とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2023三方岩岳

2023-06-19 22:52:26 | 山登り
先週末は、石川県と岐阜県の県境に聳える三方岩岳(標高1736m)に登ってきた。有料道路の白山白川郷ホワイトロードの途中の駐車場から登ることが出来る山だ。

一番楽なのは、三方岩駐車場からのコースだが、往復2時間ほどで下りてきてしまい、あまりにも楽すぎるので、少し先の栂(とが)の木台駐車場から登る事にした。この駐車場からは、雪を被った白山の姿が一望できる。


白山を背中にして駐車場から歩き出す。


道路を横断すると、三方岩岳への登山道が始まる。雪解け水が流れ落ちる沢沿いに階段を上っていく。


最初から、かなり急な階段だ。


階段が終わっても、傾斜がきつい登山道が続く。


栂の木台駐車場から徒歩15分ほどで、ふくべ谷上園地展望台に到着する。展望台からは、360度の雄大なパノラマが広がり、白山や三方岩岳が遠望できる。


南東方向には、これから目指す三方岩岳が見える。三方岩岳は、飛騨岩(岐阜県側)、越中岩(富山県側)、加賀岩(石川県側)の大岩壁に囲まれていて、この3つの岩壁が山名の由来となっている。


展望台から、さらに先に進む。三方岩岳が少し近くなってきた。


登山道沿いには、イワカガミが咲き出している。


マイズルソウの大群落もある。


広い岩場に出てきた。もう山頂なのかと、あっけなく着いた気分になった。


まずは白山をバックに記念写真を撮る。


スタート時よりもさらに大きな白山が一望だ。三方岩岳は、白山の絶好の展望スポットと言える。


三方岩岳の標柱も入った集合写真も撮る。だが、ヤマップの地図を確認すると、三方岩岳の山頂は、まだ先のようである。どうやらここは、展望がいい休憩スポットのような場所で、山頂ではないようだ。


さらに先に進む。三つの岩壁の一つの端を通る。すぐ下は切れ落ちた絶壁だ。


10分ほどで、三方岩岳の山頂に到着する。岩に山頂の銘板が打ち付けられており、よく見ていないとうっかり通り過ぎてしまいそうな場所だった。先ほどの休憩スポットと比べると狭くてのんびりできそうな場所ではない。


山頂の先には、サラサドウダンが咲いており、白山をバックに記念写真を撮る。狭い登山道が続いていてゆっくりできる場所ではないので、最初の休憩スポットまで戻りおやつ休憩する。


休憩を終え、元来た道を下りていく。


山頂から1時間20分ほどで、登山道入り口に戻ってきた。


まだ、お昼前で時間も十分あるので、ホワイトロードの石川県側方面にドライブしていくと、「ふくべの大滝」が現れてきた。落差86mの滝は、時には水しぶきが道路にまでかかることもあり、ホワイトロード随一の名所だという。駐車場がすぐ近くにあり、観光客がひっきりなしに訪れては滝を見物していく。


「ふくべの大滝」を見てから、岐阜県側に引き返し、白川郷に寄っていく。世界遺産である白川郷はさすがに大勢の観光客で賑わっている。


であい橋を渡り、合掌造り集落の中に入っていく。


集落内は、お土産屋や茶店が建ち並び、観光客でぎっしり。


集落全体を展望できる高台まで歩き、合掌造り集落を見渡す。ポスターなどで見る風景そのままだ。


集落内で、昼食や温泉入浴を済ませて、帰路についた。梅雨の中休みの好天で暑い一日ではあったが、山と観光のどちらも楽しめた一日であった。

参考1.三方岩岳の高低図&コースタイム


参考2.三方岩岳のコースマップ

2023礼文島トレイル:花と景色

2023-06-16 06:40:18 | いろいろ
日本最北の離島の礼文島には、夏になると最高点でも標高490mなのに約300種の高山植物が咲き乱れ、文字通り「花の浮島」と呼ばれる。礼文島に来たら花の事にふれないわけにいかない。今回のトレイルで出会った花たちを紹介してみよう。

レブンソウ。マメ科オヤマノエンドウ属の多年草で、礼文島の固有種だ。桃岩展望台や桃岩歩道などで見られる。


白いレブンシオガマ。普通は赤紫色だが、トド島展望台の近くに咲くレブンシオガマの花色は白色だ。


レブンキンバイソウ。礼文島固有種で、キンポウゲ科キンバイソウ属の多年草。


レブンウスユキソウ。淡白色の葉を薄く積もった雪にたとえたもので、礼文町の「町花」に指定されている。アルプスのエーデルワイスと同じ仲間だ。ただ、この時は花の開花が遅く、葉も白くない。


