この辺りは、60,000本の日本一のシャクナゲ園があり、時期が来れば、シャクナゲの大群落がみられるようだ。


展望塔の二階でおやつ休憩する。


展望塔からしばらく歩くと護摩壇山森林公園ワイルドライフ総合案内所に到着する。ワイルドライフ総合案内所には管理人もいてトイレを使える。


ワイルドライフ総合案内所からは、車道をしばらく歩く。道路際に咲いているミツバツツジがきれいだ。


車道から、再び登山道に入り、急斜面を登っていく。


展望台と言われるピークに到着するが、樹木に覆われあまり展望は良くない。切株の上に置かれた石には五百原と書かれている。“ごひゃくばら”と読んでいたが、あとで調べたら“いもばら”と読むらしい。


この辺りは、若葉もでておらず、まだ冬の雰囲気だ。


最初に通った森林公園入口に出てきた。


再び高野龍神スカイラインを歩き、道の駅「ごまさんスカイタワー」に戻る。


山登りというより、自然観察ハイキングというような道だったが4時間ほどの山歩きを楽しむことが出来た。道の駅では、黒ごまの味と香りがする「ごまごまソフト」が名物らしく、甘すぎず、大人にぴったりのスイーツで美味しかった。

その後、20キロ先の龍神温泉まで足を延ばし、龍神温泉元湯に入る。龍神温泉は、島根県の湯の川温泉、群馬県の川中温泉とならび、日本三美人の湯として有名だ。泉質は炭酸水素塩泉で、贅沢に含まれているラジウムのおかげで肌がきれいになるのを実感でき、湯上がりにはツルツルのたまご肌に生まれ変わるという。しかも保湿力が高いという訳で、美人の湯というのも大いに頷ける。


今回は、登山としては物足らなかったが、奥深い紀伊山地の自然と有名な温泉を楽しめた山旅だった。しかし、行きも帰りも遠かった。

参考1.護摩壇山の高低図&コースタイム


参考2.護摩壇山のコースマップ

2023志摩ロードパーティハーフマラソン

2023-04-18 09:09:50 | マラソン
先週末は、志摩のスペイン村で開催されたハーフマラソンに参加してきた。太陽に祝福された海辺のまち、志摩を潮風と新緑に包まれながら走ろうというコンセプトの大会だ。潮風香るシーサイド、田植え直後の田園、そして高低差100m超の激坂と、変化が多く飽きさせないコースが特徴で、スタート/フィニッシュ会場は志摩スペイン村パルケエスパーニャだ。何といっても、一番のお楽しみはレース前後にスペイン村で遊べるというのがいい。

受付は、大会前日の朝から始まり、受付を終えゼッケンを貰うと、すぐにスペイン村の中に無料で入場できるのだ。大会当日も含め二日間はゼッケンを見せるだけで入場でき、中のアトラクションもすべての乗り放題というのだから、開いた口が塞がらない。こんなありがたい大会で、エントリー代がまるまる回収できるというのは、他では聞いたことがない。

前日の朝、受付を済ませ、早速志摩スペイン村に入場する。志摩スペイン村パルケエスパーニャは、情熱の国スペインの街並みを再現したテーマパークだ。この日は、雨模様で傘を差しながらの入場だったが、スペインの町並みを思わせる園内に感動だ。




まずは、アトラクションの一つに入場する。氷の城は、暑い夏も寒い冬も一年中氷点下の冷気に包まれた氷の城だ。寒い日だったので、長居はできず、早々に外に出る。外は寒かったが、氷の城に比べれば温かい。外に出た時、暖かさを感じたのが不思議なくらいだ。


すぐ隣の劇場では、フラメンコショー「レガード」が開催され、スペイン人ダンサーが、本場スペインの臨場感を体感できるフラメンコショーを見せてくれた。


園内の広場では、「テソロ・デ・オーロ~真実の宝を探せ~!」というストリートミュージカルを見ることが出来た。


イルミネーションライド「くるみわり人形」では、きらびやかなイルミネーションと音楽が奏でる不思議な世界を体感する。




フェリスクルーズでは、ボートに乗り込み島内を周遊しながら、スペインの風景を楽しむ。終盤に滝の流れるゲートが登場し、このまま進むと濡れてしまいそうになる。どうなるかは乗ってみてのお楽しみ。


コロシアムで行われていたのは、キャラクターミュージカル「パティオ デル カント~ダルシネアの秘密の花園~」。スペイン村のキャラクターが勢ぞろいする楽しいミュージカルだ。


他にも、スリル満点のジェットコースターから小学生未満の子供も乗車できるものまで、バラエティ豊かなアトラクションが多数あり、大会前日と当日の二日間を楽しむことが出来た。また、ホテルに隣接する「ひまわりの湯」に割引料金で入浴できるのも、ありがたいサービスだった。

さて、大会の方はというと、翌日の日曜日は朝から天気が回復し、絶好のマラソン日和となっていた。ハーフマラソンの部は11時スタートなので、ジェットコースターなどで遊んだ後、スタート地点前に集合する。


