とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2022東北紅葉登山ツアー:3日目泉ヶ岳登山

2022-09-28 19:03:54 | 山登り
3日目は朝から快晴だ。絶好の登山日和となり、泉ヶ岳の登山口に朝から向かう。泉ヶ岳は、仙台市の北西20km、船形連峰の東端に位置する古い火山である。市内のほとんどから仰ぎ見ることのできるこの山は、仙台市民に最も親しまれている山だ。山麓には、少年の家や野外活動センター、そしてスキー場などの施設が整っていてリフトも通年運転している。最近はパラグライダーを楽しむ人も多く、四季を通じて訪れる人の多い山だという。

登山口の泉ヶ岳大駐車場に到着する。既に多くの車が止まっており、登山者が多そうだった。


早速支度をして、水神コース入り口に向かう。


水神コースは道も広く、緩やかな登山道で歩きやすい。


コース名の由来となった水神様の石碑に到着する。


この先から、岩場が多くなり、やや傾斜がきつくなってきた。


大岩の前を通過。


さいの河原には、お地蔵様が祀られている。




さいの河原というだけあって、岩がゴロゴロしている。岩を積み上げたケルンもある。


展望が開けた場所に出た。


山頂まではあと僅かだが、展望がいいので休憩している人も多い。


5分ほどで泉ヶ岳1172mの山頂に到着する。日本三百名山の山だ。


空を見上げると、秋の鱗雲の下にパラグライダーが飛んでいるのが見える。


おりしも、この日は泉ヶ岳トレイルランレースの開催日に当たり、トップグループの選手が山頂を続々と通過して行った。


山頂で少し休憩をしたのち、我々はカモシカコースで下山をしていく。


カモシカコースは、岩がゴロゴロしていて急傾斜の道だ。


このコースは、トレイルランのコースになっていて後続のランナーが続々と上がってきていた。息をハーハーゼーゼー言いながら選手たちが上がってくる。選手たちに声をかけながら、我々は下っていく。


岡沼への分岐でトレランコースとは別れ、静かなコースに入っていく。リンドウが咲き乱れ、ススキが風になびいている。


岡沼の横を通過する。この沼は、水が干上がっている。


ススキの間を通り抜ける。


白樺林も美しい。


兎平には、泉ヶ岳のコースマップがある。


振り返ると、なだらかな泉ヶ岳の全体像が良く見える。


兎平から先に進むとスキー場のゲレンデだ。


パラグライダーが、今まさに飛び出して行った。


見上げると、パラグライダーが優雅に飛び回っている。


パラグライダーを見ながら、ゲレンデをグングン下っていく。


13時半頃、無事下山し、帰り道の途中にあった「明日の湯」の温泉に入ってから帰路についた。今回は、紅葉にはやや早かったこともあり、焼石岳は登れなかったが、三百名山の泉ヶ岳に登れた事は良かった。また来年の宿題にすることにしよう。

参考1.泉ヶ岳の高低図&コースタイム


参考2.泉ヶ岳のコースマップ

2022東北紅葉登山ツアー:2日目中尊寺、石ノ森萬画館等観光

2022-09-27 22:57:54 | 観光
2日目の当初の予定は、紅葉の焼石岳に登る予定だったが、台風15号が北上してきており、この日は東北への影響が大きくなり、残念ながら中止せざるを得なくなった。昨年も計画して流れてしまっていたので、是非とも行きたかったのだが、来年リベンジするしかなくなった。

2日目も観光に変更して、まずは、平泉の中尊寺に寄っていく事にした。中尊寺の長い上り坂の参道を進んで行くとまず出てきたのが、弁慶堂だ。


由緒書きには、「この堂は通称弁慶堂という。文政九年(1826)の再建である。藤原時代五方鎮守のため火伏の神として本尊勝軍地蔵菩薩を祀愛宕宮と称した傍に義経公と弁慶の木像を安置す。弁慶像は文治五年(1189)四月高館落城と共に主君のため最後まで奮戦し衣川中の瀬に立往生悲憤の姿なり。更に宝物を陳列、国宝の磬及安宅の関勧進帳に義経主従が背負った笈がある代表的鎌倉彫である。」と記されている。