レブンアツモリソウ。かつては礼文島内各地で咲き乱れていた花だが、盗掘に遭って数は激減し、現在では北鉄府地区の保護区「レブンアツモリソウ群生地」以外ではほとんど見られなくなっている。


レブンシオガマ(ヨツバシオガマの亜種)。礼文島に分布する。ふつうのヨツバシオガマは葉が4枚ずつ輪生するが、レブンシオガマは葉が5-6枚輪生する。


エゾノハナシノブ。ハナシノブの仲間で北海道に生えることからついたもの。ハナシノブは葉がシダのシノブに似ていて花が美しく咲くことからの命名。


ミヤマオダマキ。苧環(おだまき)という紡いだカラムシ(苧)や麻糸を丸く巻く道具が花の形に似ていて、深山に咲くことから付けられた。礼文島では民家の近くでも普通に自生している。


マイズルソウ。葉の形が、鶴が羽を広げて舞を踊っているように見えるので「舞鶴草」と呼ばれる。


ハマナス。別名、ハマナシとも呼ばれている。浜(海岸の砂地)に生え、熟した果実が甘酸っぱいので、ナシに例えて「ハマナシ(浜梨)」という名が付けられ、それが転訛したとされる。また、皇后雅子様のお印としてもつかわれている花だ。


ハクサンチドリ。チドリとはよく名付けたもので、花をよく見ると飛翔するチドリの姿が連想される。その姿は何度見ても美しい。


チシマフウロ。フウロソウ科フウロソウ属の多年草で、北海道~東北地方の亜高山帯~高山帯に分布する。


センダイハギ。和名の由来は、仙台に分布することと歌舞伎の「先代萩」にかけてつけられたものである。


サクラソウモドキ。花がサクラソウ属の仲間に似ているが、分類学的には異なる属に属するという。


サクラソウ。日本のサクラソウ類の代表となる花だ。


オオハナウド。セリ科ハナウド属の多年草。北海道、本州近畿地方以北に分布し、高山から山間地の湿った場所、北海道では海岸にも生育し、大群落となることがある。


エゾカンゾウ。花は午前中に咲いて夕方に閉じる一日花だ。和名の「萱草(カンゾウ)」は「忘れる草」と言う意味で、花言葉は「憂いを忘れる草」。本州で見られるものは「ニッコウキスゲ(日光黄萱)」と呼ばれている。


エゾイブキトラノオ。和名の「虎の尾」は、花穂を虎の尾に見立てたことから名付けられた。


ヒオウギアヤメ。やや湿った場所を好む背丈70cmほどのアヤメの仲間。礼文島では、川辺や湿地だけではなく、高山植物の草原でも花を咲かせる。


ローダンセ(ヒロハノハナカンザシ)。園芸種のようだが、久種湖畔のキャンプ場で見かけた。


アルメリア(ハマカンザシ)。球状の花がかんざしのように咲く多年草。民宿の前に植えられた園芸種。


セラスチウム。ナデシコ科ミミナグサ属の常緑性多年草。こちらも、民宿の前に植えられた園芸種。


野生ネコが群れている。知床地区では、なぜか猫がたくさんいる。


礼文島最後の日の朝。やっとガスが晴れ、青い海が広がっていた。




利尻山もはっきり見える。


北のカナリアパークから見る利尻山も絵になる風景だ。

2023礼文島トレイル:礼文林道コース&桃岩展望台コース

2023-06-15 18:35:57 | ウォーキング
岬めぐりコースの翌日は、島の南側のコースを歩く。民宿前からバスに乗り、香深井で下車する。礼文林道コースへの入り口となり、何人か既に前を歩いていた。


舗装道路が終わり、いよいよ未舗装の林道歩きが始まる。


標高が上がってくるに従い、ガスが濃くなってきた。


林道の脇には、ラン科の優美な高山植物「ハクサンチドリ」がたくさん群生している。花をよく見ると飛翔するチドリの姿が連想される。


レブンウスユキソウ群生地に到着する。


斜面を見ると、白いネムロシオガマや紫のミヤマオダマキがたくさん見えるのだが、レブンウスユキソウはよくわからない。まだ時期的に早かったようだ。


これから花が咲きそうなレブンウスユキソウを見つけた。細かな毛をまとった葉に水滴が付き、これから白い葉に変わっていきそうだ。この毛で白く見える葉を薄く積もった雪にたとえ、ウスユキソウの名前が付いている。