スタートを待っていると、ゲストランナーでタレントの森脇健児氏がランナーの激励に回ってきた。


11時。いよいよスタートだ。志摩スペイン村から外に出ていく。


的矢湾大橋を渡る。橋の上は風が強く、帽子が吹き飛ばされそうになる。


前方には、ホテル&リゾーツ伊勢志摩の巨大な建物が見えてきた。


ホテル&リゾーツ伊勢志摩の交差点を左に曲がり、伊雑ノ浦方面に進む。子供たちの太鼓の応援が嬉しい。


その後は、しばらく平坦な道が続く。


伊雑ノ浦の向こう側には、志摩スペイン村が見える。


早いランナーたちが折り返しから戻ってきていて、すれ違う。


平坦な道が終わり、これから厳しい上り坂が始まってくる。


坂に負けるなの看板が出てきた。


太鼓の応援のエイドに再び戻ってきた。


ホテル&リゾーツ伊勢志摩の交差点に戻ると、今度はパールロードの鳥羽方面に向かう。ここから長いアップダウンの道が続く。


この辺りまで来ると、歩いているランナーがほとんどだ。


的矢湾の景色が素晴らしい。


パールロードの途中が折り返し点だ。


折り返してきて、もう一度的矢湾の絶景を楽しむ。


長いアップダウンの道の終わりが見えてきた。前方のホテル&リゾーツ伊勢志摩の坂道を上がり切れば、ゴールまでは下っていくだけだ。


志摩スペイン村のゴールにやっと到着する。


その後、ゴール手前からパルケパーティラン(3キロ、13:30スタート)の選手たちも合流し、仮装した家族連れのランナーたちも続々とゴールする。ハーフで遅いランナーは、後半からポツポツと人が少なくなってしまうが、ゴール手前から大勢の人が一緒になるような時間設定がなかなかいいなと思った。

初めて参加した志摩ロードパーティハーフマラソンだったが、4年ぶりの開催という事で地元も盛り上がっていたようだ。エントリー代はそれほど高くなく、ランナーは志摩スペイン村に二日間とも無料で入園できるし、温泉やレストランの割引もある。同行した人も志摩スペイン村2dayパスポート代が半額になるというのもお得である。楽しい大会だった。

参考1.コースの高低図


参考2.コースマップ


2023御坂黒岳

2023-04-10 23:02:32 | 山登り
昨日は、快晴の天気に恵まれ、富士山の北側に連なる御坂山塊の最高峰である黒岳に登ってきた。黒岳と名乗る山が近くに2座あり、大菩薩南嶺の黒岳と区別するため御坂黒岳と呼ばれる。日本三百名山のほかに山梨百名山にも選定されており、富士山や河口湖の展望を楽しめる山だ。

ちょうどお花見の時期とも重なり、河口湖畔は大勢の観光客で賑わっていた。湖畔の道路は、渋滞が始まりかけていたが、まだ時間が早かったので、大石公園の駐車場に無事車を止める。大石公園からも河口湖の先に富士山の展望が広がっている。


メンバーが揃ったところで、大石公園から北側の集落の中を歩いていく。集落の中の広場でも桜が満開となっている。


別荘地に中を通りぬけると、やがて舗装道路が終わり、未舗装の林道に変わる。


林道の分岐に出ると、ハイキングコースの案内看板が立っていた。


看板の横が、新道峠入り口となり、登山道が始まる。


登山道はかなりの急傾斜で、新道峠まで一気に標高差400m程を稼ぐ。ノンストップで上がるのはとても無理なので、途中休憩を何度か入れながらやっとのことで新道峠に到着すると、富士山が一望できる人気の絶景展望デッキ『FUJIYAMAツインテラス』に到着する。展望デッキは2つあり、最初は、目の前に広がる富士山を眺めることができる「セカンドテラス」。そこから東に80m進むと、河口湖や山中湖と富士山の絶景に出会える「ファーストテラス」があり、2つのテラスから富士山の景色を楽しむことが出来る。


とりあえず、「ファーストテラス」で富士山をバックに集合写真を撮る。ここまでは、別の登山道から簡単に登ってくることが出来るので一般の観光客も多い。


だが、我々は黒岳に登るために来たので、ここで満足する訳にはいかない。さらに登山者しか行かないルートを歩き、自然のままの展望スポットから富士山を眺める。


12時半過ぎに黒岳山頂1793mに到着する。


山頂から少し歩いたところにある展望スポットでランチ休憩とする。


この展望スポットは、一部写真愛好家の間では「日本一の富士山ビューポイント」と評されているそうだ。河口湖を眼下に左右対称の富士山を眺められるのはここだけで、山中湖まで見渡すことができる。


ランチ休憩も終わり、この先から下山となる。上りが急だったこともあり、下りもなかなかの急斜面だ。


ロープが張られている個所がいくつもあり、ロープなしではとても下りられない急斜面が続く。


上りの時よりもキツそうな斜面を歩きながら、こちらから登らなくてホントによかったなと何度も思う。


あまりの急な下りに足が悲鳴を上げ、攣りそうになった人も数人いた。


この斜面もなかなか急だが、それまでの急斜面の事を思えば可愛いものだ。


標高が下がるにつれて、ツツジの花が咲き出してきた。山頂周辺は霜柱が残っていたくらいだから、気温の変化が著しい。


木々の間から、河口湖と富士山の姿が近くに迫ってきた。


急な下りが残り僅かになってきたところで一休み。


落ち葉の道を踏み越えて、やっと登山口に着いた。


登山口の周辺も桜とツツジの花がきれいだ。


河口湖湖畔を数キロほど歩いていく。


湖畔沿いの遊歩道にも桜並木があり、まだまだお花見が楽しめる。


この日は、一日中、富士山と河口湖と桜の絶景を満喫した。まさに奇跡のような素晴らしい天気に恵まれた山行になった。


帰りに寄った日帰り温泉から見えた黒岳は、三百名山に相応しい堂々たる山並みだった。


参考1.黒岳の高低図とコースタイム


参考2.黒岳のコースマップ