中尊寺には、青い「世界遺産平泉ポスト」がある。初めて見た青いポストだ。ポスト全体は、中尊寺に伝わる国宝「紺紙金銀字交書一切経(こんしきんぎんじこうしょいっさいきょう)のデザインを基調とした紺色で、中尊寺金色堂の柱に螺鈿で書かれている「宝相華唐草(ほうそうげからくさ)紋様」が描かれている。郵便POSTの文字や、裏面には平泉の宝物に多く用いられる孔雀、側面には世界遺産平泉のロゴマークが金色で描かれている。平泉ならではの、きれいな色合いと紋様が素晴らしい。


中尊寺本堂に入る。


本堂前の広場には、猫が悠々と昼寝をしている。周りに大勢の人がいるのに慣れているのか、平気の平左だ。なんでも、中尊寺の売店の看板猫でチビ太というそうだ。猫好きの人の絶好の被写体になっていた。


本堂には御本尊の釈迦如来像が鎮座している。


ご本尊の両側にある灯明は、かかげて以来、一度も消えることなく輝き続けていると伝わっていることから「不滅の法灯」と呼ばれている。菜種油を燃料にして灯芯が浸り、火が点るという原始的な構造の灯篭内で現在も燃え続けていて、毎日、朝夕の2回、燃料の菜種油を絶やさないように僧侶が菜種油を注ぎ足し続けている。気を抜くと燃料が断たれて火が消えることから「油断」の語源になったと言われているそうだ。


本堂のさらに奥に進むと、有名な金色堂だ。およそ800年前に造られ、その後一度も焼失することなく当時の姿を今に伝える国宝建造物第一号である。建物は漆の上から金箔を張った阿弥陀堂で金銀・螺鈿(らでん)・蒔絵で装飾された堂内部の須弥壇の下には初代の清衡公、二代の基衡公、三代の秀衡公の棺と四代泰衡の首級が安置されている。まさに世界遺産となった平泉黄金文化を象徴する建物だ。ただ、金色堂自体は、撮影禁止で、覆堂の中に隠されている。


この金色堂の脇に、ひっそりと建っているのが芭蕉翁句碑だ。松尾芭蕉は、この金色堂に立ち寄った際に「五月雨の 降り残してや 光堂」という句を詠んだ。


松尾芭蕉の銅像。


金色堂旧覆堂。約500年もの間、金色堂を風雨から守ってきた堂で、鞘堂とも呼ばれていた。金色堂旧覆堂は室町中期頃のものと考えられている。1963年(昭和38年)、金色堂の解体修理とともに新たな覆堂が建築されたことに伴い、現在地へ移築された。


中尊寺を出ると、「石と賢治のミュージアム」に寄っていく。岩手県一関市東山町にある市立博物館である。「みんなのほんとうの幸せ」を求め、理想郷創造に邁進した技師宮沢賢治の心と生き方に触れるミュージアムで、「雨ニモマケズ」が生まれるまでの足跡を、手紙や写真で説明している。また、賢治が東山町を訪れるきっかけとなった旧東北砕石工場も併設されている。


ただ、残念ながら午後から臨時休館になってしまい、展示室の中には入れず、屋外の施設だけを見学していく。


東北砕石工場の石を運ぶトロッコのレール道を歩く。


こちらが本来の入り口らしい。


トロッコがあったので、実際に乗って動かしてみる。


旧東北砕石工場は、地元で産出された石灰岩の砕石を行い、酸性土壌を中和する石灰石粉を製造する施設として、大正13年に建設された。その後、機械の増設に併せて工場自体も拡張され、現在の形状となった。この石灰石粉は、後に宮沢賢治によって「肥料用炭酸石灰(タンカル)」と命名され、ここで製造された製品は当時の雫石町の小岩井農場に輸送され、土壌改良剤として使用されたという。平成8年に国の登録有形文化財に登録されたこの建物は、晩年の宮沢賢治が技師として働いたことでも知られる砕石工場の遺構で、石と賢治のミュージアム(太陽と風の家)として公開されている。


東北砕石工場技師となった宮沢賢治が1931年3月26日に工場を訪れたとき、鈴木東蔵や工場の人々と記念写真を撮った。「群像のひろば」には、そのときの写真をもとにした群像がつくられている。




その後、仙台方面に向かうが、途中で石巻市の石ノ森萬画館に立ち寄る。石ノ森萬画館は、石巻市中瀬に立地する、宮城県出身の漫画家・石ノ森章太郎の記念館だ。宮城県登米郡石森町で生まれ育った石ノ森章太郎は、中高生時代、自転車で2~3時間かけて石巻市の映画館「岡田劇場」へ通ったことから、石ノ森は石巻市を第2の故郷としていたという。