礼文林道の後半になると、植生が変わってきた。島には大きな木がないと思っていたが、この辺りはダケカンバが生えている。


礼文林道が終わり、続いて桃岩展望コースに入る。標高が上がると、再び濃いガスの中に入る。


桃岩展望台に到着するも、周囲は真っ白で桃岩がどこにあるかわからない。


桃岩から元地灯台方面に下る。泥濘んでいる個所が多く滑りやすい。


レブンキンバイソウの群落が出てきた。


ほぼ一面に黄色いレブンキンバイソウが咲き誇っている。


ガスが少し晴れた時、海岸に猫岩がかすかに見えた。岩の上に猫が寝そべっているように見える岩だ。


今まで全く見えなかった海が見えただけでも嬉しい。


元地灯台に到着する。晴れていれば、灯台越しに利尻山なども見える絶景スポットなのだが、全く何も見えないので、ベンチで休憩するのみだ。


灯台から知床口方面に下っていく。前方には、利尻島の島影がわずかに見える。


知床口の手前から寄り道して、北のカナリアパークに立ち寄る。ここは、映画「北のカナリアたち」のロケ地となった場所だ。


映画では、「麗端小学校岬分校」の名前で登場した建物だ。映画のセットが今もそのまま残っている。


主演の吉永小百合さんの映像を見ながら、教室内を見学できる。


北のカナリアパークの喫茶店で休憩したり、教室を見学したりしてゆっくりしてから知床口の民宿に着いた。

参考1.礼文林道コース&桃岩展望台コースの高低図&コースタイム


参考2.礼文林道コース&桃岩展望台コースのコースマップ


「2023礼文島トレイル:花と景色」に続く。

2023礼文島トレイル:岬めぐりコース&久種湖畔コース

2023-06-14 22:08:46 | ウォーキング
10年ぶりに礼文島に行くことになった。前回行ったときは、天気が悪く、ガスの中をずっと歩いた記憶があったので、今回は明るい太陽の下で花を見て歩きたいと思っていた。羽田空港から稚内空港、稚内港からフェリーに乗って香深港に着くと17時近くとなり、行くだけで1日かかってしまう。活動は2日目からとなるが、日本の最北の有人島であり、やはり気温が低く、いつもより1枚余分に衣類が必要だった。

活動初日は、民宿前からバスに乗って礼文島最北端のスコトン岬に向かう。朝から小雨となり、雨具を着てバスから降りる。


スコトン岬は礼文島の最北端という看板が立っている。


看板の下を下りていくと、民宿があった。まさに日本最北端の民宿になるだろう。


ここが人の立ち入ることが出来る、スコトン岬の最北端だ。


スコトン岬から礼文島トレイルの岬コースをスタートする。しばらくは舗装道路を歩く。山の上の方は、分厚い雲がかかっている。


1時間ほど歩くと、トド島展望台に着く。スコトン岬の前に見えた細長い島がここからも見える。日本最北端の無人島だ。


前方にゴロタ岬に向かう山道が見えてきた。


ゴロタ岬に向かう前に、西側の斜面にエゾカンゾウの群落が見えたので、少し寄り道していく。


エゾカンゾウは本州ではニッコウキスゲと呼ばれているメジャーな花だ。一つの花は一日しか咲かず、朝に咲いたものは夕方にはしぼんでしまうが、次々と開花するので、結果として長い期間花を楽しむことができる。


エゾカンゾウを鑑賞して、ゴロタ岬への登山口に戻る。ここから、本格的な登山道となる。


雨はいつの間にか止み、笹原の中を進む。所々にいろんな花が出てきた。


マイズルソウの群落が出てきた。葉の形が、鶴が羽を広げて舞を踊っているように見えるのでその名が付いたといわれる。


登山口から30分ほどでゴロタ岬に到着する。この辺りは結構風が強い。


ゴロタ岬から浜の方に下っていく。


浜沿いの斜面にもエゾカンゾウの群生が見られる。


なかなか見事なエゾカンゾウの群生だ。


オオハナウドとエゾカンゾウ。


アヤメの群落が突然現れる。


鉄府の集落を過ぎると、再び登山道に入る。登山道脇には、ミヤマオダマキが群生している。オダマキという名は、つむいだ麻糸を巻いた苧環(オダマキ)に花の形が似ていることに由来するそうだ。