石ノ森萬画館の入り口では、サイボーグ戦士や仮面ライダーの像が迎えてくれる。


石ノ森章太郎の実寸大の手と握手する。


石ノ森章太郎が若手漫画家時代に入居していたトキワ荘の模型。他にも多くの漫画家が居住していた。


サイボーグ戦士たちのコーナー。


仮面ライダーのコーナー。


人造人間キカイダー。


「HOTEL」のお馴染みキャラクターが出迎えてくれる。


17時の閉館の音楽と共に、石ノ森作品のお馴染みキャラクターが宇宙船の中から登場してお別れだ。


仙台に着くと、駅前の東横インに泊まる。3日目は天気が良く、山にも登れそうだ。

「2022東北紅葉登山ツアー:3日目泉ヶ岳登山」に続く。

2022東北紅葉登山ツアー:1日目猊鼻渓舟下り

2022-09-26 15:35:22 | 観光
ここ数年、9月から10月にかけて東北の紅葉の山に登りに行っている。今年は、昨年天候不順であきらめた焼石岳のリベンジで計画を立てていた。1日目は、焼石岳の登山口に近い宿までの移動だけだが、前回行ってない岩手県一関市の猊鼻渓(げいびけい)に立ち寄って行くことにした。

猊鼻渓は、日本百景の一つにも数えられている。砂鉄川の浸食でできた高さ100メートルの絶壁に奇岩、洞窟、滝など迫力のある絶景が広がる渓谷で、船頭が棹一本で操る「舟下り」が有名だ。

折しも、台風15号の接近の影響で、岩手県は小雨模様だが、舟下りは問題なく運行するということで早速、舟に乗り込む。


舟には動力がなく、全て船頭一人が操る棹だけが頼りだ。さいわい激しい流れがある場所ではないので、軽妙な船頭のトークを聞きながらゆっくりと船は進んで行く。


舟が動き出すと、餌を貰う事を期待してか、カモが早速舟に寄ってくる。


岩壁の下にある洞窟には毘沙門様が祀られているそうだ。


折り返してきた舟とすれ違う。


船着き場で下船して、散策道を歩く。


船頭さんは、我々が戻ってくるまで、休憩ができると喜んでいた。


橋を渡り反対岸に向かう。


終点には、ここの地名の由来となった大猊鼻岩がそそり立っている。侵食された鍾乳石が獅子の鼻に似ているという事だ(猊とは獅子のこと)。


大猊鼻岩の近くまで行ってみるが、どこが獅子の鼻なのかよくわからなかった。


近くには、売店もある。


売店では、うん玉という石が売られている。


「福」「縁」「寿」「愛」「願」「運」「恋」「絆」「禄」「財」と書かれたうん玉を岩壁の穴めがけて投げて、穴に入れば願い事がかなうという。好きなうん玉を選んで、早速穴めがけて投げるが、意外と遠くて穴はおろか、岩壁に当たることも難しい。


集合時間が近づき、舟に戻っていく。


次の舟がやってきて、我々の舟と入れ替わる。


一部のカモは、我々の舟に急いで追いついてくる。


慣れているカモは、人間の手から直接餌をとっていく。


舟下りのクライマックスでは、船頭が唄う「げいび追分」が、そそりたつ岩肌に響き渡り、旅情をより一層高めてくれる。ここの舟下りの一番の名物らしい。

猊鼻渓は、春の新緑に始まり、5月の藤の花、10月には紅葉、そして雪景色と、四季折々の景色は壮観だという。時期が合えば、茶席舟、舟上十六夜コンサートなど季節限定のイベントも多彩で、冬はアツアツの木流し鍋をいただく「こたつ舟」が運行されるなど、一年を通じて幅広い世代に愛される観光地だという。天気が今一だったが、なかなか楽しい観光地だった。


「2022東北紅葉登山ツアー:2日目中尊寺、石ノ森萬画館等観光」に続く。

2022赤兎山

2022-09-19 09:07:41 | 山登り
先週末、台風14号の接近で予定していた奈良県の山を中止して、まだ影響が少ない福井県の山に登ってきた。石川県と福井県にまたがる赤兎山だ。まだ一度も行った事がなく、初めて聞いた山だったが、山友のNさんから紹介され、行ってみる事にした。

前日の夕方自宅を出て、道の駅「恐竜渓谷かつやま」で車中泊する。明け方、きれいな朝焼けだった。こんな朝焼けが見られると、やはり午後からは天気が悪化することが予想された。