岬コースの最後の岬となる澄海岬に到着する。ぐるりと弧を描いた美しい入り江の先端の岬は礼文島で最も人気の観光スポットだ。


海の底が透けて見えるほど透明度の高い海は太陽の光で微妙に色が変わり、夏には「レブンブルー」と呼ばれる翡翠色の海を見ることができるといわれている。残念ながらこの日は太陽の光がほとんどなく、「レブンブルー」を見ることはできなかったが、人気の観光スポットだというのは大いにうなずける。


澄海岬入り口に売店があり、焼ウニやエビ汁が美味しかった。

澄海岬からは、再び舗装道路を歩き浜中方面に向かう。その途中にあるのが、レブンアツモリソウの群生地だ。5月下旬~6月中旬にしか咲かない時季限定の「レブンアツモリソウ」は、礼文島観光の一番の目玉の花である。


レブンアツモリソウは、ラン科の女王とも讃えられる礼文固有種で、絶滅が危ぶまれ、特定国内少野生動植物種にも指定されている。群生地一帯は北海道の文化財(天然記念物)に指定され、貴重な“レブンアツモリソウ”を自然の状態で間近に見ることができる。ただ、今年は開花が早く、きれいな状態の花はわずかになっていた。


浜中に行く途中にあった神崎小学校。現在は廃校になっているようだが、二宮金次郎の像が小学校らしい。


さらに歩いて、久種湖畔キャンプ場の中に入る。


久種湖は礼文島北部の船泊地区にある、島唯一の湖である。アイヌ語の「山越えする沼」に由来し、日本最北の湖だ。


久種湖の奥に見える建物は、日本最北となる自衛隊の礼文分屯地だ。


久種湖も一周できるコースとなっているのだが、民宿に帰るバスの時間に間に合わなくなってしまうので、周辺を少し歩いただけで引き返し、近くの喫茶店に入って休憩する。


バスは、手を挙げればどこでも止まってくれるという事で、喫茶店前で止まってもらい、無事民宿に帰ることが出来た。

参考1.岬めぐりコース&久種湖畔コースの高低図&コースタイム


参考2.岬めぐりコース&久種湖畔コースのコースマップ


「2023礼文島トレイル:礼文林道コース&桃岩展望台コース」に続く。

2023高千穂峡観光&尾鈴山・高隅山登山ツアー:3日目高隅山

2023-06-01 06:33:13 | 山登り
都城のホテルから1時間半ほどかけて高隅山(たかくまやま)の登山口に向かう。高隈山は鹿児島県で屋久島、霧島山に次ぐ高山だ。1237メートルの大箆柄岳を主峰に、1,000メートル以上の山々が連なっており、大隅半島の尾根といわれている。

垂桜コース登山口に到着する。既に数台の車が止まっていた。


この登山口は、大箆柄岳(おおのがらだけ)への最短の登山口となる。高隅山というピークはなく大箆柄岳や御岳などを含む標高1,000m以上の山岳群を総称して高隈山と呼び、大箆柄岳が最高峰となることから、今回は大箆柄岳までピストンで登る事にした。


3合目くらいまでは、緩やかな登山道が続く。


しかし、その先から険しい登山道に変わっていく。


ロープを掴みながらでないと登れない道が続く。


登山道は粘土質で、湿っているので滑りやすい。


杖捨祠まで来た。


祠の前には何本も杖が捨ててある。この先は杖がなくても登れるという事だろう。


ほどなく、大箆柄岳山頂1237mに到着する。ただ、視界は全くなく展望はない。晴れていれば、霧島連山や桜島など360度の大パノラマが楽しめるらしい。


山頂周辺には、九州の山らしくミヤマキリシマが咲いている。


山頂周辺は、風が強く長居もできそうにないので、早々に下山する。下りは上りの時よりさらに滑りやすく、慎重に足元を見ながら下りていく。


鬱蒼と生い茂る原生林の中をグングン下っていく。


3合目を過ぎると、緩やかな道に変わり一安心だ。


13時半過ぎに、無事登山口の駐車場に到着する。


その後は、鹿児島空港に行く途中で温泉に寄り、汗を流してすっきりしてから飛行機で帰路についた。

参考1.高隅山(大箆柄岳)の高低図&コースタイム


参考2.高隅山(大箆柄岳)のコースマップ