6時に道の駅を出て、赤兎山の登山口に向かう。登山口に向かう林道の入り口にはゲートがあり、開放されるのは7時からなので、開放されるまでには、かなり時間が早く着いてしまった。ところが、管理人の方が思ったより早く来てくれて、6時半くらいにはゲートを開放してくれ無事通過することが出来た。一人当たり400円の通行料が必要だ。


30分くらいで登山口の駐車場に着く。登山口には一番乗りで、我々グループの車2台だけだった。トイレと水場があり、きれいに管理されている。


登山口には、赤兎山・大長山登山道案内図が建っている。


舗装された林道を歩き、登山口に向かう。


5分ほどで、登山口に到着だ。


集合写真を撮って出発する。


40分ほどで小原峠に到着する。もう一つの山、大長山への分岐でもある。我々は、赤兎山方面に向かう。


小さな池の横を通過。モリアオガエルでも生息しているのだろうか?


木立の間から形のいい山が見えてきた。大長山だ。


大船分岐に到着する。赤兎山までは450mとあり、もうすぐだ。この分岐からは経ヶ岳にも行けるらしい。


ほどなく赤兎山1628m山頂に到着する。山頂からは、白山の展望が素晴らしいそうだが、白山の山並みには雲が低く垂れこめ、全貌までは良く見えなかった。


方向を転ずれば、経ヶ岳や荒島岳も見える。


また、大長山もよく見える。


ふつうは、山頂まで行けば終わりなのだが、ここは、その先にある避難小屋までの道がウリのようだ。我々も、さらに先にある避難小屋まで行くことにする。なだらかな笹原の道の先に赤い屋根の避難小屋が見える。


木道を進んで行くと、赤兎平には福井県唯一の高層湿原である赤池がある。シーズンともなればニッコウキスゲやコバイケイソウ、モウセンゴケなどが咲き乱れ、この辺りでは人気の山だという。


赤池を過ぎると、赤池避難小屋が目の前に見えてきた。


避難小屋は、10人程度は収容でき、トイレも完備している。


避難小屋の様子を確認してから、赤兎山方面に戻る事にした。赤兎山の山名の由来は、兎のようななだらかな山容だとされているが、「赤」については特に意味はないという。


11時前には、登山口まで無事下山。我々が登り始めた時は、登山者は少ないだろうと思っていたのだが、下山中に多くの登山者とすれ違う。みんな台風来襲前に手ごろな山に登っておこうと上がってきたようだ。


駐車場も朝と比べるとかなり埋まっていてビックリする。


お昼前なので、近くの勝山温泉センター水芭蕉で入浴と昼食を済ませる。そして、折角福井県の勝山まで来たので、福井県立恐竜博物館に寄っていくことにした。


恐竜博物館はかなり混んでいたが、直前にネットで入館予約が出来たので、すんなり入館できた。地下に向かうエスカレーターでドームの最深部に下りていく。


最深部に着くと、最強の恐竜と呼ばれるティラノサウルスがお迎えしてくれる。動きもあり、小さな子供は、怖がってしまうくらいだ。


巨大な首長竜。


恐竜の住む世界をイメージした展示。


いろんな恐竜の骨格が展示されている。


一通り見てから、出口にいる恐竜博士と共に記念写真だ。


この日は、雨に降られることもなく、無事登山と観光を楽しみ帰路につくことが出来た。

参考1.赤兎山の高低図&コースタイム


参考2.赤兎山のコースマップ

2022霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル:3日目Region D、E

2022-09-14 22:16:46 | 霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル
3日目は、和田峠古峠〜扉峠へのRegion Dと扉峠〜美ヶ原高原のRegion Eを一気に歩く。

和田峠農の駅に車を置いて歩き出す。


ビーナスラインをしばらく歩く。観光道路なので、結構車やバイクの通行量が多い。


「中山道」の標識を目印に、国史跡(江戸時代)である中山道に進んでいく。


中山道を歩くのは初めてだが、草が刈られ、歩きやすくて広い道だ。


中山道の古峠に到着する。


古峠には中山道の歴史を示す遺跡が残されている。中山道はここまでで、Region Dの分岐となる。


古峠から防火帯に沿って尾根道を登って行く。


クマザサの向こうには、八ヶ岳連峰がくっきり見える。


諏訪富士と呼ばれる蓼科山もよく見える。


ビーナスラインの道なりに尾根道を進む。バイクの通行量が多く、轟音がうるさい。


クマザサの草原の中に奇岩が所々にある。


振り返ると今まで歩いてきた尾根道が見える。樹木がなくクマザサだけの気持ちよい登山道だ。


三峰山1887mに到着する。360°の大展望に見とれる。


展望を楽しみ、三峰山から下山していく。右前方に扉峠の建物が見える。


三峰山が中央分水嶺の終点で、鉢伏山・高ボッチ方面への尾根道が中央分水嶺となるため、中央分水嶺のトレイルは終わりとなる。


Region D終点の扉峠に到着するが、茶屋は休業中で簡易トイレがあるのみだ。お昼前だったが、また登りがあるのでここでランチ休憩する。

扉峠の茶屋から少し下ると茶臼山登山口があり、急登を登ると茶臼山の山頂が見えてきた。


扉峠から1時間ほどで茶臼山2006mに到着する。


茶臼山からはキツイ登りはなく、美ヶ原のアンテナ塔を望みながら進んで行く。


ガレ場の中を進んでいく。


鉄柵の跡の横を通ると、塩くれ場まであと1.6キロだ。


美ヶ原の広大な牧場の横を進んでいく。


放牧されている牛の群れが見えてきた。


脇目も振らず草を食む牛たち。


塩くれ場からRegion Eを外れ、百名山美ヶ原の最高峰である王ヶ頭2034mに向かう。


王ヶ頭山頂には、多数のアンテナ塔と立派なホテルがあり、観光客も多い。


美ヶ原高原からの景色は素晴らしい。


Region Eの終点美しの塔に到着する。霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル全コース完全踏破だ。


さらに進み「山本小屋 ふるさと館」で迎えのタクシーを待ち、車を置いた和田峠に戻り帰路についた。

帰路の途中、上諏訪温泉の片倉館に寄っていく。深さ1.1mの底に玉砂利を敷きつめた大理石造りの大浴場「千人風呂」が有名な温泉だ。


参考1.3日目Region D、Eの高低図&コースタイム


参考2.3日目Region D、Eのコースマップ

2022霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル:2日目Region B、C

2022-09-13 22:53:23 | 霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル
2日目は、大門峠から山彦尾根・八島湿原へのRegion Bと八島湿原・鷲ヶ峰〜和田峠古峠のRegion Cを一気に歩く。

まずは、宿から大門峠近くの白樺湖の駐車場に車を置き、前日のゴール地点だった大門峠まで歩いて移動。大門峠は、武田信玄の信濃進軍に重要な役割を果たした場所だという。


大門峠から防火帯の登降を繰り返しながら歩く。


霧ヶ峰だけあって、朝方は霧に包まれている。


緩やかな草原の丘に登ったところで小休止だ。


車山スキー場ゲレンデの北側を廻っていく。


Region Bは、そのまま山彦尾根に向かうのだが、霧ヶ峰の最高峰である車山には登っておきたいので、車山山頂方面に向かう。車山山頂へは、観光リフトで簡単に行けるので、一般の観光客も多い。車山のランドマークであるレーダードームが霧の中に浮かんでいた。


山頂には車山神社(くるまやまじんじゃ)が祀られている。縄文時代から日本中の山々を遥拝する場所でもあり、祭事場、聖地とされてきた。この周辺では、祀りに使う宝具や呪具が出土しているそうだ。


レーダードームの裏手に回ると、車山山頂1925mだ。日本百名山でもある。


ひとしきり山頂での展望を楽しみ、Region Bのコースに戻り、車山乗越に向かう。


車山乗越を右に登れば山彦尾根となり、南の耳1838mに到着する。


下方に広々と広がる山彦谷(エコーバレースキー場)を見ながらその縁を進むと北の耳1829mに到着する。


南の耳、北の耳を経て左折すると、霧ヶ峰高原北端のピーク男女倉山(ゼブラ山)だ。


前方には、八島湿原が見えてきた。


そして、横に目を向けると、今まで歩いてきた山彦尾根の南の耳と北の耳がはっきり見える。まるで猫の耳のようだ。


八島湿原の入り口には、鹿よけの柵があり、鍵を開けて中に入っていく。


木道を進む。


高層湿原にある池「池塘(ちとう)」を眺めて進む。


湿原の植物を観察しながら八島ビジターセンターまで歩く。


振り返ると、車山のレーダードーム、山彦尾根などがはっきり見えている。朝方より大分天気がよくなり、青空が出てきていた。


八島ビジターセンターでRegion Bが終わる。売店やトイレもあり観光客がもっとも多い場所だ。売店でかき氷を食べて休憩した後、Region Cのコースに入っていく。

湿原から北へ向かうと、霧ヶ峰高原西端のピーク鷲ヶ峰への急傾斜の登りだ。


登山道の脇にはトリカブトの群落が目立つ。


鷲ヶ峰1798mに到着する。和田峠まで残り3キロだ。


頂上から急斜面のルートを下り、新和田トンネルの上を越えていく。


ビーナスラインとR142が交わるトンネルを過ぎると中山道最大の難所といわれた和田峠に到着する。Region Cのゴールとなり、あらかじめ予約しておいたタクシーで大門峠に戻り、宿に帰った。

参考1.2日目Region B、Cの高低図&コースタイム


参考2.2日目Region B、Cのコースマップ


「2022霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル:3日目Region D、E」に続く。

2022霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル:1日目Region A

2022-09-12 23:03:11 | 霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル
水系の境界線を指す用語を「分水界」という。山岳においては稜線と分水界が一致していることが多く、「分水嶺」とも呼ばれている。日本列島では、日本海側と太平洋側に分かれる分水界(嶺)の連続線を特に「中央分水嶺」と呼んでいる。

日本列島にある中央分水嶺のうち、長野県の中信高原、霧ヶ峰・美ヶ原高原を歩くトレイルコースが、今回歩いた霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイルだ。コースは長和町の長門牧場から白樺湖、霧ヶ峰、和田峠を経て美ヶ原高原にいたる全長38km。北から東に浅間山、蓼科山、八ヶ岳連峰や富士山、南に甲斐駒、北岳などの南アルプス、南西には木曽駒などの中央アルプスや御嶽山、西から北に乗鞍、穂高、槍ヶ岳が連なる北アルプスと日本が誇る秀峰を眺めながら歩ける眺望が素晴らしいコースだ。

全長38キロのコースは5つに分かれていて、今回は3日間で全線制覇するという計画を立てた。まず、1日目は、長門牧場から大門峠へと続く森林浴ハイクのRegion Aを歩く。距離は10キロほどだ。スタート地点の長門牧場に車を置き、昼食を済ませてから歩き始める。


長門牧場は標高1,400メートルの信州白樺高原に、211ヘクタール(東京ドーム45個分)の牧草地を有し、乳牛200頭を飼育している。牛乳とソフトクリームが有名で観光客が多く立ち寄る場所だ。牧草地の中を進んで行くと、羊が草をはんでいた。


顔が黒い羊で、サフォーク種と呼ばれる希少価値が高い羊だ。


牧場を出て、直ぐに「霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル」の案内看板が出てきた。


案内板に従って、砂利道を進む。


しばらく進むと牛首小屋跡に出た。江戸時代に用水堰が開削され、その管理を集落で行っていた遺跡だ。


牛首小屋跡を出て、小さな沢を渡る。




電力会社鉄塔付近では、サラシナショウマが群生している。


クマザサの繁る林内の尾根道から平坦な道になり、森の中を進んで行く。


サッカーグランドを過ぎると女神湖畔に通じる舗装路に出る。コースは女神湖を通らないのだが、折角近くまで来たので、女神湖畔まで足を延ばす。女神湖には霧が立ち込め幻想的な光景だったが、観光客が自転車タイプのボートやSUPで遊んでいた。


用水路の脇を通っていく。


山道をさらに下っていくと本沢に出る。


水の上に出ている石を踏みしめながら沢を渡る。


本沢に架かる橋の横に出た。


橋を渡り、唐松林に向かう。


RegionAの最後のハイライトが、唐松林の斜面から急傾斜の尾根筋ルートだ。ロープに捕まりながら急傾斜の斜面を這い上がっていく。


急坂の頂上に着くと、あとは緩やかな道を下り大門峠に出る。信号のある交差点があり、この日のゴールだ。大門峠に迎えに来てくれた宿の御主人の車で、私だけ長門牧場に向かい、自分の車を回収して大門峠に戻る。大門峠で残りのメンバーを拾い、姫木平にある宿に向かった。

参考1.1日目Region Aの高低図&コースタイム


参考2.1日目Region Aのコースマップ


「2022霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル:2日目Region B、C」に続く。